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京極 夏彦/嗤う伊右衛門

2008年05月14日 | ○○な話

GW中に読んだホラー小説のもう1冊がこちらです。

京極 夏彦 著 嗤う伊右衛門



小股潜りの又市は、足力按摩の宅悦に、民谷又左衛門の娘、の仲人口を頼まれる。

娘を手ごめにされた薬種問屋の依頼を受け、御先手組与力の伊東喜兵衛に直談判した際、窮地に立たされた又市らを救ったのが又左衛門だった。

不慮の事故で隠居を余儀なくされた又左衛門は、家名断絶の危機にあるというのだ。

しかし、疱瘡(ほうそう)を患うの顔は崩れ、髪も抜け落ち、腰も曲がるほど醜くなっていた。

又市は、喜兵衛の一件で助っ人を頼んだ浪人、境野伊右衛門を民谷家の婿に斡旋するが…。


四谷怪談」といえば、鶴屋南北の『東海道四谷怪談

そして、その中の「お岩さん」は

貞女岩が夫伊右衛門に惨殺され、幽霊となって復讐を果たす。

というのが基本的なストーリーなのですが・・・。

しかし、この小説はまったく趣の異なる小説です。

凛とした「と「伊右衛門の姿が強く心に残る

哀しく、残酷で、この上なく美しい悲恋の物語

京極夏彦の作家性と実力を実感させる静かな傑作


お勧めです!

第25回泉鏡花文学賞受賞作品。

2003年監督:蜷川幸雄・出演: 唐沢寿明, 小雪で映画化

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