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『沈まぬ太陽』

2009-11-08 23:59:59 | └映画のこと

@シネマサンシャイン

監督:若松節朗
脚本:西岡琢也
原作:山崎豊子
出演:渡辺謙・三浦友和・鈴木京香・松雪泰子・石坂浩二他
上映時間:202分

山崎豊子さん原作の同名小説を壮大なスケールで映像化した社会派ドラマ

上映時間3時間20分
途中で10分の休憩が入るっていう長編大作
その原作は文庫本で5冊
その長さから2作に分けるっていう話もあったけど、原作者山崎豊子さんの
たっての希望で1作にまとめたとか。

だいぶ前に原作は読んでいたんだけど、すっかり記憶が薄い。

わたしの好きな読売テレビ解説員の辛坊さんがTV番組で渡辺謙さんとこの映画について
対談していて、辛坊さんが涙していたのを見て、
これは見ておくべきかなぁと思って観て来た。

パンフレットを開いた最初のページと裏表紙に“フィクションです”の文言が書かれていて、
もちろん本編終わってからもエンドロールにその文言が流れるんだけどね。
実際に起きた航空機事故を軸にしているから、観る側はどうしたって
実在の航空会社を思い浮かべてしまう。
こんなにも利権と私欲にまみれているのかって。

主人公の恩地元は、仲間のために筋を通そうとしているだけなのに、
そのために自らを窮地においやって家族に犠牲を強いてしまう。
恩地のやっていることは正しいのに、正しいことをするほうが苦しいなんて。
そんなのおかしいのになぁ。

事故のシーンはリアルで、当時のことがよみがえる。
遺体確認のシーンは小説の方がもっときつかったけど。

あの事故とともに、恩地という1人の人間の“屈しない生き方”が描かれている。

ラストのサバンナどこまでも続く大地と夕陽が美しかった。

キャストもまた豪華で。
上川隆也さんがほんの1シーン出ていたり、恩地の娘に戸田絵梨香さん、
息子に柏原崇さん、遺族に宇津井健さん、木村多江さん、鶴田真由さんと、隙の無いキャスト。

山崎豊子さんは新聞社出身の作家さん。
ものすごい社会派作品を書く方だなぁ。
自分が生きてるうちに映画化は無理だと思っていたって語っているのを
どこかで見たけど、
それはカラチ、テヘラン、ナイロビとスケールが大きすぎるゆえか。
それともあの事故が映像として残ることへの軋轢があったのか。
まぁどっちもなんだろうけど、それが原作発表から10年たった今、公開されたってことだ。

原作をもう1回読んでみるかなぁ。

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