色の先取り
三寒四温春が本格的になってきた
公園も緑の芽吹きが始まって生命の力強さを感じる
まずは幼年の緑、青年の緑、中年の緑、壮年の緑と続いて華やかな彩に緑が染まり朽ちていく。その朽ちた葉は腐葉土となり、自分がいた樹を太らせていく
年年歳歳の工程だけど、自然は粛々とその儀式を続けて元の樹木を見るからに立派に育てていく
他分山でも同じことが繰り返されていて、不要になった樹木は台風や山火事で土にかえっていくという自然循環をしてのだいるのだろう
公園でも大きな台風の時は樹木がバッサリ倒れている姿を見る、また人の手で切り倒されているときもある
こういう自然の循環を眺め、昔の人の暮らしは何事も循環ということを大切にしてきた。着物などは最たるもので、ほどいては洗い、また縫ってほどいては別の形の物を作り、最後の最後まで着物の命果てるまで使い切る
十センチ四方でも布があればにおい袋を作ったり、パッチワークをしたりと命の循環に頭を使う
ものを考える力、モノを別のものに作り直す力は脳と心がやる、脳を使うことは体の免疫が上がる、心を使うことは自分に優しくなる。
さて
チャ子ちゃん先生今ごろは自然界にない緑色の着物を着て、色の先取りをする。柄の先取りというのは忙しいが、色の先取りはゆっくり。自然界に緑が打ち揃ったら、今度は失われた花の色にする
着物を着たらどこに行くかということが着物を着る人の最大の課題になっているようだけど、自然界に着物を見せて歩くというのもいいもんだ。第一自然が喜ぶ。
自然界の中で着物を着ていると、絹の輝きがいや増す。光の中で絹がどのように色を増してくるかそれはまた楽しい実験だ
春の光は柔らかい黄色みが強いぜひ試してほしい
着物を着る先端にいながら
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