今日9月9日は重陽の節句、旧暦では10月23日(重陽の節句だけは旧暦のほうがピッタリくる、菊の花が盛りだから)
わが先人たちは数字を陰と陽に分けた、陰は偶数、陽は奇数、つまり割り切れないのが陽数(結婚祝いなどは陽数の奇数、御香典は陰数の偶数と教えられた。お香典に一万円包みたいときは5千円を二枚にして偶数の枚数にするとか、またはわざと一万円札を折って入れるとか)
というわけで偶数より奇数の方が価値があると考えた
ご節句はすべて陽数の並び、いまだにわからないのが1月7日の人日、一月一日を五節句の始めにする方がわかりやすい
それはともかく、3月3日の桃の節句 5月5日の端午の節句 7月7日の棚機の節句、そして9月9日の菊の節句こと重陽の節句だ
数字の単数の中で一番大きな数字が9であることから最高の数字となった
天を九つに分けて九天、中心を囲む八方から「風水学」が誕生した、九の魔法陣が宇宙を表すという学問だ
天子の宮殿の門は九門、飾りを九華、神の使いといわれる龍は陽数の9×9=81枚の鱗を持ち、耳や爪目など九種類の動物に似せてあるのだそうな。それだけ9という数字は力があるらしい
仏さまが蓮の台にのっていらっしゃる、これを「九品」、亡くなった方は生前の行為を九つの段階に分けるのを「九品」と言って居場所を決めるらしいし、九という数字が大事だということがわかる
でも日本では9が二つ重なると「キュウキュウする」という反語もあり面白い
更に日本人「あら冗談」という九の用い方
「いい女だねえ」
「そうかい、もう九つを過ぎてるんじゃあねえか?」
盛りの過ぎた女をそう呼んでいたらしい
またこの時期は菊の花が満開
繭の中に菊の花を入れてつつみ四方位の色糸で縛って、家の四隅につるし魔除けにした風習もあった
それは平安時代に始まったことで宮中貴族からの風習が下々に降りて行ったという
今はどうだろう昭和の時代は宮中でも行っていたらしいがーー
ハーブの香り袋、逆輸入で日本に上陸、平安貴族たちは大いに菊の香りを楽しんだ
ついでにと言っては失礼だが
皇室が菊のご紋十六葉八重表菊を使い始めたのは御鳥羽上皇の時からとされている
国の最高の勲章も菊花
お酒の銘柄も「菊」の名が付くものが多い、では今宵「菊酒」を賞味しながら我と語り合うもよし
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