引っ越してきた当初、おお!マヤ文化!とヘラヘラ感動していたマヤの家だが、慣れてきてちゃんとよく見るようになったら、みんながみんな文化紹介に出てくるような小綺麗な家ではないと分かった。
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トタンの棟板金。よそ者からすると掘立て小屋感がして、ハッキリ言って見苦しいと思う。ハリケーンが来ると風で外れてしまうことが多くて、棟だけ修理するのはすごく大変なのでずれたまま放ってある家も結構ある。概して、トタンを使ってある家の方が、屋根以外に出てきた劣化なども放っておきがちのようだ。
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そんなに長い年月が経ったとは思えない。おそらく「すでに古くなった家」を住民が放棄してから5年くらい。
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最近、近隣の村で起きた火事では、ものの数分で全焼、土台を残してすべて焼け落ちたと聞いた。この家は出火原因やどう消火したかなどとても興味があるが、いつ前を通っても住民がいない。壁や土台や庭はきれいなので本当に謎。火事が起きたのが雨季でタイミングよく大雨が来たのかもしれない。
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家(壁)の周りをモルタル敷きの土間にして、周囲をトタンやブロックなどで囲ってある。毎日中からパンを捏ねる音や焼いているいい匂いがしてくる。
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すごくかっこいい。
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前にも書いたが、これはいい案だと思う。マヤの家は土壁かモルタル塗りじゃなければ丸太を並べただけなんだが、凄く寒いと思う。ブロックだから形はいろいろ、これは四角だがお向かいさんちのは伝統的な楕円形。
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こっちはそれほどよくないと思う。茅葺き等と同じで、屋根の下で火を使わないと劣化も早いし虫に悩まされる。ただでさえ高所なのにさらに高くて修理も大変だろう。
この辺の人、特に若い世代には現代建築(流行りのミニマリスタ)に憧れがある。でもアイデンティティを守るという意識も強く、その狭間で悩んでいる(無意識にでも)というパターンんじゃなかろうか。(そういう人は、例えばわたしのように興味津々で質問する人間には伝統文化について自慢気にガンガン語るが、そうでないよそ者にはマヤ語話者であることを隠す…といった感じ)
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屋根はトタン板。これは珍しい。寒いし暑いし雨の音とかうるさいし、何の目的でこうなったか、まったく理解できない。敷地内には小さい家が複数建ってるので、物置にでもしているのか。屋根をウアノで葺くお金をかけたくなかったのかも。
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