こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「時代においていかれたテーラーの復活」(その4)
本田は事務所に帰ると、以前インタビューしたことがある、大岡にも話した、特定の顧客を獲得して成功しているテーラーのインタビュー記を読み返してみた。
そこからは大岡に向けて出す提案は出てこなかったが、今の状況だけは再度把握することができた。
大岡には、上記のようなテーラーとして再出発するようにという提案はできない。
置かれている状況が全然違うからだ。
折しも、百貨店やショッピングセンターでは、今ちょうど夏物のバーゲンセールをやっている。
本田は妻のショッピングに同行した。
もちろんバーゲンセールがお目当てだ。
本田も夏物の、仕事ではくズボンが欲しいと思っていた。
そうして、妻の買物につき合いながらも、自身もあるショップでズボンを1本手に入れた。
そのショップでは、定番のものなら裾あげはサービスになっているが、バーゲン商品は裾上げ代が別にかかる。
仕方がないので、それは町にあるリフォームショップでやってもらうことにして、ズボンをそのまま持ち帰り、翌日近くのショッピングセンターに入っている、あるチェーン化しているリフォームショップにズボンを持ちこんだ。
その店では、受付の奥で数人の女性が盛んにミシンを操作して、指定されたリフォームをやっている。
「あ、そうか。これだ」と本田は思った。
大岡のように洋服のいろはをよく知っている技術者が、これをやると信頼感が出て、ヒットするんじゃないかと感じた。
町のリフォーム屋さんでは、パートの奥さんたちが片手間のように作業しているが、この作業を大岡のような熟練者が店でやっているとなると、安心感があるはずだ。
提案のコンセプトが固まった。
『洋服づくりの匠が、あなたの要望に120%応えます。』
これだ。
お客様が持ちこんだ洋服のリフォーム依頼を、期待以上の出来でお渡しする。
それができるのは、もともと30年以上のテーラーとしての腕があるからだ、というわけだ。
このコンセプトをもとに、それから数日後に本田は大岡を訪れた。
しかし大岡の技術者としてのプライドが、その本田のプランを拒否した。
今さらそんな、大岡に言わせれば、片手間のような仕事はできない、と拒んだ。
「大岡さん、あなたは片手間としか考えないが、お客様は違う。大岡さんとこに持ってくるお客様の洋服には、きっと強い思い入れがあるものかもしれないんです。だって、だからこそ大岡さんのような確かな技術を持った人にリフォームしてもらいたいんですよ」
「わたしはこの腕一本で、今までテーラーとしてジャケットやスーツを作ってきたんだ。今さらどうしてそんな中途半端なことが出来るというんだ!」
「中途半端? 中途半端とは失礼じゃないですか」
「わたしにとっては、きちんと生地から1着仕上げてこその仕事なんだ」
「その仕事がなくなったから、私に依頼したんじゃないですか?」
「だから、あんたに頼めば、何か自分が持っている技術を活かせるようなものを提案してもらえるんじゃないかって思ったからだ」
「大岡さん、世の中にハイこれですって、ぱっと提案できるような新しい仕事なんてありませんよ。どんなに新しく見えても、それは今までの仕事の延長線上で考えだされてきたものばかりです。大岡さんの技術を活かせて、地域のお客様に貢献できることを考えたとき、大岡さんにはこれだ、とわたしは思いました。とてもいい仕事ではないかなって思いました。それをあなたは中途半端仕事だとしかと思わないのなら、仕方ないですね。わたしは手を引きます」
つづく
<5>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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群馬県前橋市天川大島町186-25
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.co
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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「時代においていかれたテーラーの復活」(その4)
本田は事務所に帰ると、以前インタビューしたことがある、大岡にも話した、特定の顧客を獲得して成功しているテーラーのインタビュー記を読み返してみた。
そこからは大岡に向けて出す提案は出てこなかったが、今の状況だけは再度把握することができた。
大岡には、上記のようなテーラーとして再出発するようにという提案はできない。
置かれている状況が全然違うからだ。
折しも、百貨店やショッピングセンターでは、今ちょうど夏物のバーゲンセールをやっている。
本田は妻のショッピングに同行した。
もちろんバーゲンセールがお目当てだ。
本田も夏物の、仕事ではくズボンが欲しいと思っていた。
そうして、妻の買物につき合いながらも、自身もあるショップでズボンを1本手に入れた。
そのショップでは、定番のものなら裾あげはサービスになっているが、バーゲン商品は裾上げ代が別にかかる。
仕方がないので、それは町にあるリフォームショップでやってもらうことにして、ズボンをそのまま持ち帰り、翌日近くのショッピングセンターに入っている、あるチェーン化しているリフォームショップにズボンを持ちこんだ。
その店では、受付の奥で数人の女性が盛んにミシンを操作して、指定されたリフォームをやっている。
「あ、そうか。これだ」と本田は思った。
大岡のように洋服のいろはをよく知っている技術者が、これをやると信頼感が出て、ヒットするんじゃないかと感じた。
町のリフォーム屋さんでは、パートの奥さんたちが片手間のように作業しているが、この作業を大岡のような熟練者が店でやっているとなると、安心感があるはずだ。
提案のコンセプトが固まった。
『洋服づくりの匠が、あなたの要望に120%応えます。』
これだ。
お客様が持ちこんだ洋服のリフォーム依頼を、期待以上の出来でお渡しする。
それができるのは、もともと30年以上のテーラーとしての腕があるからだ、というわけだ。
このコンセプトをもとに、それから数日後に本田は大岡を訪れた。
しかし大岡の技術者としてのプライドが、その本田のプランを拒否した。
今さらそんな、大岡に言わせれば、片手間のような仕事はできない、と拒んだ。
「大岡さん、あなたは片手間としか考えないが、お客様は違う。大岡さんとこに持ってくるお客様の洋服には、きっと強い思い入れがあるものかもしれないんです。だって、だからこそ大岡さんのような確かな技術を持った人にリフォームしてもらいたいんですよ」
「わたしはこの腕一本で、今までテーラーとしてジャケットやスーツを作ってきたんだ。今さらどうしてそんな中途半端なことが出来るというんだ!」
「中途半端? 中途半端とは失礼じゃないですか」
「わたしにとっては、きちんと生地から1着仕上げてこその仕事なんだ」
「その仕事がなくなったから、私に依頼したんじゃないですか?」
「だから、あんたに頼めば、何か自分が持っている技術を活かせるようなものを提案してもらえるんじゃないかって思ったからだ」
「大岡さん、世の中にハイこれですって、ぱっと提案できるような新しい仕事なんてありませんよ。どんなに新しく見えても、それは今までの仕事の延長線上で考えだされてきたものばかりです。大岡さんの技術を活かせて、地域のお客様に貢献できることを考えたとき、大岡さんにはこれだ、とわたしは思いました。とてもいい仕事ではないかなって思いました。それをあなたは中途半端仕事だとしかと思わないのなら、仕方ないですね。わたしは手を引きます」
つづく
<5>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
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