日本の、いや世界の文化国家の子育ては間違っていた!とはっきり言える時代を私たちは迎えている
20代そこそこで産院の取材をしたことがある(昭和30年代)
生まれた乳幼児はすぐキレイに湯あみしてその間に早や母親もきれいにされ自分のベットに横たわって新生児を待っている
産院には看護婦のとともにお産婆さんもいて、母乳の与え方などをレクチャーしている
母のお腹から社会に出てきた乳児は、すぐ今度は母の懐に入り、肌を合わせながらおっぱいを飲む、双方ともに満足な笑顔、眺めているこちらも感動の一幕だ
夫はもちろん、両親、親戚そして取り上げた医者や産婆さん看護婦さん、みんなの祝福を浴びた親子が本当に幸せそうだった
取り上げた瞬間に大声で腹から声を上げる乳幼児にみんな大歓声を上げ、涙ぐむ人もいる
こうやって大歓迎されて生まれてきた子は、深層心理の中で愛にあふれる子となっていくのだと理解できた
しかし今
西洋医学が発達し、生まれた子供はすぐ保育器の中に入れられ、親子の対面はガラス越しだと聞く
この取材のずいぶん後にチャ子ちゃん先生は自分の会社を設立、そこで決めたことがある
「結婚して妊娠、出産となったとき、出産前までは勤めてもいいけど、出産したら三年間は絶対子供と一緒にいること、その後の再就職は大歓迎」
この取り決めは会社の存続には向かなかった
きもの関係の編集を主にしていた会社であるから、編集を覚える、きものの勉強をする、一人前になるにはかなりの年数が必要、一人前になったなと思うと大体結婚して子供を産む、そして三年間は子供とともに生活をする
先ずは会社には戻ってはこない
「ただいま!おかえり、これだけで子供の情緒が安定して成績もよく、いいこですよ」
と報告がある、そういう子たちの結婚式にも招かれることがある
その時
「三つ子の魂100までとはよく言ったものだ」と昔の人の智慧に感動する