久しぶりのラジオ収録
昨日
「きものの古着屋に関してどう思いますか?」
と聞かれた
チャ子ちゃん先生の着物もいい加減古着だもんな、と内心思いながらいろいろ考えてみた
今宵の「チャコちゅうぶ」はこの話をしようと思っている
江戸時代は古着商の方が、一般的な呉服商の数より多かった
そのころの女はほとんどの人がお裁縫ができたので、古着の着物を自分の寸法に合わせて仕立て直すのが当たり前だった
ある統計によると、古着屋の数は呉服の店の全体の90%だったという
信長が提案した「楽市、楽座」に持ち込まれるのも古いきものが多かった様子を古文書で知った
日本人は家財道具も売ったり買ったり
書籍も売ったり買ったり
人も売ったり買ったり(笑い)
自分に必要でなくなったものを売る、そしてそれを必要としている人が買う
こういう売り買いの循環が発達していた
不必要のものは家にはなかったのだ
そういう歴史を考えると「古着屋」は必要だと思う
しかしーーだ
江戸時代は自分の売るものは、きちんと洗濯をしきれいにして売っていた
それが売る人の礼儀
古本だってそうだ、きれいに読んで傍線など引かず書き込みもせず、必要な文章は手元の帳面に書き記す
それが読み手の礼儀
家具調度品もそうだ、きちんと手入れをし新品状態にして手放す
「モノを大切に扱う」
という精神が日本人の根底にあった、きっと今もある
それは自分自身を大切に扱うということと同じ、この世の中にあなたはあなたしかいない、予備はない
では本日も「チャコちゅうぶ」20時から
「藍