『チーム・バチスタの栄光』に続く愚痴外来の田口と厚生労働省の白鳥コンビの第二弾。
小児病棟の歌姫看護師と眼球摘出手術を受ける少年。
少年の父親が殺され、その容疑が看護師と少年にかかる。
看護師の歌に秘められた力が事件の真相を解き明かしていく。
『チーム・バチスタ』の原作は読んでないんだけど、シリーズ第二弾。
フツーのメディカルミステリーだったら読んでなかったかもしれないけど、
魅かれる理由は海堂尊さんが現役医師っていうこと。
キッカワは、“二足のわらじは履けない”って言うけど、
その二足のわらじが履けちゃう人っていうのはやっぱりすごい。
デビューから二年半で10作品をを刊行しているっていうのも
これまたすごい。
数年に一度のアルバムなんかとは比べものにならない。
田口、白鳥、猫田師長とキャラクターが個性的。
だけど、『バチスタ』では麻酔医の不足、この作品ではAi(死亡時画像)の重要性と、
医療社会への投げかけもえがかれている。
両眼球摘出手術を受ける瑞人と白血病の由紀との淡い想いや
瑞人と看護師由紀のきずながせつなかった。
メスを持つ人がこんな繊細な気持ちを書くっていうのがすごいな。
由紀が瑞人に言った
“目は窓にすぎない。通り抜けてしまえば、あとは閉じても同じこと。
心に届いてしまったら決して無くなりはしない”
って言葉にやられた。
まみちゃんが、よく小説を読みながら脳内でキャスティングするって言ってたけど、
わたしにはそんなセンスはないけど、猫田師長はもたいまさこさんかな。
今作にちょろっと出てくる速水医師が今度映画でやる『ジェネラル・ルージュの凱旋』
では堺雅人さんが演じるみたいだ。
観たい、読みたい。
どっちが先か?