毎日2回、犬の散歩に行っている。去年1匹死んじゃったので、今は我が家に最初に来た1匹だけ。当初は敷地内で放し飼いする予定だったが、隣家の鶏が入ってくる(そしてときどきうちで卵を産むので邪険にできない)し、村人たちに対して閉鎖的な印象を与えたくないので高いブロック塀で囲わずマヤの石塀で門扉もない。うちの犬は放し飼いに慣れてないので、出てったら絶対に迷子、そしてどこかで事故に遭って死ぬのが目に見えてる。というわけで逃走されたら怖いので、普段は繋いであって、朝夕に散歩。おそらく近所の人たちには「ヘンな日本人、犬の飼い方もヘン」と思われている。
メキシコでも都市部だと放し飼いは少ないが、この辺ではだいたいそう。性格が悪かったり闘争的だったり飼い主の言うことを聞かなかったりで放されているのは塀の中だけという犬がいるが、あまり多くない。他は、ほぼ放し飼い、犬も好き勝手にしている。飼い主もいろいろだし犬もいろいろなんで面白い。人によっては興味のない話だろうが、ちょっとまとめておく。(犬嫌いの家族、遊びに来なくなるかなぁ)
新居へ引っ越してきてすぐは方針が決まらず、リードに繋いで敷地内をぐるぐる回っていたが、わたしが日本へ行っている間に相棒が外に散歩に行き始めた。近所では、ヒルベルトんちと空き家以外は大体どこでも犬がいる。我々だけで普段前を通っていても、もう慣れたらしく何もしない。が、犬同士となると態度が変わるので、引き離すのに苦労したり、どうにも危険そうだとルートを変えたりと、最初の頃は大変だったらしい。ほぼすべての犬が、自分家の前を通る別の犬(うちの)を見ると、あるいは見る前からワンワン吠え出す。ちゃんと番犬として機能している。犬もお互い慣れてはくるんだが、どうにもならない相性ってものもあるらしい。
特に犬が多い道。
ものの見事に全戸で飼っている通り。一軒、放し飼いをしている家があって、その家の3匹は両隣の家の前くらいまでがテリトリーになっている。飼い主の言うことは聞くが、飼い主がいると気が大きくなってギャンギャン吠える。この道を通るのはやめたが、遠目にうちのを見つけるとみんな反応している。その他の家は、敷地内で放し飼い。一軒の犬はうちのを無視、もう一軒はうるさく吠える、あとの一軒の3匹はうちのが好きなようでキャンキャン吠えながら塀越しについてくるが、うちのが相手をしない。
閉じ込められ組。
ハスキーともう一匹。
敷地内で放し飼い。逃走癖があるのか、門を開けるときは犬エリアに隔離している。うちのと特に仲が悪いのがこのハスキー(ミックスだけど)で、茶色いの1匹だけだと吠えてこない。
その様子を見守る「隠居さん」。
ハスキーの家の隣の家で、いつも放し飼い。玄関部が広いテラスになっているので、犬小屋もない。
じっと観察。
老犬らしく、ゆーっくり歩く。ハスキーたちが騒ぎ始めると道まで出てくるが、何もしない。距離をとって観察し、うちのがハスキーたちの前を通り過ぎるのを確認して自分ちに戻っていく。以下、隠居さんと同じ自由組。
道へは出てこない。
同じく敷地内だけ。
こいつは前の道まで。
変な顔。
我々を待っている。
赤い塀の向かいくらいにある家の犬。
一本の足だけ白。
ソック(靴下の片方)と呼んでたら我々に慣れて、いつも1ブロックだけ散歩に付き合う。
2匹と2人で散歩。
自分の家の前を通るヒトや犬に対してじっと観察してたり吠えたりいろいろだが、うちの犬と違ってみんなテリトリーは分かっている。どう躾けたらそうなるのか? 続いて繋がれ組。
オレンジの木の下。
同じく。
ミカンの木の下。
ただの木の下。
猫も意外と多い。というか、犬でも猫でも避妊的なことを一切しないので、おそらくどんどん生まれてどんどん死んでいってる。
元祖「ママが髪切った」
後ろにいる兄妹「自分で髪切った」はあまりうろつかないのか滅多に見ない。「ママが髪切った」はうちの敷地内を散歩したり、他の家の石塀の上を歩いたり、勝手気まま。
「ちょっと待って」。
こいつはチャボのように足が短い種類で、見えているのは指(もみじ)の部分。普通の鶏のようにコケコッコーでなく「ちょっと待ってー」と鳴く。ところでスペイン語で鶏の鳴き声はキッキリキーだそうだが、これはまったく納得いかない。カキクケコでもラリルレロでもいいんだが、母音が違いすぎる。第一声の母音はイじゃなくて絶対にオ、そのあとはエ。ドグェ〜になったりその後も個体によって子音はテキトーになるが、みんな、母音を並べると「O・E・O・OO」である。キッキリキーなんて、小さい「ッ」の位置まで違う。絶対に認めない。反論も認めないw。
我が家が縄張りの隣家の鶏。