先日の「マツコの知らない世界」は芋けんぴの特集でした。
さつまいも料理研究家の方が様々な芋けんぴとその特徴を紹介していました。
その方は中学生の頃にケーキバイキングでケーキを50個食べて悪玉コレステロール値が急激に上昇したり、高校生の頃に無理なダイエットをして体温が1℃下がり生命維持の危険性を医師から指摘されたり、かなり偏った食生活をしていたそうです。
ご本人曰く、「体温が1℃下がったことで、体を守らなきゃと腰から毛が生えてきた」とのこと。
「本当にそんなことあるの?」と思われる方が多いと思いますが、私は本当に起こりうることだと思います。東洋医学的に考えると納得できる理由があるからです。
まず、私たちの身体は「先天の精」と「後天の精」によって活動することができていると考えます。
「先天の精」は生まれる時に親からもらうエネルギーのこと。先天の精は東洋医学的な「腎」に蓄えられています。
「後天の精」は食物を摂ることによって得るエネルギーのこと。後天の精は東洋医学的な「脾胃(ひい=胃腸)」で作られます。
「先天の精」は生まれた瞬間から少しずつ消費されていきます。減る一方では生命を維持できないので、「後天の精」で毎日補うようなシステムになっています。
ここからは憶測になりますが、この方は元々甘いものがお好きなのだと思われます。
(甘いものが食べたくなる理由については、こちらをご覧ください。)
甘いものを摂りすぎると脾胃の機能を弱くします。東洋医学では脾胃は「後天の精」を作る重要なところ。そこがうまく機能できなくなると、「後天の精」の消費が増えます。要は「脾胃(ひい=胃腸)」の機能が弱くなり後天の精の生成が少なくなると、先天の精を作る「腎」に負担がかかり弱ってしまうのです。
「腎」は骨・耳・髪・腰や足など下半身に関わりがあり、「腎」が弱るとそれらの部位も弱ると考えられています。
今回この方の場合は「腰から毛が生えてきた」ということですが、弱った部位を守るために毛深くなるのはどの部位にも起こりうること。特に「腎」は冷えの影響も受けやすいため、体温が低下することで体がなんとかしようと毛を生やして守ろうとしたのだと思われます。
ちなみに腰以外には、背中の上部も毛深くなっているのがよく見られます。これは呼吸器に何らかの症状が出ている方に多いです。経験上、大人よりも子供に顕著に見られるような気がします。
確かにさつまいもはおいしいし、栄養も豊富です。ただしそればかり食べていてはかえって健康を害する可能性が出てきます。
私も芋けんぴが大好き。特に加藤けんぴ店さんの芋けんぴに出会ってからは食べる機会が増えましたが、食べ過ぎには気を付けています。
どんなに好きな食べ物でも、どんなに体に良いと言われている食べ物でも、偏りすぎないように適切に摂りたいものですね。
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