く~にゃん雑記帳

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<奈良県立民俗博物館> 夏季企画展「金魚と暮らす」

2014年07月13日 | メモ

【養殖道具から様々な金魚グッズ、金魚すくい大会の優勝トロフィーまで】

 奈良県立民俗博物館(大和郡山市)で12日、夏季企画展「金魚と暮らす」が始まった。大和郡山は和金を中心とした金魚の一大産地。会場内には金魚の養殖や出荷のための道具類のほか、金魚をデザインした様々なグッズや金魚鉢、「全国金魚すくい選手権大会」の優勝トロフィーなどが並ぶ。9月7日まで。

 金魚は室町時代中期の1502年(文亀2年)に中国から堺に初めて伝来したという。大和郡山での養殖は一説に柳沢吉里が1724年(享保9年)初代藩主として着任した際、前任地の甲斐甲府から多くの金魚職人を連れてきたのが始まりといわれる。もともと農業用の溜め池が多く、餌となるミジンコも確保しやすかったこともあって、最初は下級武士の副業として、明治維新後は農家の副業として広まった。金魚出荷量は年間約4000万匹(2012年)に上る。

 

 会場入り口の左側壁面には全国金魚すくい選手権の歩みをたどる巨大な張り紙。1995年の1回目から昨年の19回目までの優勝者(小中学生・一般・団体各部門)の名前やすくった金魚の数などが詳細に記されている(20回目の今年の大会は8月23~24日に開催)。右手には金魚の上手なすくい方などのパネル展示も。中に入ると、まず金魚グッズコーナー。土鈴・風鈴・箸置き・根付・湯呑・扇子・巾着……。そばに選手権の優勝トロフィーやメダル、金魚をデザインした副賞の赤膚焼の壺なども並ぶ。

 続いて金魚の養殖~出荷に使われる様々な道具類。「トオシ」は網目の大きさで、稚魚の餌となるミジンコの大きさをそろえるための「ミジンコ用」と、金魚の大きさを調べるための「選別用」の2種類ある。ミジンコを〝卒業〟した金魚には毎朝餌やりが始まるが、その餌は小麦粉や米粉、はったい粉、魚粉、蚕の蛹など養殖業者によって異なるという。金魚の選別は大きさや尾びれの形、色の付き具合などを基準に、生後1カ月前後の1回目を皮切りに出荷までに数回行う。

 会場には金魚をすくうための様々な大きさの手網や、少しずつ狭めて池の金魚を集める竹簧(たけす)、金魚を運ぶための丸桶、鉄道での出荷に使っていた重ね桶、大正時代まで金魚を販売する時に着用していたという半纏(はんてん)なども展示されている。金魚観賞用の金魚鉢の中では周りを木の枠で囲んだ円形の「金魚鉢桶」が目を引いた。

    

 ちなみに、縁日の金魚すくいでよく見かけるのは体長4~5cmほどの〝小赤〟だが、大きくなるに従って〝姉金〟や〝大姉金〟と呼ばれるそうだ。6~7年ほど前だったか、小赤を10匹ほど購入して飼っていたところ、そのうち3匹が大きく成長して今では13~14cmほどになった。3匹とも元気いっぱい。もう〝大姉金〟と呼んでいいのだろうか。 

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