日本を捨てると日本の良さがわかるとよく言われる
日本を捨てるということはどういうことかと言えば、世界の日本を見るということではないかな、海外に引っ越すことではない
着物のことをずっと研究していると、息が詰まることが在る
そしてなぜこういう衣服に自分が囚われているのかがばかばかしくなり、着物を捨てて海外に出てみる
そうすると絵画や(特に印象派)彫刻、陶器磁器などに、日本人の物を見る精密さ、モノにはすべてに命があるという思想の上で手仕事があることを知り、きものには、日本人の知恵や思想、感性のすべてが入っていることを改めて理解し、気持ちも落ち着き、自分自身を日本に迎え入れて帰国する
そういうことを何回か繰り返し、日本が好きになった。日本が愛おしくなった
着物を尊敬するようになった。でも古い日本を今に生かしたいとは思わない
昔はよかった!とも思わない。今が一番いい。今が好き
しかし今がいいと思うには、古い日本を知らなければいけない。それは歴史だ
歴史があるからこそ今がある。歴史から学ぶことは多い
真実の歴史を語れる人は少ないが、真実は探さなくても自分自身の感覚の中にある
また「智慧」は学んで身に付けるべきものであると思っている
「チャコちゅうぶ」では日本のすごい所を引っ張り出して話しているが、それは私自身が「すごいなあ」「へーそう?」と思うからこそ話せている
小さな町の歴史の中にそのすごさがあったり、その人の歩んだ道のりに感嘆することが在り、何故のこの手仕事と思うとその工夫の知恵の深さに感動する
自分が日本人であることもいったん外してみると日本の良さがよくわかる
今日も20時から「チャコちゅーぶ」