奥日光の志津林道(男体山の北側を通っています)で撮った画像になりますが、
晩秋ともなりますと、落葉松の細かい針のような葉が間断なく落ちて参ります。
首の周りに、タオルでも巻かないと背中の方に入り込んでチクチクして来ます。
林道の両端をご覧戴けばお分かりと存じますが、あれだけ落ちてきます。
まだまだ樹にも付着しており、これから全部落ちてきます・・・。
自衛しませんと、後で大変です・・。
ネットの中で見ました、北原白秋の「落葉松」・・転載させて戴きました。
毎日忙しく、時間に追われた生活の方もいらっしゃるでしょう。
1~8まで、じっくりとお読み頂ければ、なぜか心が落ち着くような気がいたします。
解釈は、人それぞれでございます。
落葉松
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一
からまつの林を過ぎて、
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。
二
からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。
三
からまつの林の奥も
わが通る道はありけり。
霧雨のかかる道なり。
山風のかよふ道なり。
四
からまつの林の道は、
われのみか、ひともかよひぬ。
ほそぼそと通ふ道なり。
さびさびといそぐ道なり。
五
からまつの林を過ぎて、
ゆゑしらず歩みひそめつ。
からまつはさびしかりけり、
からまつとささやきにけり。
六
からまつの林を出でて、
あさま ね
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
からまつのまたそのうへに。
七
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしづけし。
かんこ鳥鳴けるのみなる。
からまつの濡るるのみなる。
八
世の中よ、あはれなりけり。
常なれどうれしかりけり。
山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。