チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

裸の付き合い

2009年02月17日 18時29分44秒 | 日記
伊豆の山へ変わった刺繍糸の採集に出かけた
山を降り
ご招待のホテルの露天風呂で
其の壁面に書かれた
「みかんの花咲く丘」
を湯に浸かりながら

ミカーンの花がさあいてーー」

と気持ちよく夜空に向かって大声で歌っていたら

「比佐子さんでしょう?ヒサコさんだ!」
声で分かったのよ
と裸で派手なターバンを巻いた女性が
どやどやと入ってきた
「えっK子?」
「なんでえーー」

どやどや組も知ってる顔ばかりで
湯殿は大合唱!
ありったけの童謡を次々に披露して
大盛り上がり

終わっても興奮冷めやらず
チャコちゃん先生の部屋でカンペイ、カンペイ

K子とはアチコチの温泉によく行った
まさしく裸の付き合い
露天大好き人間で
どこか見つけては二人で繰り出す

そういえばココ一年露天風呂での交友がおろそかになっていたね
と二人で深く反省

お互いに
露天バックまでこしらえていたのに
それぞれ忙しいということはいいこと
新たな露天フレンドも歓迎

事務所に戻ったら
六日町の龍言の女将さんから
「雪のある間に露天風呂入りにいらっしゃい」
とお誘いの手紙

あの地は今NHk大河ドラマの舞台になっている
裸の付き合いのK子といこかな
ここでも女将さん交えてよく歌う

出版記念パーテイや
お祝いパーテイのご案内が来ているが

それらは失礼してーー

ところで
みかんの歌は昭和21年8月15日の製作だと
其処に記されていた
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優しさ

2009年02月16日 11時16分54秒 | 日記
優しさって何だろう?
文字は人の憂いが分かると書く
友人に優子という人も多い
親は多分
ただ優しいのではなく人の憂いが分かるように
という思いが強くてつけた名前かもしれない

総じて
この名を持つ人は
人に親切で自分を後回しする人が多い
中にはし過ぎる人もいる 

優しくされるのは嬉しい
其の倍をお返ししたくなる

先般
長崎でお世話になった呉服屋の女将さん
「センセイ先日講演のとき生姜糖を飲んでいらしたので」
とわざわざ作ってくださった
しかも
ご本人は体調が思わしくなく
お休み状態でーーー

「由布院の生蜂蜜と無農薬の生姜でつくったの」
「おいしい!」
わが身の不調も省みず
女将さんの人を思いやる心に
体の奥の奥から感動の熱が上がってくる

思わず抱きしめてしまった
愛おしい思い
人を喜ばせるプロですよ

大事に大切に飲んでいますことよ

それよりも何よりも
母が与えてくれた慈愛のような感覚に触れ
この思いをまた誰かにつなげて生きたいと思った

2009年は
人間性の格差が広がるとき
我のない
「相手の気持ちになって」
ということの真価が問われる
まさに
「無条件の愛」
コレはピンク色であらわさられる

そういえば
ホテルの滞在に私はいつも花を飾るのだが
長崎の花屋さんで
ピンクの薔薇を購入したら
藤色のスイトピーをオマケしてくれた
オーラソーマ的に言うと「アクトレス」
無条件の愛と癒しがテーマ
花屋のおにいちゃんたいしたもんやで
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遠来の客

2009年02月11日 09時33分01秒 | 日記
遠くに暮らす方が
HPをご覧になり
尋ねてきてくださるのは本当に嬉しい
大江戸線の都庁駅から歩いていらした
昨日は東京はポカポカ陽気でさどや熱かったであろうに
素敵な着物姿で

少し和裁も始められたとかで
きものが心底好きだと嬉しそうな笑顔が美しかった

「きものなんて着ないわ」
という人の多い昨今
何はともあれ嬉しい

「絹に魅入られた私どもはがんばるしかないね」
という葉書が届く
仙台の呉服屋の女将
つれづれニュースを再発行した知らせにお返事

加奈ちゃんが考えた
「お助け金」
の申し込みに
「私も力になりたいわ」
お助け金を振り込んでくださる友人達に
ただただ感謝

きものを通して
これからも様々な情報をお渡ししたいと

いただいた葉書や電話の前で
ただ深々とこうべを垂れる
しみじみと うれしい。
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対比

2009年02月10日 11時21分57秒 | 日記
新宿中央公園は紅梅白梅まっ盛り
白梅は銀世界という銘柄
ココ内藤新宿とよばれていたころ
八代将軍吉宗公の命名によるとのこと

其の多くは道路の土手に咲いているのだが
其の土手沿いの道には
ブルーテントがびっしり

なんとも奇妙な対比でもある
梅のいい香りと
おじさんたちのなんともいえない匂い

青空に凛として咲いてる梅との花と
早朝からぞろりと横になって酒をあおっている姿

目が合ったので
「いい眺めね」
「おれか?梅か?」
「違う意味で両方ですよ」
おじさん苦笑い
5年この場所に住み着き
梅の恩恵にあずかっているという
梅を見ると里心が付くのだが
「帰っても受け入れてはくれねーだろうしさ」
という

生計はどうして立てているのかと問うと
「働いているよ」
今日もこれから材木運びや庭掃除や犬の散歩や
仕事はいろいろあるそうな

こざっぱりとした服装は
毎日犬の散歩に現れる男達よりましか

近くに温泉もあり
住み心地はいいらしい

道行く人が全員振り返るのでどうして?
きものを着てしゃれこけた女と
ブルーテントのおじさんとの対比がオモロイらしい

いろんな対比がある
でも中身はみんな同じだ!
とにかく生きているーーー
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ワルの色気

2009年02月09日 16時21分10秒 | 日記
カタブキもの、ごろつきなど
悪いやつにこそ色気があるというワルもいる
いま半蔵門の国立小劇場で演じられている
「女殺し油地獄」は
近松門左衛門の最後の大きな作品

色恋沙汰の殺生ではなく
ただただ金ほしさに油屋の女房を殺す

其の殺し方が人形だからこその残忍さで
若いときに見たときはさすがに目を背けてしまったが
きょうびこの程度の残忍さは日常茶飯事になっているのが
なんとも怖い

其の悪を
先日紫綬褒章を受けられた
桐竹勘十郎丈が演じた
コレがまた形が決まりいかにも悪なのだが
色気があり
どろどろした癖がなく
「かっこいい!」と黄色い声が飛びそうな演技である

楽屋前の日の当たる広場で
熱心に携帯メールを打ってる氏に出会い
終わるのを待って
「これから拝見しますよ」
「よっしゃ」
と気合を入れてらした

「今まさに勘十郎さんは旬ですね」
「いやいや体はボロボロですわ、でもありがとうございます」
古典芸能の方は本当に礼儀正しい
お辞儀をする姿が美しい

律儀でちょっとお茶目な素の顔と
舞台の悪ぶりの対比がオモロイ

小心で優しいから人をコロシテシマウ
という心理描写が良く分かる演技で堪能した

勘十郎さんの色気のある悪ぶり一見の価値あり
2月22日まで、第三部 6時30分 5700円
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ポアロ再び

2009年02月07日 16時02分00秒 | 日記
何回目かのポアロ病気
読まなくてはいけない資料
締め切りの迫っている原稿
企画書もまとめねば
更にはコンテ作りも

いろいろと押し迫っているのに
チャコちゃん先生はポアロと難事件を追っている
その間テレヴィのサスペンス物も見なければならない
(別に見なくてもいいのダガーー)

ポアロに再熱したきっかけは
「ブラックコーヒー」の舞台を見てからだから
全く単純にお熱が上がる人だ

前に読んだときは
犯人探しに必死
しかし今回はポアロが興味を示す
被害者の人間性に焦点が行く

被害者は其の性癖ゆえに被害者になる

しかし今この時代
どんな人でも被害者になってしまう
其処が時代か

被害者になるべき人が被害者になる時代は
まことに健全である
ということを認識する再読

ああ
この癖がやまないと
とことん追い詰められるチャコちゃん先生でもある
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老化は病気

2009年02月06日 11時07分04秒 | 日記
アユルヴェーダーの蓮村先生が
15年前
「ナカタニさん老化も病気だよ」
だから老化しないようには出来る
とアユルヴェーダーの勉強の道を指導してくださったが
「老いは避けることが出来る」
と確信している

それには
「遠くて近いもの」を食べること
そして
「身土不二」身近に出来る旬のものを食べること

「遠くて近いもの」は
私達の身と遠いもの
つまりは山菜や野菜そして果物、虫、魚、鳥、四足ものの順となる

自然が人間に与えてくれる食べ物を摂る
そうすると体の中の全てのものが喜ぶ

日常の生活も
暗くなったら寝る
明るくなったら起きる
10時に就寝、6時起床がまあまあ基本
9時就寝5時起床はもっといい
朝食は果物や野菜少々
お昼は消化能力も盛んなのでしっかり食べる
夜は8時までに消化の良いものを口にする

完全にこのような日常が送れるわけではないが
それを意識していると
自然にそれに近い生活は出来るようになる

確かに老いてはいるが
速度はゆるい
完璧に過せばなるほど老化は防げるだろうとは思う

でも身から遠くのものを食べる
住んでる土地の旬のものを頂く
この二つは実行できる
コレだけでも効果が抜群に現れる

日本のあらゆるところで
農業が見直されているのは嬉しい

大企業に勤めていたオオエルさんが
土日祭日の農民になり
自分自身の農園を作るまでになったら
この経済状況で休職指名された

農園をコツコツ成熟させたので落ち着いたもの

コレも発端は
遠くて近きものを口にしようと思ってのこと

いいろいろと変化は早い
身の回りを充実させることが
これからの平安のよう



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風邪でやせる

2009年02月04日 12時44分03秒 | 日記
冬至に風邪を引き
大寒の終わりに完治
薬を飲まず、寝込むこともなく、食も普通
風邪と仲良しこ良しで一ヶ月

立春を晴れやかに迎えられた
おおめでたい

咳止めを勧めてくれる人
のど飴を手渡してくださる人
ありがたいと思いつつ

ココは硬い心で薬をたつ

確かに即効性の薬を飲まないと風邪は長引く
しかし完治すると
先ず
顔が小顔になり
手足の指が細くなる
更に背中周りの肉が取れてすっきり

つまり風邪というのはひかなければいけないものらしい
熱が出ればもっと早く完治する
風邪の菌は38度でオダブツらしいよ
熱を下げる薬を飲むなんてモッタイナイ
黙って熱出していれば、風邪クン勝手に去っていく
其の置き土産が
麗しい肌だとよ

昔頭を打った
昔捻挫をした
むかし転んで大怪我をした
昔薬を飲みすぎた

などなどでゆがんだ体の修正を風邪クンが行うのだそうな

食べすぎでも風邪を引くことで修正できるというよ

「カゼは万病の元」というが
確かに風邪引いて無理をしていれば
たとえば薬でごまかしごまかし動き回れば
更に別の病を連れてきてしまう

しかし風邪を引いている自分
というのを認識して
カゼさんと注意深く付き合っていると
逆に万病を治してくれる

ありがたや風邪クン
チャコちゃん先生の周りでは
風邪と仲良しこよしでお付き合いを始め
顎のたるみなど取れた人が多い

病に限らず人の治癒能力を信じている




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伝統を受け継ぐ

2009年02月03日 09時51分37秒 | 日記
日曜日に国立能楽堂で能を加奈子と観賞
かなり前
チャコちゃん先生は金剛永観お家元に
謡と舞を教わっていたが
声を「もっと下で」
といわれ続け
ついにオペラの方に鞍替えをしてしまった

この日永観さんは其の頃小学生だった令息と「乱」を舞った
後がしっかり育った
この「乱」はめでたく猩猩が酒を振舞ってくれるのだが
いろんな舞の形があり
二人の息がそろわないと美しくないので
親子競演はリズム感があって楽しかった

この「乱」は金剛流では40年ぶりという
40年前先代の家元と永観氏が舞ったということ

きちんと伝統を守っている
多分小さいときから次期お家元として育てられ
それに応じて勉強をしてきたのだと思う

古典芸能は総じて伝統の継承がうまく行っている
次を育てる育て方も
それも一つの形となって継承される

私達は其の継承をお手伝いするため
お稽古をしたり
観賞をするということだろうか
資産のある方は寄付をすることもあるだろう

自分自身の立場のなかでやれることをやりながら
伝統を継承していかなければ霧散してしまう
継承に参加しているという意識があると
舞台の見方も変ってくる

今加奈子さんは謡と舞を始めている

歌舞伎や他の芝居では気持ちよくhunewokogu彼女
勉強という緊張感からかしっかり頭が安定していた
これも伝統継承している図でもある

伝統は何も古典芸能に限らない
それぞれの家の味、家のしつらえ、家の考え方、家の装い、掃除の手順
みんなきちんと伝承することで
個性が生まれる

国民全員が同じでなくて良い
一人ひとりの継承こそが文化だと思う
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