゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

ウンチクがんちく<土と作物のはなし(31)>

2008-09-25 18:30:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                           灰に養分、肥料として利用

100_0920_2 植物は少なくとも13種類の養分を土壌から吸                              収しています。大部分は植物を燃やした後に残                              る灰に含まれています。このため木や草の灰は、                            昔から肥料として利用されてきました。カルシウ                             ム、カリウム、リンを多く含みますが、窒素は燃焼に伴い気体となっ                  て逃げるため、少ないようです。灰と言えば、「花咲じいさん」に登場                             します。木のうすを燃やした後の灰を枯れ木にまくと、花が咲いたの                             を思い出してください。灰が肥料だとしたら、このくだりは少し大胆で                             すが、次のように解釈できそうです。「昔々あるところでは酸性土壌                              が多く、この木も酸性障害で根が傷み、枯れかかっていました。とこ                             ろが灰をまくと、カルシウムによる酸性矯正や根を元気にするカリウ                             ム(根肥)の効果で根が健康になり、枯れ木はよみがえったのです。                             さらにリン(花肥)の働きで開花の準備も進みました。しかも多くあると                            葉ばかり茂り、開花を遅らせる窒素(葉肥)が灰には少なかったため、                            見事に花が咲いたのです」このお話の背景には、山林・原野を焼き払                            い、灰をすき込む原始的な焼き畑農業の影響があったのかもしれま                             せんね。

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ウンチクがんちく<土と作物のはなし(30)>

2008-09-25 17:00:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                           生育阻害する酸性土壌

100_0919 理科で習ったと思いますが、pH7(中性)を境                               に値が小さくなると酸性が、大きくなるとアルカ                              リ性が強くなります。土壌のpHは土にその2・5                             倍の重さの水を加えた懸濁液の測定値です。                              土壌の良し悪しを判断する目安となつています。                             適正域は作物の種類にもよりますが、弱酸性から微酸性(5・5-                  6・5)です。5・0前後の酸性土壌では、さまざまな酸性障害が発生                             しやすいので要注意です。マンガンなどの微量要素が必要以上に溶                            け出し、作物に過剰症が発生するおそれがあります。また、根の成                              長を阻害するアルミニウムが溶け出し、特にホウレンソウ、テンサイな                            どのアカザ科植物の生育を抑制します。アルミニウムは土壌中のリン                            と結合し、作物に吸収されにくい形に変えるため、リンの欠乏を招くこ                             ともあるようです。このような酸性土壌では土壌改良が必要です。                               pHを高める効果のあるカルシウムやマグネシウムを含む肥料でpH                             を矯正し、リン酸肥料でリンを補給します。雨の多いわが国ではカル                               シウムやマグネシウムが流れてなくなりやすいため、かつては酸性                               土壌が多く分布していました。今では土壌改良が進み、生産性が向                              上しています。

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生きるしくみ<ビタミンDと肝油>

2008-09-25 15:00:00 | 健康・病気

子どもの骨 成長に不可欠=當瀬規嗣解説

私たちの大事な材料であるカルシウムとリン酸は、食べ物に含まれ                             ています。これらを腸の粘膜から吸収するには、ビタミンDの助けが                             必要です。ビタミンD自体も食べ物に含まれていて、腸で吸収されま                            す。ビタミンDが不足すると、骨の材料が得られないことになります。                             特に成長期の子どもの骨の成長に大きな障害が起り、これを「くる病」                            といいます。かつて食糧事情が悪かった日本では、ビタミンD不足で                             くる病になる子どもが多く出て問題となりました。その対策として行わ                            れたのが、小学校て゜の肝油の配布です。肝油とは、クジラの肝臓か                            らとった脂で、この中に脂肪性ビタミンDがたくさん含まれていました。                            ただ、脂を飲むだけでは子どもは嫌がりますので、甘いゼリ-粒にな                             って毎日1粒ずつ配られました。実は、親がお金を出して買っていた                              のですが、当時の私はこれが楽しみでしょうがありませんでした。                               「もっと食べたいな-」と熱望していました。ビタミンDは、肉や魚の脂                            肪に多く含まれているので、現在の日本で不足することはありません。                            ただし食物から取る以外に、皮膚に蓄積しているコレステロ-ルから                              日光の紫外線の作用で合成される分もあります。それで、「あまり日                             光に当たらないとくる病になるよ」と、外遊びの嫌いだった私は、子ど                             ものころ親によく脅かされていました。でも今は、紫外線はお肌の大                            敵、皮膚がん発症の可能性もあるとかで、むしろ浴びない方がいいそ                            うです。日光に対する考えも時代によって変わるようですね。                                  (とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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生きるしくみ<骨とカルシウム>

2008-09-25 14:00:00 | 健康・病気

エビのシッポ食べても・・・=當瀬規嗣解説

日本人はたいそうエビ好きで、東南アジアで養殖されたエビをたくさ                              ん買い付けて、おすしや天ぷらなどにしています。ところで、居酒屋                             などで、エビのシッポや殻を焼いてバリバリとおいしそうに食べてい                             る人をよく見かけます。いわく「カルシウムを取らないとね!」                                 あれ?ちょっと待ってください。確かにエビは外骨格動物の一種で、                             殻は体を支える骨の役割をしています。でも、殻の成分は骨とは全く                            違うものです。殻の材料はクチクラといい、有名なキチン質とタンパク                             質から作られています。キチン質にはキチンとキトサンが含まれてい                             ますが、これはムコ多糖質と呼ばれるもので、人は栄養として吸収で                            きない糖類になります。吸収されない糖類は脂肪の吸収を抑えるとい                            う考えもあります。というわけで、エビの殻にはほとんどカルシウムが                            含まれず、おまけにあまり栄養にならないでウンチになってしまうもの                            なのです。がっかりした人も多いかもしれませんね。では、人の骨の                             成分は何でしょう。骨の材料は、ハイドロキシアパタイトといい、カルシ                            ウムとリン酸が結合してできています。これが、タンパク質の線維で                              あるコラ-ゲンの上に沈着して骨が作られるのです。確かに人の骨に                            はたくさんのカルシウムが含まれています。ところで、私はエビのシッ                                ポ、大好きです。とくにエビ天丼を食べるとき、シッポを最後まで残し                             てデザ-ト代わり食べると、香ばしくて最高です。これ、通の食べ方だ                            そうです。おいしさと栄養は、ときに一致しないものですね。                                  (とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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生きるしくみ<カルシウム不足>

2008-09-25 12:20:00 | 健康・病気

神経、血圧安定に重要=當瀬規嗣解説

ヒトはカルシウムを食べ物として毎日とらなければなりませんそれは                             骨のカルシウムを補う必要があるだけではありません。カルシウム                              は体のさまざまなところで、重要な働きをしているからです。カルシ                              ウムには神経や血管などの運動を適切に調節する働きがあります。                             カルシウムが極端に不足すると、「低カルシウム血症」となり、神経                             が過敏な状態になって手足にけいれんが起ったり、精神的な不安                              定が生じたりします。また、それほど極端に少なくならなくても、カル                             シウム摂取が足りないと、血圧が不安定になるといわれています。                              血液中のカルシウムを適切に保つことは、細胞の周りのカルシウム                             を一定に維持することになります。細胞の周りのカルシウムが細胞                             内に流入することがきっかけで、心臓の活動、血管の収縮、ホルモ                              ンや消化器液などの分泌が引き起こされます。ですから、血液中の                              カルシウムはぜひとも安定させなければなりません。そのために、                              上皮小体ホルモン(PTH)活躍します。上皮小体とは首にある甲状                                腺の裏側についているごく小さな内分泌官で、副甲状腺とも呼ばれ                              るものです。ここから分泌されるPTHはビタミンDを活性化し腸からの                             カルシウムの吸収を促進します。また、骨の中のカルシウムを必要応                            じて血液中に動員する働きがあります。ですから、食べ物からのカル                             シウム摂取が不足すると、血液のカルシウムを一定にするために、P                             THが骨からカルシウムを抜いてしまい、骨が弱くなります。現代の日                             本人はカルシウムが不足がちです。カルシウム摂取に心がけましょ                              う!(とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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