もっときれいに撮れないのが悔しいw。
撮り忘れたと思っていた写真があったので、少し遡ります。先日の記事に足しておいたので、この部分は後から消す。新しいことはその下に。
ーーここからーー
乾くともう少し白くなる。ちなみに、20キロの専用セメント3袋と18リットルのチュクム液タンク1つのワンセットで買うのが便利。チュクム液は、表面仕上げに吹き付けたりするので、混ぜ合わせる必要な分より多めになっている。腕にもよるがw、1セットで10平米くらい塗れる。糊は、1セット分に合う量のボトルで売られている。
家中に粉が飛び散って掃除が大変だったが、快適な風呂には変えられない。
グラインドをかけた面だけでなく、最後の最後に作った排水トラップの中も念入りにキレイにする。ちなみに、設備工事がひどくて施工中に出たゴミが結構パイプの中に残っていて、他のところも蛇口がすぐ詰まったりして大変だった。この後、栓をつけておしまい。
ーーここまでーー
風呂に関しては、とにかく苦労した甲斐があった。チュクムの足裏の気持ちよさだけでなく、日本から取り寄せたTOTOの混合栓にも感動している。シャワーと蛇口の切り替えの間にある「止める」に合わせると微かに聞こえるカチッという音、カチッという感触。あれ、日本にいた頃は気にしたことなかったが、感動ものです。こっちはカチッがない原始的な物でさえ結構すぐ壊れるし、漏れがないなどの心配をしなければならない。が、ほんの少しのことで、快適さ便利さ安心感が違う…というのは、日本の十八番ですね。マヤ人が体験したら、ほしいと思うんだろうか?
で、チュクムは浴室以外にも使えて便利だった。海辺の家の経験から、家の中でなるべく木材を使いたくない。喰われにくい木材がない上に防虫加工がいい加減なので、シロアリのリスクが半端ない。が、プラやPVC素材も、高い割にこの品質?というものが多くて使う気にならない。施工もそうだが、材料の製造にも難があると思われる。
左官仕事の練習台にもできたし、ほしいサイズにするためのちょっとした隙間埋めとか、親方チームの仕事を待っていてはキリがないもの(最後の方には、避けたいので伸ばし伸ばしにしてるとしか思えないとストレスを溜めたもの)など、全部チュクムで仕上げた。
この後、作ってなかった(パイプが刺さってるだけで穴が空いてなかった)排水溝を作って完成。大型で使いやすい。
カウンター面に大きいタイルを貼った奥と、側面。奥は、特に流しの奥など水が跳ねて掃除が面倒なところにバッチリだった。塗れてもすぐ乾く。それに加えてなめらかだけど滑らないという性質で、少しだけ余ったチュクムで石鹸受けを作ってみたんだが、これも正解だった。ヌルヌルしないようにどうやって水を切るかとか形の心配もないし、ヌルヌルしないんで石鹸が妙に減っていくこともない。
…というわけで、チュクムを使ったのは面白い体験、かつ大成功であった。マヤの素材、自然と共生するマヤのどうのこうのとオサレな住宅などで持て囃されているが、肝心のマヤの…の部分がイマイチ分からない。一体いつどこで使われていたのか。「多分昔モルタルを作るのに」と言う人がいるが、ピラミッドなどだろうか。それに、スペイン侵攻以降、どうやって生き残ってきたのか? 一旦忘れられて、マヤブルーの顔料のように復活させた人がいるのか? それとも細々と使い続けられてきたのか。今後、暇になったらこの辺の疑問をクリアにしたい。
あ、あと、最近読んだ記事には、保温性もあると書かれていた。気泡みたいなもののおかげだろうか。それこそお風呂にぴったりじゃないか。日本人にどのくらいもつのかと聞かれたが、そもそも耐久性は普通のモルタルより高いというのがウリである。素人の施工でも大丈夫かw、そのへんは今後の楽しみとする。
残念ながら、人気が出て人工物が増えただけで、本格的なチュクムの製造業者が増えたという話は聞かない。中にはヨーロッパまで送ってくれと言って買う人もいるらしいが、重いものだし輸送量が半端じゃないと思う。ユカタン半島で開発が進むせいで、生えている木も減っているらしい。エネケン(サイザル麻)といい建材としてのポテンシャルが高いんで、是非ともユカタンの企業家や政府に頑張ってもらいたいが、彼らは世界に向けて…となると明後日の方向を向きがちだからどうか。。。
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