【南円堂前の花御堂に参拝者の長い列、甘茶の無料接待も】
4月8日はお釈迦様の誕生日。奈良の主だった寺院ではこの日、誕生仏に甘茶を注いで生誕を祝う「潅仏会」や「花祭り」が営まれた。興福寺でも南円堂の前庭に菊や百合、ミモザ、チューリップなど色とりどりの草花で飾った〝花御堂〟を設えて「仏生会(ぶっしょうえ)」が営まれ、多くの参拝客や観光客、幼稚園児などでにぎわった。
仏生会は午前10時に始まった。花御堂の中央には右手で天を指した金色に輝く釈迦の誕生仏。その前で多川俊映貫首を導師として読経や散華が執り行われた後、僧侶約10人が順番に小さな柄杓(ひしゃく)で甘茶を注いだ。その後、参拝客も長い行列をつくって甘茶を注いだり、その光景をカメラに収めたりしていた。傍らでは参拝者に熱々の甘茶がふるまわれた。