言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

サービスとは………、

2012-05-17 08:41:23 | 接客
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。

昨日は暑くなりました。
同じ県内の館林では29℃を記録、ここ前橋でも26℃と、今年一番の気温になりました。
今日も暑くなるということです。

昨日は「サービスの達人たち」を紹介したので、
今日はその続編である「サービスの裏方たち」を紹介します。

この本には「学習院の給食のおばさん」「ハマトラファッションの生みの親」「世界一のシェークスピア劇場」「魚肉ソーセージの父」「スカイラインを設計したエンジニアと2人のレーサー」「お赤飯のおいしい和菓子店」「高層ビル建設で働く女性クレーンオペレーター」「商売替えを厭わない銀座の老舗」「高倉健が魅せられたレンブラントの公式模写職人」そして巻末に特別収録されている「クレージーケンバンドのサービス精神」が収められています。
その中では特に皆さんの役に立つと思われるのは、「ハマトラファッションの生みの親」と「商売替えを厭わない銀座の老舗」の2編でしょうか。

「ハマトラファッションの生みの親」は、タツノオトシゴのマークで有名なフクゾーの成り立ちと店のポリシーが語られています。
そんな中にはこのような文章があります。

流れ作業のようなやり方で商売をしていてはいけない。

商いはお客様と店側の一対一のコミュニケーションが成り立ってこそ成立するものだということを、社長は述懐をこめて語っています。その後次のような文章で締めくくっています。

店に来たお客様へ適当に挨拶して、洋服が売れるなんてことは今後はありえない。

商売は接客第一、なんです。

また「商売替えを厭わない銀座の老舗」は、銀座に店を構えてから時代に合った商品の販売に方向転換を果たしてきた老舗「大黒屋」を取り上げています。
大黒屋は銀座でただ一軒、210年間、銀座のその場所で営業を続けてきている店です。

現在は婦人もののバッグを販売していますが、それも銀座という場所柄高級品というわけではなく、1万円からせいぜい3、4万円というところが中心価格帯です。
明治時代には鶏卵と海産物問屋から小売店に変化し、戦時中はいったん店をやむを得ず店を閉めますが、戦後すぐに復活し、婦人物の雑貨を扱う店になりました。
さらには店頭でアイスクリームや子ども向けのぬいぐるみまで販売するようになり、それから代が移って、現在のように婦人ものハンドバッグの専門店になりました。

社長は「銀座の老舗は店の中よりも、店の外を掃除します。お客様が歩く道をみんなで掃除します。」と言う。
そして、
やっているささやかなサービスとは、店内には必ず季節の花を活ける、掛け軸価値のあるものを月ごとに掛け替える、店頭の道路を綺麗にしておく、暑い日には打ち水をする……。思えば昔からある、当たり前のことばかりだ。

小売店の心得というものがここにはあります。

さらに「銀座の老舗のサービスとは空気のようなものだ。日ごろは気がつかないけれど、町が汚れてしまった時に、なくなったものの大きさに気づく。
と言って、サービスとはいったい何だろうということをもう一度考えさせてくれます。

昨日紹介した「サービスの達人たち」と合わせて、こちらも読まれると、さらにサービスとはいったい何なのだろうということがお分かりにあるのではないでしょうか。

またサービスについて一家言のあるお店の方も、もう一度再確認する意味でも読まれてみるべきではないでしょうか。そう思います。


さあ今日もがんばろう!

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