連日35度の猛暑の日本を抜け出して涼を得ようと北欧まで来たが、暑かった。
ストックホルムもコペンハーゲンも連日30度近くまであがり、結局ジャケットは羽織っていたものの、持って行った長袖は一度も袖を通さず。けれど、そこは北欧、明け方は寒いくらいで、カラッとしていた。とは言うものの、昼間の日射しはとても強い。毎朝日焼け止めを顔に塗りたくって出かけたが、結構焼けた。今回は暑い北欧の旅から。
ストックホルム郊外のドロットニングホルム宮殿に船で行くところから観光は始まった。北欧の宮殿は概してシンプル。規模も小さい。北欧デザインの一環というのだろうか、無駄がなく合理的で中・南欧にあるような豪奢な出で立ちを期待するとはずれる。しかも、ノルウェーを除いて北欧はみな立憲君主国。いまだに王様が宮殿に住んでいたりして(ドロットニングホルムは違うが)、現国王一家のプロパガンダの場であったりする。まあ、国民が君主制を望んでいるのだから仕方ない。ドロトニングホルムはストックホルム市庁舎の向かいから船で出て、旧市街ガムラスタンを臨みながら50分ほどで着く。離宮の面持ちで静かな佇まいの上、船から見ていると徐々に宮殿が眼前に広がってきて優美だ。小さな桟橋で降り、ゆるやかな海風を受け宮殿に向かう。ヴェルサイユなどと比べると本当に小ぶりで、調度品も多くない。しかし、この小ささが絶対王政、革命へと共和制を選んだフランスとは違っていまだに王制を敷く北欧ならではの証なのだと思う。宮殿裏手の庭園は結構広い。中心部分へは残念ながら入れなかったが。近隣の家族連れだろうか、芝生でまどろんでいる親と走り回っている子どももいる。歩いて宮殿の庭で過ごせるなんてなんと贅沢なことではないか。しかし、それが楽しめるのも多分6~9月くらいだけだろう。真冬は凍てついた固い地面が広がっているだけに違いない。
船で市庁舎向いに戻り、国立美術館を目指すが改修中。よく調べてきたらよかった。ストックホルム現代美術館は、ガムラスタンの隣の島にあり、けっこう広い。ニキ・ド・サンファルのコレクションもあり楽しい。しかし暑い。季節がいい頃なら、島から島へそぞろ歩きするところだが、ガムラスタンのノーベル美術館へはタクシーで向かった。
ちょうど、平和を考える企画展をしていて、「平和」は戦争の反対語ではないと言った受賞者マザー・テレサの言葉を裏付けるように、紛争はもちろん、世界中の飢餓や差別、暴力を若い人や子ども向けに展示する手法は、その迫力や平易な説明とともに見る者を圧倒する。小さな博物館だが、見ごたえがあった。歴代平和賞受賞者の解説が続くが、佐藤栄作首相やオバマ大統領の解説がほとんどなかった(気づかなかった)ことにほっとした。(ドロットニングホルム宮殿)
ストックホルムもコペンハーゲンも連日30度近くまであがり、結局ジャケットは羽織っていたものの、持って行った長袖は一度も袖を通さず。けれど、そこは北欧、明け方は寒いくらいで、カラッとしていた。とは言うものの、昼間の日射しはとても強い。毎朝日焼け止めを顔に塗りたくって出かけたが、結構焼けた。今回は暑い北欧の旅から。
ストックホルム郊外のドロットニングホルム宮殿に船で行くところから観光は始まった。北欧の宮殿は概してシンプル。規模も小さい。北欧デザインの一環というのだろうか、無駄がなく合理的で中・南欧にあるような豪奢な出で立ちを期待するとはずれる。しかも、ノルウェーを除いて北欧はみな立憲君主国。いまだに王様が宮殿に住んでいたりして(ドロットニングホルムは違うが)、現国王一家のプロパガンダの場であったりする。まあ、国民が君主制を望んでいるのだから仕方ない。ドロトニングホルムはストックホルム市庁舎の向かいから船で出て、旧市街ガムラスタンを臨みながら50分ほどで着く。離宮の面持ちで静かな佇まいの上、船から見ていると徐々に宮殿が眼前に広がってきて優美だ。小さな桟橋で降り、ゆるやかな海風を受け宮殿に向かう。ヴェルサイユなどと比べると本当に小ぶりで、調度品も多くない。しかし、この小ささが絶対王政、革命へと共和制を選んだフランスとは違っていまだに王制を敷く北欧ならではの証なのだと思う。宮殿裏手の庭園は結構広い。中心部分へは残念ながら入れなかったが。近隣の家族連れだろうか、芝生でまどろんでいる親と走り回っている子どももいる。歩いて宮殿の庭で過ごせるなんてなんと贅沢なことではないか。しかし、それが楽しめるのも多分6~9月くらいだけだろう。真冬は凍てついた固い地面が広がっているだけに違いない。
船で市庁舎向いに戻り、国立美術館を目指すが改修中。よく調べてきたらよかった。ストックホルム現代美術館は、ガムラスタンの隣の島にあり、けっこう広い。ニキ・ド・サンファルのコレクションもあり楽しい。しかし暑い。季節がいい頃なら、島から島へそぞろ歩きするところだが、ガムラスタンのノーベル美術館へはタクシーで向かった。
ちょうど、平和を考える企画展をしていて、「平和」は戦争の反対語ではないと言った受賞者マザー・テレサの言葉を裏付けるように、紛争はもちろん、世界中の飢餓や差別、暴力を若い人や子ども向けに展示する手法は、その迫力や平易な説明とともに見る者を圧倒する。小さな博物館だが、見ごたえがあった。歴代平和賞受賞者の解説が続くが、佐藤栄作首相やオバマ大統領の解説がほとんどなかった(気づかなかった)ことにほっとした。(ドロットニングホルム宮殿)