足を痛めてしまって、外出もままならなず、テレビを見るか本を読むしかない。
今度読む本は東野圭吾の「ラプラスの魔女」なんですけど、ラプラスの魔女って何?
読み進めていくと分かるのですが、ラプラスと言うのはフランス人の数学者。「もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば、その存在は物理学を用いることで、これらの原子の時間的変化を計算できるだろうから、本来の状態を完全に予測できる。」という仮説をたて、その存在のことはラプラスの悪魔と呼べれるようになる。
この物語は、ある事故で意識不明となった少年に行った脳に電極を埋め込む新しい手術の結果、その少年は驚異的な物理現象の予測能力を身に付け、そうラプラスの悪魔となっていき、その能力を使い復讐のための完全犯罪を行っていくのだが、その犯罪を阻止しようとする自ら志願して手術を受けた少女羽原円華が主人公。
狂言回しに地球化学者の青江教授とか、麻布北警察署刑事の中岡とかボデイガード武尾に事務の桐宮玲と言った面々が絡んでくるのだが、話の筋がどう転がっていくのか分からないまま引き込まれていく。
人間の脳は多くの部分が使われていなくて潜在能力は計り知れないと言うのは聞いたことがある。ある部分に電極などを埋め込んでその能力を活性化できるとしたら驚異的な予測能力を身につけることも可能になると言うのはなさそうでありそうなこと。イーロンマスクが最近人間の脳にICチップを埋め込む実験をしたようなことを読んだが、中国当たりでは秘密裏に大規模な実験をしているような気もする。最近の脳科学研究の進展は目覚ましいものがありますが、さすがにこれはファンタジーでしょうが、出来そうもないことを語りながらひょっとしたら出来るかもと思わせる展開は見事です。さすが東野圭吾さん、手慣れたものです。
もっとも手術で獲得したのはあくまで予測能力であって、予知能力ではないし、ある意図を持った現象を起こすことも出来ない。
その面では如何に予測できたとしても、その現象が都合よく望みの場所の望みの時間に起きるようにできる訳ではないので、その予測だけで犯罪(意図としては犯罪なのだがある意味呪いのようなもの?)を実行するには無理がある気がする。
それでももし手術でこんな能力が獲得できるとしたらその能力を持つ人は人類を超えた存在と言っていいのだろう。神に一歩近づいた存在として崇められるのだろうか。多くの人に手術を行いその能力が当たり前のものになった世界は如何?)。この小説の最後に円華はこの世界の未来について質問され、知らない方がいいと答えています。
文庫本ですが500ページ近くを一気に読むことが出来ました。
もう1冊は逢坂剛の「大迷走」です。おなじみの御茶ノ水署生活安全課の梢田巡査長と斉木係長に五本松巡査部長に警視庁生活安全部生活安全総務課管理官牛袋サト警視、さらにはキャリア警察官で生活安全課長に赴任してきた立花信之介といったおなじみのメンバーが繰り広げる御茶ノ水警察署シリーズの初長編。
このシリーズは気が付くと手に取って読んでいるのですが、最近記憶力が減退しているので手に取っても読んだかどうかわからない。最初の数ページを読んでも定かな記憶がない。まあいいかと思って借りて読み出したのですが、やっぱり読んだことがある。それでも細部は覚えていないところが多くて、次はどうなっていくのかなと考えつつ結構面白く読めました。
それにしても今の世の中、ありとあらゆることがSNSを通じて暴露されているので、地域巡回に行くと言って早飯を食べビールを飲むなんてことはすぐにバレて処分必至。古き良き時代のファンタジーですか。もっとも昔でもそんな警官はいなかったはずで、私の知っている警官は融通の利かない堅物ばかりでした。
シリーズ物はいろいろな筋がごっちゃになっているので、何冊か読んでいるとどれを読んだかどうか分からなくなっている。でも登場人物のキャラは分かっていて今度はどうかかわっていき絡んでいくのかもツボを外さず安心して読み進められました。
今度読む本は東野圭吾の「ラプラスの魔女」なんですけど、ラプラスの魔女って何?
読み進めていくと分かるのですが、ラプラスと言うのはフランス人の数学者。「もし、この世に存在するすべての原子の現在位置と運動量を把握する知性が存在するならば、その存在は物理学を用いることで、これらの原子の時間的変化を計算できるだろうから、本来の状態を完全に予測できる。」という仮説をたて、その存在のことはラプラスの悪魔と呼べれるようになる。
この物語は、ある事故で意識不明となった少年に行った脳に電極を埋め込む新しい手術の結果、その少年は驚異的な物理現象の予測能力を身に付け、そうラプラスの悪魔となっていき、その能力を使い復讐のための完全犯罪を行っていくのだが、その犯罪を阻止しようとする自ら志願して手術を受けた少女羽原円華が主人公。
狂言回しに地球化学者の青江教授とか、麻布北警察署刑事の中岡とかボデイガード武尾に事務の桐宮玲と言った面々が絡んでくるのだが、話の筋がどう転がっていくのか分からないまま引き込まれていく。
人間の脳は多くの部分が使われていなくて潜在能力は計り知れないと言うのは聞いたことがある。ある部分に電極などを埋め込んでその能力を活性化できるとしたら驚異的な予測能力を身につけることも可能になると言うのはなさそうでありそうなこと。イーロンマスクが最近人間の脳にICチップを埋め込む実験をしたようなことを読んだが、中国当たりでは秘密裏に大規模な実験をしているような気もする。最近の脳科学研究の進展は目覚ましいものがありますが、さすがにこれはファンタジーでしょうが、出来そうもないことを語りながらひょっとしたら出来るかもと思わせる展開は見事です。さすが東野圭吾さん、手慣れたものです。
もっとも手術で獲得したのはあくまで予測能力であって、予知能力ではないし、ある意図を持った現象を起こすことも出来ない。
その面では如何に予測できたとしても、その現象が都合よく望みの場所の望みの時間に起きるようにできる訳ではないので、その予測だけで犯罪(意図としては犯罪なのだがある意味呪いのようなもの?)を実行するには無理がある気がする。
それでももし手術でこんな能力が獲得できるとしたらその能力を持つ人は人類を超えた存在と言っていいのだろう。神に一歩近づいた存在として崇められるのだろうか。多くの人に手術を行いその能力が当たり前のものになった世界は如何?)。この小説の最後に円華はこの世界の未来について質問され、知らない方がいいと答えています。
文庫本ですが500ページ近くを一気に読むことが出来ました。
もう1冊は逢坂剛の「大迷走」です。おなじみの御茶ノ水署生活安全課の梢田巡査長と斉木係長に五本松巡査部長に警視庁生活安全部生活安全総務課管理官牛袋サト警視、さらにはキャリア警察官で生活安全課長に赴任してきた立花信之介といったおなじみのメンバーが繰り広げる御茶ノ水警察署シリーズの初長編。
このシリーズは気が付くと手に取って読んでいるのですが、最近記憶力が減退しているので手に取っても読んだかどうかわからない。最初の数ページを読んでも定かな記憶がない。まあいいかと思って借りて読み出したのですが、やっぱり読んだことがある。それでも細部は覚えていないところが多くて、次はどうなっていくのかなと考えつつ結構面白く読めました。
それにしても今の世の中、ありとあらゆることがSNSを通じて暴露されているので、地域巡回に行くと言って早飯を食べビールを飲むなんてことはすぐにバレて処分必至。古き良き時代のファンタジーですか。もっとも昔でもそんな警官はいなかったはずで、私の知っている警官は融通の利かない堅物ばかりでした。
シリーズ物はいろいろな筋がごっちゃになっているので、何冊か読んでいるとどれを読んだかどうか分からなくなっている。でも登場人物のキャラは分かっていて今度はどうかかわっていき絡んでいくのかもツボを外さず安心して読み進められました。