チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

父親と息子

2022年01月22日 09時19分18秒 | 日記
ここの所一か月に一回くらいわが風水の師匠鮑黎明氏のご長男義忠さんとゆっくり話し合ったり、食事をしたりしている
義忠さんも今や立派な風水師で、いろんなことを教えていただいている
チャ子ちゃん先生が長生きしているためか、この父と子に限らず、染織家の中にも三代の付き合いとか四代のお付き合いなどが多くなった

そして父と息子のかかわり方がそれぞれに違うが、そこに流れているのは「男同士」の無言の教えと、期待と、厳しい愛、責任感、そして微妙な嫉妬、認めたくない尊敬の念という複雑な思いが両者に流れていることも感じる

そして息子が苦悩を終えて自分自身に自信がついた時、心からの尊敬と愛が父親に向けられる。しかし多くの場合そのとき父親はこの世にいない。だから自分以上に父を理解していると思えるチャ子ちゃん先生にあうと、一気に素直に父をほめたたえる気持ちになり、安心する
(そういうお役のために長生きしているのかなあ)

克服するまでにはいろんな苦しみが両者に生じるようだ。父親の世間の評価と自分の父への評価にあまりにも差があるとき、息子の苦悩が始まる

義忠さんがそうだった
小学校に上がるころから知っているので、今の姿を見ると心から歓びがわいてくる
息子が物心ついた時すでに父親は異色の風水師として抜きんでた仕事をしていた。しかも非常に頭がよく勉強家で人に厳しい人だった
中国語の古典を読破し翻訳、更に日本人の生活に属した中国風水を作り上げ、それが日本の奈良時代の風水とほぼ一致したことも大きな貢献度であったと思う。黎明さんに言わせると
「唐の時代に日本に入ってきた風水を聖徳太子が日本の風土に合わせて作り替えている」

家庭環境は当然風水一色、それで引っ越しが頻繁になり、息子は学校になじむ暇もなく、また新しい学校、馴染むには喧嘩に強くなるしかない。父と違う道をどんどん歩む息子。家を追い出され路上生活も味わった。壮絶な少年時代だ
父と息子が理解し合えたのは父の大病、息子はその病を治そうと必死になり、そこで神を知り風水の道に行く

そんな話を聞きながらいろんな家庭の父と息子の姿に想いを馳せる
「漫画になさいよ」
「もうできてるんです。発表したいと思っています」

出版社を見つけたいなあ


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