喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

幼なじみと大阪の「てんぷら敬」で飲んだ思い出

2016-11-27 | 感動
 忘れられない店がある。
また行きたい店がある。
 
11月26日(土)、大阪に出張があり、小学校からの同級生に連絡をした。
「一緒に飲みに行こうや。紹介したい店があるんよ。」
即答だった。

 当日の夕方、アベノハルカスを案内してもらい、
福島区にあるマー君の行きつけの店をめざす。

 駅を降り、商店街を歩く。
釜木で育ったマー君は、いつもここを通って行き帰りしている。
愛媛県佐田岬の平礒と釜木で生まれ育った2人が、まさか大阪で飲むことになるとは。

 そんなことを思いながら、5分ほど歩いただろうか。
「着いたで。この店よ。」
真っ白い蔵の造りをした小料理屋。「てんぷら敬」。


 小窓から中の様子が見える。


 「この店のご夫婦、とってもいい人たちなんよ。」
マー君の言ったことが、のれんをくぐってお二人のお出迎えを受けてすぐにわかった。
やわらかいもの言いからその誠実さが伝わってきた。

 カウンターの席が予約されており、すぐに料理が出始めた。
まずはビールで乾杯だ。
一番搾りが美味い。
 

 白身魚の刺身。
ご主人の故郷、大分県の津久見から取り寄せられたものだろう。
津久見と言えば、我が故郷と豊後水道をはさんで、向かい合っている。
したがって捕れる魚も似ていて、まちがいなくおいしい。


 珍しいものが出てきた。


 私が大好きなかまの塩焼き。


 マー君がお勧めてんぷらをさらに追加注文。




 天つゆもいいが、塩をつけて食べるのもいい。
きれいな桜色の塩だ。


 おいしい料理にお酒もどんどん進む。
そして様々な話に花が咲く。
 マー君が大阪に就職してもう20年が過ぎた。
田舎者が大都会で生活していくにはたくさんの苦労もあったことだろう。
それでも佐田岬の生まれらしく、ねばり強く暮らしてきたようだ。
そして人に対しては誠実に。
 だからマー君の雰囲気は全然変わらない。
すてきな生き方だ。

 

 そんなマー君だから、この店の常連になったのだろう。
ていねいに、黙々とおいしい料理を作ってくれるご主人。
明るく、ていねいに料理を差し出してくれる奥様。
 とても居心地がよく、落ち着ける。
いただいたのは、料理だけではなかった。



 名残おしかったが、ていねいにお礼を言い店を出た。
お二人の心のこもった声が耳に残る。

 
「てんぷら敬」
また来たいすてきな店だ。

      岬人(はなんちゅう)