喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

伊方中学校での卒業生の教育実習

2015-06-13 | ブログ
5月25日(月)から2人の伊方中学校卒業生の教育実習が始まりました。
最初のさわやかなあいさつ。きちんとした服装・身だしなみ。ていねいな言葉遣い。
明るく、前向きな表情。謙虚で、誠実な言葉。
まさに生徒にとって身近なめざす先輩像です。

 九町のU先生。
生命の連続性の単元で、遺伝の規則性を教えるために、実際にたくさんのとうもろこしを買いこみ、それを用いたわかりやすい授業を行われました。
 この授業のために、両手いっぱいの教材を持ち帰り、ほぼ徹夜で授業の準備をされたと聞きました。
6月5日の実習最終日のあいさつで、全校の生徒を前に、声をつまらせ感激した話を語ってくれました。

 ある生徒が、
「この前の授業でU先生から声をかけていただきうれしかったです。
だから最後の理科の授業では、積極的に手を挙げて授業に臨みます。」
と日記に書いてくれていて、実際に意欲的に授業に臨んでいたといいます。



                     「写真は、今回の2人とは関係なく、11年前のY先生の教育自習」


 また、小中浦出身のK先生は、私との世間話で、
「東京に出てみて、ふるさと小中浦がどれほどすばらしい地域かということがわかった。」
と言われました。
本当にそうだと思います。
ふるさとの家族、近所の人たち、変わらぬ風景を思い浮かべたのでしょう。
 
 道徳の授業では、「レ・ミゼラブル」(ああ無情)を題材に、正義とは何か、世間の差別、心からの思いやりという奥が深いことについて考えました。
これを選んだ理由は、ご自身の海外での心揺さぶられた体験がもとにあったようです。
何度も何度も授業案を練り直し、夜遅くまで教材研究をされていました。
昨日も生徒が書いた感想を読み返し、ていねいに言葉をそえられていました。
そんな中ある生徒の感想をうれしそうに紹介してくれました。

「道徳の授業、ちょっと難しかったけど、考えていくうちにだんだん分かってきました。
K先生の人生初の授業を僕たちが受けるのはとてもうれしかったです。
正式に先生になったら、もう1回授業を受けたいなと思いました。」

 お二人の真摯な姿が、生徒に十分に伝わり、生徒自身を前向きに行動させるきっかけになったようです。
母校での教育実習を自信として、将来教師としてふるさと伊方で勤められることを願っています。

                              岬人(はなんちゅう)