させぼ moonlight serenade

自身の取扱説明書です
きっと

ふたりきりの夜間歩行

2015-06-02 05:57:27 | 日々のこと



数年前

母と

ホタルを

見に行ったコトが

ある



誘ったのは

ワタシ



ふたりで

出かけるコトが

あまり無かったから



母の故郷には

キレイな

川や

水路が

たくさんあって



そこでは

思いの外

少なかった

ホタルを

見ている様は

どちらかと

いうと

愉しんでいると

いうよりも


かの遠い地へ

思いを馳せて

いる様に

映った



何処となく

温かくも

淋しい

想い出



ホタルに

纏わるから

なおさらの

コト



昨夜

久しぶりに

同じ場所へ

ムスメと

ホタルを

見に行った



またまた

誘ったのは

ワタシ



ホタルの親分みたいに

やわらかくも

たしかな

月明かりだけが

一帯を照らし

蛙と

川のせせらぎの

音しか

聴こえてこない

静かな夜だった



道案内する虫

ハンミョウ

のような

たよりなく

軽やかに

舞う

ホタルに

導かれ

川縁を

ぐるりと

周る



健全な夜遊び



愉しんでいる様の

ムスメの横顔が

あどけなくて

幼少の頃と

変わらずに

ホッとする



「つぎは

大切なヒトと

来なさいな」


そう

告げると


「いつになるコトやら」


そう

呟いた

口許は

アンバランスな程



オンナ。

だった




「あっ!

月の中に

兎がいるよ

横向いてるよに

見えるよ」



そう

云われて

見上げると

たしかに

其処には

兎のシルエットが

見えた



月の裏側には

最愛のパートナー

がいて

愛を交わし合って

いるのかな




「月に兎がいる様に

見えるヒトは

ココロが

穏やかで

キレイなんだって

って

マッキーも

唄っているよ」



「へぇ~

そうなんだぁ・・

よかった。

って

またまた

マッキーの話なのね」



さすがに

ムスメと

恋の話は

照れくさいから

困った時の

マッキー頼み(笑)



気がついたら

一面

星空みたいに

この

地上にも

光が

溢れていた




水辺で

葉の陰で

羽を休める

ホタルたちに

見守られながら

今日また

ワタシたちは

グッと

近くなる



感性が


絆が



もう少し

時が経ったら

ムスメは

ワタシを

誘ってくれるだろうか



また

この地へ



月明かりに

照らされた

横顔が

もぅワタシの

図り知れない様に

なっていても

その時は

動揺せずに

喜ぼう



オンナの一生は

ウンと

短い



オンナに還る一瞬は

なおさらの

コト




胸掻き毟られたり

髪を優しく

撫ぜられたりして



とびきり

いいオンナに

なりなさいな



ホタルみたいに

貴女らしい

光を

放てる



いとしいヒトを

惹きつけて

止まない

オンナ








月の石 ~ 槇原敬之~




あまりにも綺麗な

今夜の月を眺めながら

どこかで飾られてある

月の石の事を思った


人間のやることは

いつも勝手で乱暴すぎる

なんでも平気で輝けぬ

場所に持ってくる


親のため 友のため

師のため

自分を支える

全てのものの為にと

決めた心で闇に飛び出した

優しきものの為に



太陽の光を借りて

道を照らす事を

奪われてもなお

黙っている月の石



街灯もない頃は

月明かりで夜を歩いた

大切な人の一大事に

潜む獣も承知で

朝を待てず飛び出した

涙涙に飛び出した

一つの心見守って

月は輝いてた



親のため 友のため

愛するもののため

自分を支える

全てのものの為に

同じ理のある命を

奪う事を愛とは呼ばない



月にウサギが

居なかったんじゃない

乱暴な心におびえて

隠れていただけ



親のため 友のため

師のため

自分を支える

全てのものの為にと

決めた心で闇に飛び出した

優しきものの為に



太陽の光を借りて

道を照らす事を

奪われてもなお

黙っている月の石


いつか返してあげたいな

輝けるべきその場所へ

コメント
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