喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

息子とにごり酒(桜うづまき)を呑む

2018-01-08 | 歴史・伝統・文化
 日本という国は本当すばらしい。
歳とともにそれを感じる。
 生活に欠かせない「衣・食・住」のどれをとっても逸品ばかり。
長い歴史と伝統に培われ、人々はそれを引き継ぎ、新たに工夫を加えてきた。

 先日、平礒の親分こと恒あんちゃんからにごり酒をもらった。
弟は呑まないので、日本酒好きの息子が帰っているわが家へプレゼント。

 ふだんあまり呑むことのないにごり酒ってどんな酒なのだろうか?
 もちろんお酒(日本酒)は、もともと神様と関係の深い飲み物ということが、
他のビールやウイスキーなどの海外から伝わったアルコールと違うところ。

 濁り酒(にごり酒)を調べてみた。
「普通、日本酒を造るときは発酵されてドロドロになっているお米を酒袋に入れてギュッとしぼって液体を抽出します。
その液体を寝かせてそこに溜まっている澱(おり)を取り除き、さらにろ過します。
なので、澄み切った色をしているのですね。

にごり酒は、発酵したお米をしぼる時、酒袋の目をわざと荒くして澱を残したままにされたもののことなのです。
なので、名前にあるにごりとは、澱のことを指します。

 にごり酒の味を一言で言うと「お米そのものの味が生きている」につきます。
日本酒がすっきりとしたさわやかな飲み口なのに対して、にごり酒はどっしりと濃厚で飲み口がとろりとしています。
 また、種類によってクセや特徴が大きく異なるのもにごり酒の味わいの一つ。

 にごり酒の飲み方をご紹介します。
にごり酒は冷か常温でいただくのが一般的な美味しい飲み方です。
上澄みと白濁した下層部の二層になっている時は、入れる前に瓶をゆっくりと振って澱を絡めていきましょう。
澱と絡まることで、お酒のクリーミーな口当たりと味わいが楽しめます。

また、注いでからしばらく時間をおいて再び二層に分かれさせ、
まずはさっぱりとした上澄み部分を楽しんだあと、
再度まぜてトロリとした味わいのメリハリを楽しむのもオススメです。

 有名なにごり酒としては、
もちろん安倍総理もお勧めの山口県の獺祭(だっさい)。
獺祭は、スパークリングのにごり酒です。シャンパンのようなきめ細やかな発泡性は、
にごり酒が初心者の方でもすいすいと飲めるやさしい口当たりとまろやかさです。
 日にちがたって炭酸が抜けても、にごり酒として、また違った楽しみ方が出来るユニークなお酒です。

 獺祭と同じような物として、有名な八海山。
 古き良き日本古来のにごり酒を楽しみたい方に断然オススメなのが菊水。
 息子と呑んだのは、桜うづまき


 

 旨いと言って呑む息子だが、お腹がすいていたのか、何と娘が作ったハヤシライスに、しかもトンカツまでのせて食べながら、
にごり酒を呑むという考えられないような組み合わせ。

 私は枝豆をつまみながら呑んだ。
ところが調べてみると、以外にも

「基本的に、にごり酒はいわゆる日本酒の酒のつまみのような食材と一緒に飲むよりは、
シャンパンなどに合う料理といただくのがオススメとされています。

おつまみ系ではチーズや、パテなど口当たりがクリーミーなものを選ぶのがポイントです。
料理は発泡していないにごり酒は、お肉料理や中華料理など、味が濃い目のがっつりした料理がオススメです。
スパークリングタイプは素材の味を生かした料理や魚料理が良く合います。」


とのこと。
つまり、息子のトンカツをのせた牛肉入りハヤシライスは相性ピッタリの食べ物だった。
何事も試してみないとわからないということだろうか。

 働いた後の父と息子で呑むにごり酒。
田舎暮らしは、いいものだ。
 こうして楽しい時間は、ほろ酔いとともに過ぎっていった。


            岬人(はなんちゅう)