チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

ブロバンス

2008年05月23日 09時52分17秒 | 日記
そこはまるで南フランスの農村風景。

そこに心洗われる様なフレンチレストランがある。
綾町、秋山工房から車で5分。
秋山さんは颯爽とオートバイで道案内。

道すがら、
水田、麦畑、野菜畑がありのどか。
道から店の入り口までのエントランスに花が咲き乱れ美しい。
店内に入らず、
そのままぶどう棚の下にあるチェアーに座ると、
目の前に美しい川の流れ、

庭はどこまでも続く芝生で、
周りはミニ薔薇が咲き競っている。

真っ青な空、
百花繚乱の色の洪水、
緑の芝生、
薄紫の山の峰、

秋山さんが自慢げに私の顔を覗き込む
「何時からブロバンスになったの?」
「フフフ先ずはワインがおいしいですよ」
と席へ。

この店のオーナーは、
16年間フランスで料理の修行をしてきた料理人。
もうワクワクどきどき。

秋山さんのチョイスのワインは流石にうまい、
彼がこんなに面白い男だったのかと目を見張る。
エスプリの利いた会話が耳に心地よい。

塩野屋も京都人の建前会話(もともとない人だが)を引っ込め
蚕、絹、着物を愛する男同士のと言うより職人同士の会話に熱が入る。

女たちはもっぱら飲む、食う。
そして男たちの会話を盛り上げる。
料理がこれまた美味。

そこでチャコちゃん先生
「加奈ちゃん来年のつれづれの旅行はココに決めた!」
といきなり東京に電話
「エッなんですか?」
「いいのココに決めたから」
「アアはい」
「庭に満月が上がってきた!美しいよおー」
「はあー東京も今日は綺麗ですよ」

調理の総仕上げは、
なんと「蛍狩り」。
30歩くらい歩いた小川の茂みに
ポウーポーと蛍が飛び交っている。
店の電気を消して
漆喰の闇の中に光る蛍

星がそのまま地上に降りてきたようだ。
そういえば
蛍の語源は「星垂る」からきている、
と聞いたことがある。実感!

蛍は雄と雌が出会うために
光を投げ合っていると言う。
お互いに相聞がかなったら光を消して茂みに行く。
「いつまでも光っている子は相手が見つからないの?」
心配そうに聞く独り者の美人Mさん。

「大丈夫必ず相手が見つかるから」
とどこまでも秋山さんは優しい。

もう絶対来年のつれづれの旅はここ。
そうそうこのレストランは
20人は泊まれるお部屋がある。

ホーホーほーたるまた来るよ。
コメント
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