言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「患者さんが減っていくーーある開業医の苦悩」(その5)

2012-06-27 11:51:32 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「患者さんが減っていくーーある開業医の苦悩」(その5)


翌日、本田は開院時刻よりも30分ほど早く大橋小児科についた。

その時刻に患者さんが来ているかどうか確かめたかった。

医院の玄関にはまだ鍵がかかっていた。

駐車場には2台の車がすでに止まっており、中ではお母さんらしい人と子どもが、それぞれ一人ずつ連れていたが、ひとりは眠っていたが、もう1台の車の中では子どもの気分が優れないのか、ぐずっていた。

これはちょっといただけないなと本田は感じた。

お客様を、特に病気の人を外で、もちろん吹きさらしではないけれど、待たせるというのは良くない、と思った。

これも提案の重要な問題として指摘できそうだ。


開院時間になった。

待っていた患者はその2組だった。

開院時刻のちょっと前に2組とも車から離れて玄関の間に立った。

しかし、時間になってもまだ鍵が開かない。

ひとりの子どもはさらにぐずり始めた。

片方は、逆に何だかとてもぐったりしているようだった。

まずいなあと本田は思った。

5分ほど経ってからやっと玄関の扉の鍵が開けられ、患者が中に入っていった。

それを本田は、車の中から見届けてからさらに5分ほどおいてから中に入った。

最初の患者はすでに診察室に入ったようで、待合室にはもう一組のぐずっていた子どもの親子が、絵本を開いて、ぐずりを何とかとやめさせようとお母さんが引きつった笑顔で読んでやっていた。

受付の白衣をきた事務員に来意を告げると、「ああ、聞いています。どうぞそちらで」と言って、絵本を読んでいる親子のソファーを掌で示した。

本田はショルダーバッグをソファーの下におくと、まずトイレに立った。

トイレはきちんと掃除されていた。

ペーパーも昨日の残りではなく、ロールの新しいのがセットされていた。

トイレ用のスリッパも子供用と大人用に2足が準備されている。

大人と子どもが同時に入れるように広く作られているところも、合格だった。

クッションフロアもぞうきんかモップが掛けられているようで、そこは安心できた。

手ふきの側には消毒用のアルコールも置かれていた。

本田は用を済ますと、白い便器にちょっと散った自分のものをペーパーで拭き取り、それと一緒に水を流して、待合室に戻った。


今までの感想と注意点をノートに書き込んでいると、最初の患者の親子が診察室からでてきた。

子どもの顔もほっとしている。

母親は受付で処方箋を受け取り、料金を払うと、受付からどの医院でも聞く「お大事になさい」という声に送られながら、親子は出て行った。

この医院でも今は処方箋で処理しているんだなと本田は思った。

ある相談を受けた薬局で聞いたところによると、くすりの種類が多く、それをすべて在庫しておかなければならないとなると、とてもたいへんだし、
小さな医院でも薬剤師も常駐させなければならないので、人件費を省くために、最近で個人営業の薬局に処方箋を渡すようになってきたらしい。

法律改正もその勢いを加速させたようだ。


その後、午前中は3組の親子が診察を受けたきりだった。

なるほど、厳しい状況だなと本田は感じた。

午前の診察を終えたところで、本田は田代にいとまごいをして、大橋医院を後にした。



<6>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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選択と集中=突出したものをアピールすること

2012-06-27 08:41:39 | 観光
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。

昨日はけっこう曇りがちな晴でしたが、今朝はよく晴れています。

さて、今朝も定点観測としてツバメを確認したのですが、巣はからっぽでした。
昨日の夕方では、巣の中からはみ出るように固まっていたのですが………。
いよいよ巣立っていってしまったのでしょうか?
さようなら、というよりもおめでとう、か。
よかったね、すべて巣立って。


国民の疲弊しきった国で、いかに税を高くしても、税収は減るばかりだ」と思う。

このブログでは政治的なことは言わないようにしてきましたが、今回の消費税率アップの法案が衆議院通過したことについてはどうしても言いたくなったので、許してください。

消費者の財布のひもがさらにきつくなるわけで、私たちのクライアントである商工業者の苦しみはさらに深くなります。
国は財政を少しでも増やそうと単純に税を上げればいいだろうと考えての消費税率アップでしょうが、それによってもくろむ税収アップ分はきっと目論見よりも低くなるでしょう。
昨年は東北大震災で不景気の風をさらに強くしているこんな時こそ、税を下げて、経済活動を活発化させることこそ賢い政府のやり方だと思うんですが。
経済学者ではないので、詳しいことは分かりませんが、庶民感覚で、消費意欲は必ず低くなりますよ。
と、批判はここまでにして。


昨日は午後から群馬県次世代戦略会議観光産業部会に出席しました。
今回で2回目の出席です。
前回は群馬県を国際的に売り出すにはどうしたらいいかというとてつもなく広い議題でしたが、今回は日本の中で群馬をどのようにアピールしていけば、観光立県として成り立っていくのかということでした。

私はそんな中から何か突出したものを見つけるかバックアップして、群馬県を売り出せばいいのではないか、それをまず探そうという意見を述べました。

そんな中で赤城牛の販売を手がけている方が、赤城牛そのものは肉質もいいけれど、松阪牛と同じようにじゃあ群馬に赤城牛を食べにいくかというような話にはならないだろう。
しかし群馬はすき焼きの食材で考えると、日本一のものが揃っているので、もっと「上州すき焼き」をアピールしていきたいという趣旨のことを言っていました。

面白いですね。
下仁田ネギと白滝に使われるこんにゃくは日本一の味であり、タマゴだって、醤油だって地産品をくまなく探せばきっと高品質のものが生産されているはずなので、それらを組み合わせて、アピールしていけばとても面白いことになるのではと思いました。

またすき焼きの肉を、群馬では豚でやるということがけっこう知られているので、銘柄豚を使った「上州豚すき焼き」もアピールできるのではないか、とも言っていました。

また群馬では、夏の間だけで、約40ヶ所の市町村で花火大会が行われるということです。
その中では、玉村花火大会が日本13大花火大会の中に数えられているということです。
知らなかった!
有名な花火師も群馬には、いるのだそうです。
さらには芸術的な線香花火を作っている企業も、群馬にはあります。

地元群馬では知られていなくても、日本各地では知られているというようなものも、またけっこうあるんじゃないかなとも思います。

「何もない群馬県」でも、探してみればいろいろあるんですね。

また私が以前にも言ったと思うのですが、「何もない」ということも、今では売り物になります。
何もないところで2、3時間ぼお~っとしているという贅沢は、忙しい現代人にとっては、なにものにも代え難い至福のひとときでもあります。

時間が少なくて一人につき1回しか発言の機会がないというのは、ちょっと淋しい限りでしたが。

さあ今日もがんばろう!

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