La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

スーパー・ハイジ

2024年02月07日 | ユカタン諸々

こないだの上棟式にセビチェを買ったレストランも、村にある魚屋(あるんです)も、魚とシーフードをセレストゥンという村から仕入れているという。自然保護区の近くで、ボートでマングローブを抜けたりピンクフラミンゴの大群を見たりできるが、初めてのユカタン旅行で足を延ばすほどじゃないところです。海沿いの他の村と同じく、基本的に漁村。

 位置関係。

見てもらうとわかるが、このあたりからだとちょっと行きにくい。我々がいつも使ってたルートでプログレソに行く方が早いし近い。なぜセレストゥン?と思って少し調べたら、

 昔の地図。

黒い線は、小山が連なっているところ。現在、かくっと折れたあたりから隣のキンタナロー州の州都チェトゥマルまで、山裾にある村々をつなぐ街道が通っている。が、昔はなんとセレストゥンまで街道が続いていた。この辺の人にとって海のものといえばセレストゥン!だったわけである。セレストゥン以外だと、モトゥルというやはり古いマヤの村を経由してプログレソからずいぶん東のテルチャックという漁村や、結構遠いチェトゥマルのほうが、気分的に近いらしい。とにかく、プログレソには馴染みがない。知らなかった。

 

 スーシー。

ユカタン料理に飽きたので、スーシー(メキシコ寿司)の店を探したら、うちの村にはないが隣のオシュクツカブ村に一軒だけあった。逆隣の村もうちの村より大きいので多分あると思う。グーグルには3軒くらい出てきたが、メキシコではFBで確認しなければならない。案の定、この店以外はメキシコ料理店だった。

アボカドと鶏肉とクリームチーズを具に巻いて(海苔が嫌いな人が多いので裏巻きが多いんだが、そうじゃなくて普通の海苔巻き)、巻いたものにパン粉をつけて揚げてある。よくあるメキシコ寿司だが、メリダのと違って、素直で優しいお味。材料通りの味がする。メリダのはだいたい、下手に衣や具に調味料を足して「濃いのに何が何だか分からない、全体的にぼやけた」味になってしまっている。美味しいけど不味い。B級として楽しめるが美味な料理じゃない。が、ここのは本当に素直。

なおかつ、頼んだのは「巻き寿司、ヤキメシ、野菜の天ぷら」のセットなんだが、なんと150ペソ(ペソ高につき 1200円くらい)。メリダだと、巻き寿司だけでそのくらいする。焼き飯もそのくらい、天ぷらもそのくらい。つまり、お値段3倍! おそるべし、マヤの村のスーシー屋。

そして、この辺は寿司だけじゃなく中華もメキシコ中華じゃなくて美味しいんだが、一体どこで調味料などを買うんだろうと思ってたところ、謎が解けた。

チョウメイン(炒麺ですね)を作って売ってる人たちは、ロサンゼルス辺りで作り方を覚えて帰国し、材料は隣村のハイジという店で買うらしい。行ってみたら、アジア食料品店として十分だった! それどころか、スーシー店が一軒しかない村なのに、日韓含めて「メキシコでも知名度上がってきた〜」系以外の品揃えも凄い。メリダの同様の店より充実してるのに、不良在庫になってないらしく、賞味期限も十分残ってる。ってか微妙にラインナップが違う。買う人いるのか?なモノも並んでる。まだ借家で料理ができないので、今回はライトじゃないサッポロビールを買ってきた。おそらくメキシコ国内の業者を使わずに仕入れてる。

  スーパー・ハイジ。

えー、正確には…というかスペイン語読みだとヘイディですが、日本人にはハイジでしょう。従業員がこうして商品の宣伝をしているところも微笑ましい。

ユカタンから米国へ出稼ぎに行く人のほとんどが、ここの独自ネットワークを使ってカリフォルニア州に行く(なんと半分は就業許可ありらしい)。ハイジは、あっちで味や作り方を覚えメキシコ中華を知らない彼らに必要なものを仕入れているのであった。いやぁ、メリダに買出しに行く必要、一切なし!ラッキー!

 

 カーニバルキングとクイーン。

村役場が、村はずれにある名もない遺跡で今年のキングとクイーンにポーズをとらせて撮った写真。カーニバルはユカタン名物だが、クリスマスからずっとイベント続きでこないだ祭りもしたのに、やっぱりちゃんとやるんだw。


余計な出費

2024年02月04日 | 設備/外構/庭

【2/2の作業】 電気の引き込み柱のコンクリ、塀の基礎の穴掘り

 

  型枠を立てる。

先日、穴を掘って土台を作っておいたところ。

 結構な高さ。

なので、2人でリレーしてコンクリが入ったバケツを上げる。しかしグラグラの足場でよくやるな。

 

 ゴミ一家との間の塀。

マヤの石垣にするつもりでいたが、1.5メートルくらいまでの高さにしか作れないそうなので、ブロック塀を建てる。ブロックにするとその基礎を作らなければならなくて、家と同様、大変な穴掘り+基礎造り+土台造りと金もかかる。まったくもって腹立たしい。が、これ以上投げ入れないように、またこちらから向こうの汚い暮らしが目に入らないように、ここは平安を求めてブロック塀にした。

  またしても地中の岩と格闘。

  ゴミとも格闘。

おそらくマヤ人の感覚だと、誰のゴミとか関係なくて、掘り出した土はゴミもろともスコップで投げやすいところに投げて山を作ると思う。ただ、現場は工事が始まってから我々がずっとゴミ拾いをしてるのを知っているし、今日は「まだこんなに!」ってな感じで我々も怒りを顔に出してたので、さすがにうち側には投げない。けど困ってる。見てると、大きいゴミはゴミ一家の敷地ギリギリのところにぽいっと投げていた。よろしい。

 水平をとる。

親方の好みで、塀の高さは一定に保つ。道路に面して下がっているので、途中でカクンと低くなる感じ。つまり地面の合わせて波打った塀にはしないらしい。ブロックのサイズは決まっているので、基礎として埋める岩の高さで調整するという。

ちなみに道路に面したところとヒルベルトのうちとの間は、何も問題ないのでマヤの石塀にできる。まったく余計な出費を💢


上棟式!

2024年02月04日 | 新築

【2/1の作業】 屋根のコンクリ打ち

 

 いつものチーム+助っ人。

総勢18人が朝7時に開始。前日、6時からだと言ってたが、そんなの信じません。第一まだ暗いし。助っ人は、こないだ遊びに行ったマヤの集落に住む親戚で、屋根のコンクリ打ちのときは決まって彼らがヘルプに来るという。

  前日までに準備完了。

 ミキサー始動。

  上げ方は海辺の家と同じ。

 が、人数が多い。

 まずは溝部分。

 続いて平面部分。

 9時前、休憩。

面積的に3分の1ほど終えたんで、結構いいペースである。

  村営井戸へ。

施工のペースが良くて、ヒルベルトから借りている水道の水が足りなくなってきたため、親方の家までタンクを取りに行き、それから村の公営井戸まで水を買いに行く。うちの村は小さいので、住宅用の水道網は完備されている(うちは空き地だったのでまだない)。農地用に役場と契約してても、灌漑設備がなくて届かないところは人力作業で撒いたり、決まった送水時間に間に合わずその日だけ人力作業で撒く人がいるという。そういう人や、今回みたいなケース向け、つまり大量買い。

 うちの場合は千リットル。

 ミキサー再始動。

 あと少し。

11時ごろ。マジで早い。

  終わった。

 喜ぶ面々。

隣地の米人おばさんの家も入れて、屋根のコンクリ打ちをしっかり見るのは3回目である。赤の他人の家の現場も結構見た。なので最初のときほどビックリはしないし今回は人数も多いが、やっぱり人海戦術というのはすごい。まさか本当に4、5時間で終わるとは思ってなかった。

気を抜く若者に片付けろとハッパをかけ、親方と我々は食事を買いに行く。二階の床スラブを打ったときと同様、海老のセビチェ。それも、一応タコや魚などのチョイスもあるんで親方がアンケートを取ったが、全員海老のセビチェ希望w。あと、二階床のときと違って、ビールも買ってきた。

  上棟式。

ヒルベルト夫婦と子供も写っている。後から、この土地を紹介してくれることになったヒルベルトの弟も来た。興が乗ってセビチェとビール追加。結構な出費になりましたw。


おんぼろピックアップ

2024年02月01日 | 新築

【1/31の作業】 屋根の配線管(続き)、型枠

 

 配線管。

昨日の続きで、本日は屋根の上に出ていただけの管の配管。

  埋める隙間。

東西に伸ばす管は、ブロックを削って埋め込む。

 こんな感じ。

昼食前に完了。ずっと言い忘れていたが、このチームは設備も自分達でやる。親方が電気公社認定の電気技師免許も持ってて、その指示でベテランはみんな施工できる。海辺の家ではLさんが間に入って上手いこと電気技師と現場をコーディネートしてた。今回は、その苦労もない。常にそうなので、中堅以下も工程を分かっていて無駄がない。海辺の隣家のめちゃくちゃな現場とは、天と地ほど違う。

 型枠。

南面と北面は構造上、板を打ち付けられないので、金属管というか軽鉄を使う。床スラブの型枠や均しに使うやつ。

  

小さいサイズの軽鉄は、木片で高さを調整する。

 明日のコンクリ打ちに備えて砂利到着。

 東面庇の型枠。

  細かいところの型枠。

 鉄筋格子を上げる。

そのあと配置と結束まで終えたと思うが、我々は先に帰ったため写真なし。

 

  弟君が怪我をした。

若い衆を除き、みんな安全靴なんだが、彼だけ面倒がってサンダル履きなことがある。で、落ちていた釘を踏んだ。幸い踏み抜くとこまではいかなかった。で、水辺で洗ってるのかと思ったら、ちょろっとかけた程度で、なぜか板切れでこすってライムの汁を塗っていた。ライムの汁はわかる。わたしが犬に噛まれたとき、やっぱり友達が果汁にニンニクを潰して入れたものをくれた。板切れはなんなんだ? 大丈夫なのか? 悪化しないのか??

 懐かしい感じの音がすると思って見たら、いつもは無造作に突っ込んであるホースがこんな風になってた。で、視界に入ってきた途端に感じた、音以上の懐かしさ。流水、それもこの角度、この水量って、日本では庭とかああとかでよく見ると思うが、ここでは一切見ない。こんな単純なもので心がクーとするほど懐かしかった。

 

 おまけ。

親方のピックアップもボロだし岩屋の親父のも絶滅危惧種レベルに古かったが、本日砂利を搬入してきたのはその上を行ってたので、どうぞお楽しみください。

 ヘッドライトもワイパーも何もなし。

 エンジンルームが見える。

何やらペットボトルやダンボールの切れ端が見えるが、おそらく修理…というか応急処置。

 基本機能しかないので、メーターなどもなし。

 後ろ姿。

ブレーキは、ドラム?とペダルが紐で繋がれてて、物理的に作用させていた。もしかするとブレーキなしで、サイドブレーキのワイヤだけで制御してるのかもw。ここまで来ると、怖いもの無し。おそらくよく止まるだろうが、余計なものが何もついてないんで、修理して動かすことなど大して問題ないんではなかろうか。