滋賀で一緒に仕事をしていた人たちから誘いがあって、大阪での彼らの飲み会に参加することになった。
退職して三年以上経っているのに、まだ僕の存在を覚えてくれていたらしい。
飲み会だけで福岡にトンボ返りするのも勿体ないので、どうするか考えた。
滋賀にいた頃のこの時期は、湖北に白鳥撮影に行くのが楽しみだった。
その帰りに、「七本槍」というお酒を造っている、木ノ本の冨田酒造に寄って、期間限定生産のお酒を買うのも楽しみだった。
福岡には白鳥が飛来しないので、やっぱり白鳥撮影がしたい!
できれば「七本槍」を買って帰りたい!
ただ、白鳥撮影をしようとすると、500ミリレンズ、三脚などの大型機材になるし、撮影地までの足も必要になるので、車で行くことになる。
福岡から700kmの距離を走り、高速道路料金、ガソリン代など計算すると新幹線よりかなり割高になり、せっかく行っても天気が悪くて撮影できない可能性、飲み会翌日の朝に早起きできない可能性、等々を考えた結果、断念した。
一度チャレンジしたいと思っていた、千里川土手からの伊丹空港の飛行機撮影も、夕方から夜にかけての撮影となり、帰りが遅い時間になってしまうので、それも断念。
新幹線往復を前提に、レンタカーを借りず、公共交通機関で行けるところ。
大阪城は何回か行っているので、万博記念公園に行くことにした。
飲み会の翌朝、やっぱり早起きは無理だった。
飲み会では、うれしいことに、僕が好きな「七本槍」をちゃんと用意してくれていて、ちょっと飲みすぎた。
白鳥撮影は早朝現地到着が必須で、風が強い日などは午前9時ぐらいまでに全ての白鳥が飛び立ってしまって、いなくなってしまう時がある。
年々カメラマンが増えて、遅めに行くと駐車場所が確保できなくなってきていたので、白鳥撮影を断念していてよかったと改めて思った。
日本万国博覧会は1970年に開催された。
当時、僕は大学生で、つきあってたコと一緒に、まだ東京ー新大阪間しか走っていなかった新幹線に乗って東京から行った思い出があるが、仔細割愛。
アンハッピーなその思い出も、もしその当時にスマホがあれば・・・
それ以来、50年ぶりに現地を訪れることになる。
場内に入ってすぐ、正面に「太陽の塔」があり、両脇にアイスチューリップが咲いていた。
一万歩達成も意識しながら広大な園内を歩く。
早めの梅が咲いてないかと期待したが、日本庭園内の梅林に花は全くなかった。
薔薇園があったが、イマイチ撮影意欲湧かず。
あちこちに咲いていたのは山茶花。
一眼レフカメラを持った人がけっこういたので、どこかいいところがあるのかと期待したが、特に何もなかった。
結局、入り口近くのアイスチューリップが今の目玉らしい。
万博記念公園に行く途中の電車のなかで、座っていた小学生の男のコに「どうぞ」と席を譲る声をかけられたが、「大丈夫だよ」と笑顔で拒否した。
万博記念公園から新大阪に向かう電車のなかで、座っていた小学生の女のコに「どうぞ」と席を譲る声をかけられたが、「大丈夫だよ」と笑顔で拒否した。
大阪の子供ってこんなにちゃんとしてるのかと意外でもあり、感心もした。
同時に、2度も子供に声をかけられ、そんなにジジイに見えるのかと複雑な思い。
フルサイズ一眼レフ2台、レンズ3本、その他が入った、ずっしり重いカメラリュックを背負ってシャキッとして立っているのに。
最近、眉毛の白髪が増えたような気がする・・・