近鉄奈良線で、大阪平野から生駒トンネルを抜けて奈良へ入るときは、絶対進行方向に向かって右側に座らなくてはいけません。
東大阪を抜けていくときは北側が見えています。それほど高い建物がないので、はるかかなたまで見渡せます。時々大学みたいな建物や、高層化したお役所みたいな建物が見えたりすると、あまり変わり映えのしない大阪も、少しずつ発展しているのだなと思えたりします。
瓢箪山を過ぎると、鉄路は山を登るべく北を向き、そうすると少しずつ視点が高くなります。石切までに3つくらいの駅を過ぎていきますが、海まで見渡せそうなすばらしい展望が刻一刻と家越しに開けていきます。南北に高層ビルが見えて、人間の世界も海に沿うように南北に続いているようです。奈良に向かうお客は、「ああ、あの人間のるつぼの大阪を抜けて、今私はこころのふるさと奈良をめざしている」と、心がキュンとなるかもしれないです(言い過ぎかな?)。
奈良線は完全な高架にはなっていなくて、まだまだ高架途上で、瓢箪山くらいまでが完全な高架になれば、もう少し都市計画を考えて、幹線道路を通して、それから別に人間専用でクルマを締め出した細い道を縦横に走らせると、もっと人々がリラックスして住む町になるのではないかと思います。
たいていの私鉄の小さな駅というのは、汚くて、道が入り組んでいて、すぐ駅前が商店街になっていて、ガチャガチャの町が多いけれど、それはそれでいいのですが、全く何もしらない旅人がふっと降りてみたくなるような、懐の深いところを見せなきゃ、町に住んでいる人も楽しくないと思います。大きなターミナルはいらない。立派なショッピングモールもいらない。そういうのは、もっと田舎の土地がたくさん取れるところでなくてはダメで、都会の小さなターミナルは、独自の進化を遂げて、ディープな町に変わっていかなくては! 雰囲気のある飲み屋さん・喫茶店・雑貨店・本屋さん(すべてチェーン店でない)を育てなくてはいけない! でも、町に住んでいる人も、それなりの覚悟をもって、そうした町の豊かさをみんなで支えていかなくてはいけないと思います。
近鉄奈良線の沿線にそんな町があるのかどうか、私は、布施とか、司馬遼太郎記念館のある小阪とか、花園ラグビー場のある東花園とか、石切神社のある石切とかには可能性を感じています。トンネルを抜けて生駒から向こうは、学園前はそれはもう独自の進化をとげていると思いますが、それ以外はどうでしょう。あやめ池は何だかお上品なベッドタウンに見えました。生駒はたくさんの線がつながっている交通の要所だけれど、それだけのような気もします。でも、確か古本屋さんもあるから、それなりに進化しているのかな。大学でも近くにあればいいですね。
さて、西大寺に昨日は降り立ちました。ここは駅の南北に土地の余裕がなくて、道路も細く、しかも近鉄は十字型に東西南北に走っています。ですから、近鉄が町を4分割してしまい、細い道路が申し訳なさそうに駅をかすめています。なかなか発展のしようがない感じです。でも、近鉄さんはイオンさんと組んで、お店を充実させようとしている。それなりにお客さんは来ているようだけれど、クルマのお客には少し不便さがあるような気がします。それよりは新大宮のイトーヨーカドーの方が交通アクセスは良さそうです。それですでに近鉄さんは負けているかもしれない。
町はあまり計画的に開発されたものではなくて、初めに近鉄が走っていて、その周辺に都市のようなものが付随してできあがり、それが少しずつ広がって、昔からある古い集落を飲み込んでしまい、古い集落はどうしたらよいのかわからないような中途半端な感じで、ところどころが新しくなり、道は狭いままで、県営競輪場まで作ってしまって、何だか混乱のきわみです。
そのすぐそばに秋篠寺はあります。何十年か前はバスで行きましたが、今回は雰囲気のある町を探すために歩いてみました。でも、残念ながら素敵な町並みはありませんでした。それよりも、駅を出てすぐ北側の細い通りに、小さな古本屋さんがあって、ここだけが私には光って見えました。こういうお店が生き生きとやっていけたら、この町も捨てたものではないと思えました。これからも、何度も西大寺で降りる口実ができました。雑貨屋さんや、喫茶店や、文房具屋さんや、いろんなどこにもないようなお店ができると、うれしいなあ。
秋篠寺のことは、明日憶えてたら、書くとしましょう。とにかく、昨日はうれしかったんですよ!
東大阪を抜けていくときは北側が見えています。それほど高い建物がないので、はるかかなたまで見渡せます。時々大学みたいな建物や、高層化したお役所みたいな建物が見えたりすると、あまり変わり映えのしない大阪も、少しずつ発展しているのだなと思えたりします。
瓢箪山を過ぎると、鉄路は山を登るべく北を向き、そうすると少しずつ視点が高くなります。石切までに3つくらいの駅を過ぎていきますが、海まで見渡せそうなすばらしい展望が刻一刻と家越しに開けていきます。南北に高層ビルが見えて、人間の世界も海に沿うように南北に続いているようです。奈良に向かうお客は、「ああ、あの人間のるつぼの大阪を抜けて、今私はこころのふるさと奈良をめざしている」と、心がキュンとなるかもしれないです(言い過ぎかな?)。
奈良線は完全な高架にはなっていなくて、まだまだ高架途上で、瓢箪山くらいまでが完全な高架になれば、もう少し都市計画を考えて、幹線道路を通して、それから別に人間専用でクルマを締め出した細い道を縦横に走らせると、もっと人々がリラックスして住む町になるのではないかと思います。
たいていの私鉄の小さな駅というのは、汚くて、道が入り組んでいて、すぐ駅前が商店街になっていて、ガチャガチャの町が多いけれど、それはそれでいいのですが、全く何もしらない旅人がふっと降りてみたくなるような、懐の深いところを見せなきゃ、町に住んでいる人も楽しくないと思います。大きなターミナルはいらない。立派なショッピングモールもいらない。そういうのは、もっと田舎の土地がたくさん取れるところでなくてはダメで、都会の小さなターミナルは、独自の進化を遂げて、ディープな町に変わっていかなくては! 雰囲気のある飲み屋さん・喫茶店・雑貨店・本屋さん(すべてチェーン店でない)を育てなくてはいけない! でも、町に住んでいる人も、それなりの覚悟をもって、そうした町の豊かさをみんなで支えていかなくてはいけないと思います。
近鉄奈良線の沿線にそんな町があるのかどうか、私は、布施とか、司馬遼太郎記念館のある小阪とか、花園ラグビー場のある東花園とか、石切神社のある石切とかには可能性を感じています。トンネルを抜けて生駒から向こうは、学園前はそれはもう独自の進化をとげていると思いますが、それ以外はどうでしょう。あやめ池は何だかお上品なベッドタウンに見えました。生駒はたくさんの線がつながっている交通の要所だけれど、それだけのような気もします。でも、確か古本屋さんもあるから、それなりに進化しているのかな。大学でも近くにあればいいですね。
さて、西大寺に昨日は降り立ちました。ここは駅の南北に土地の余裕がなくて、道路も細く、しかも近鉄は十字型に東西南北に走っています。ですから、近鉄が町を4分割してしまい、細い道路が申し訳なさそうに駅をかすめています。なかなか発展のしようがない感じです。でも、近鉄さんはイオンさんと組んで、お店を充実させようとしている。それなりにお客さんは来ているようだけれど、クルマのお客には少し不便さがあるような気がします。それよりは新大宮のイトーヨーカドーの方が交通アクセスは良さそうです。それですでに近鉄さんは負けているかもしれない。
町はあまり計画的に開発されたものではなくて、初めに近鉄が走っていて、その周辺に都市のようなものが付随してできあがり、それが少しずつ広がって、昔からある古い集落を飲み込んでしまい、古い集落はどうしたらよいのかわからないような中途半端な感じで、ところどころが新しくなり、道は狭いままで、県営競輪場まで作ってしまって、何だか混乱のきわみです。
そのすぐそばに秋篠寺はあります。何十年か前はバスで行きましたが、今回は雰囲気のある町を探すために歩いてみました。でも、残念ながら素敵な町並みはありませんでした。それよりも、駅を出てすぐ北側の細い通りに、小さな古本屋さんがあって、ここだけが私には光って見えました。こういうお店が生き生きとやっていけたら、この町も捨てたものではないと思えました。これからも、何度も西大寺で降りる口実ができました。雑貨屋さんや、喫茶店や、文房具屋さんや、いろんなどこにもないようなお店ができると、うれしいなあ。
秋篠寺のことは、明日憶えてたら、書くとしましょう。とにかく、昨日はうれしかったんですよ!