【今年で9回目、締めはキダ・タロー作曲の「柳生音頭」】
〝剣聖の里〟奈良市柳生で5日「柳生さくら祭」が始まった(6日まで)。今年で9回目。この日家を出たのは午後2時すぎ。実はサッカー女子W杯(17歳以下)での日本初優勝と米大リーグ・NYヤンキースのマー君(田中将大)の快投をテレビ観戦するうちに遅くなった。会場に着いた時にはイベントの大半が終わっていたが、柳生の里は桜やモクレン、レンギョウなどが咲き乱れ春真っ盛りだった。
奈良公園や佐保川沿いなど市内中心部のソメイヨシノはちょうど満開または一部散り始め。だがイベント会場の桜の名所「柳生陣屋跡」では蕾もまだ多く満開直前といったところ。朝から行われたイベントの一覧には大阪城鉄砲隊の火縄銃実演、二胡の演奏、相撲甚句、柳生に伝わる新陰流や長谷川流棒術の演武、真剣の試し切りなど多彩な催しが並んでいた。
フィナーレは法被姿の町民による「柳生音頭」の踊り。第1回のさくら祭(2006年)に合わせ元地元小学校の先生、西久保登さんが作詞し、これに〝浪花のモーツァルト〟ことキダ・タローさんがメロディーを付けた。西久保さんは今年のさくら祭を見ることなく2週間ほど前に亡くなったという。柳生の四季を織り込んだ音頭は、故人を偲ぶかのようにこだまとなって柳生の里に響き続けていた。最終日6日も太鼓の演奏やインド舞踊、狂言など多彩な催しが繰り広げられる。