第312話.近況と世情 9月15日 続・香港

2019-09-15 09:32:28 | よもやま話,雑感,最近思う事
湖畔人です。

週末は連休と言うのにずっと仕事です。残念ですね。

香港は相変わらず燃えていますね。国慶節までもう後半月、それまでに何か酷い事が起こらないかとっても心配です。北京は建国70周年にあたる10月1日の国慶節(建国記念日)までにデモ隊を一掃するなんて言っているようですのでね。それが事実とすると色々機会を伺っては大規模なデモ隊への軍事的な鎮圧行為がなされる可能性がありますね。

一方、日本のメディアを通すと香港のデモ隊は暴徒と化しているなんて言う報道のされ方が多いですが、かなりバイアスの掛かった中国政府寄りの報道ですね。恥ずかしい限りです・・・。XXですね。

一部の民放では香港警察の逸脱したデモ隊への攻撃を非難していましたが、そうした報道はかなり少数ですね。でも実際に現地に足を運んだ方々の意見を聞いてみると、どうも香港警察が不当な暴れ方をしてデモ隊に危害を与えていると言う見方の方が正しいようですね。香港警察は北京の意向を受けてデモ隊に常軌を逸した攻撃を与え、恐怖感を植え付け、デモ行為が如何に無益で、如何に大勢に影響がないか教え込もうとしているようですね。香港の警察は所謂権力のXXと言うやつになり下がっていますね。でもデモ隊は香港市民の強い支持を受けており、警察も北京もそう簡単に攻略し切れないでしょう。人口700万人の香港で200万人がデモに参加する高い支持ぶりです。3人に1人が逮捕されるリスク覚悟で政府と北京に抗議をするデモに参加をしているのです。逮捕された若者を守らんと警察に抗議する老人がいたり、交通機関を止められ脚を失ったデモ隊を一般市民が自家用車で市内まで運ぶボランティア活動が自然発生的に行われたり、香港市民はデモ隊と共にあるようです。ですから、そう簡単には北京と香港政府の思い通りにはならないでしょうね。

では、何故そこまで香港のデモ隊が頑張れるのかと言えば、今香港らしさが消えようとしているからだと思うのです。香港らしさとは香港にある自由、自由と民主主義ですね。旧宗主国であるイギリスが残した良き遺産、自由権を含む基本的人権の尊重と民主主義が香港らしさであって、その自由と民主主義が実質風前の灯火だから彼らは怒り立ち上がったのです。その香港らしさ、香港の自由と民主主義を殺す最後の一手として香港市民に突き付けられていたのが『逃亡犯条例の改正案』だったのです。この逃亡犯条例改正案で北京政府と香港政府が何をしようとしていたかと言うと、香港に入った人間(現地人、外国人に拘わらず)の中に、中国共産党政権にとって都合が悪い、中国共産党を批判したり、反抗する存在がいた場合に、中国政府が”その人間は危険人物であり犯罪人であるから捕まえるべきだ”と香港政府に依頼すると香港政府はそれを受けてその人間を捕まえは北京に輸送すると言う事が出来てしまう法律だったのです。よって香港にいる人間は誰も中国を批判する事が出来なくなってしまうと言う事になるのです。よって中国がどんなに不正を働いても、それを指摘すると捕まって中国に移送され監禁され場合によっては虐殺されてしまう事になりかねないのです。これは、言論の自由、報道の自由、結社の自由、思想、信仰の自由が、中国政府による恐怖支配によって禁じられる状態が現れる、と言う事になるのです。所謂自由の死ですね。この法律が通ると香港の自由が終わり、香港らしさに終わりが来るのです。

そもそも数年前に雨傘革命が起きた理由は、元々香港が中国に返還された際に英中間で取り決められていた一国二制度の50年間の保持と、2017年から自分達のリーダーを自分達で決める普通選挙の実施が出来るように成ると言う約束が、北京政府によって反故にされ、北京の息の掛かった人達しか香港のリーダーに選ばれなくなってしまったからなのです。それにより香港の民主主義に死が宣告され、それに怒った香港市民が雨傘革命を起したのです。その革命では香港市民は破れ、香港の民主主義は死を迎えたのです。そして今回の『逃亡犯条例の改正案』で自由まで失い、香港らしさが完全に消失する一歩手前だったのです。だから香港市民は怒り、このデモを起こしたのです。
キャリーラムは逃亡犯条例の改正案の撤回を示唆しましたが、それでもデモ隊はデモを止めずいます。その理由は、香港らしさの基本である自由と民主主義を完全に取り戻したいと言う香港市民の強い願いがあるからです。そのためデモ隊は5つの要求を香港政府に突き付けています。その5つの要求とは、まず一つ目は既に実現した逃亡犯条例の改正案の撤回、二つ目はデモ隊の市民活動を『暴動』として扱う警察と政府の見解の撤回、三つ目はデモ参加者の逮捕や起訴の中止、四つ目は、警察の暴力的制圧の責任追及とその外部調査の実施、そして最後の五つ目は民主選挙の実施です。これらすべての要求を香港政府に突き付け、これら全てが得られるまでデモは止めないと言っているのです。

彼らの願い全てが叶うのか分かりませんが、香港市民の殆どはデモ隊を支持していますし、デモ隊のリーダー達は国際社会を巻き込み、彼らの後ろ盾を得、中国政府に対峙しようとしています。
デモ隊のリーダーの一人であるジョシュアウォンはドイツの外務大臣と会っていまね。アメリカでは、香港人権民主主義法が制定されようとしています。これが通ると、香港の自由を脅かす行為や存在に対し罰を与えられる事が出来るようになり、香港や北京の政府高官の資産凍結や入国禁止等が出来るように成る為、北京政府によるデモ隊の武力鎮圧等がし難い状況が出現するようになるのです。自由の創設の為の革命が今、世界規模で起きようとしています。本当にスゴイ事ですし、感動しますし、シビレます。でも日本政府は蚊帳の外、多分何もしないでしょうね。ホント情けない限りです・・・。

日本のメディアが偏向的に暴徒と報道するデモ隊は、実際には誠実で真摯です。いつも参照する保守系のネットメディアも香港の状況を動画でアップしていましたが、ホント彼らの悲壮な覚悟と決意には心を動かさざるを得ません。

“Liberty or Die!”
“Stand with Hong Kong!” 
“Fight for Freedom!”

彼らの叫び声が耳から離れません。

日本もそろそろ香港の人々を支持し支援すべき時が来ているのではないかと思います。政府が動かないなら一般人が草の根で動くしかありませんね。
デモなどがあれば積極的に参加すべきです。
私の推し政党も近々デモを行うようです。
私は仕事で行けませんが心は共にあります。

Fight for Freedom! Stand with Hong Kong!

Yes, we will! ですね。

私も、心から香港のデモ隊を支持し応援したいと思います。
香港ガンバレ!香港加油!

それでは、また。

湖畔人

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