甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

当麻寺への道 その3 お餅を買う!

2016年02月14日 17時42分52秒 | 大和路を歩く
 当麻寺は、真言宗と浄土宗の2つの宗派がまざっているということでした。奈良時代のころ、役行者(えんのぎょうじゃ)さんとの関係なのだから、真言宗というのはわかります。それが、どうして浄土宗も入っているのか、どこからが浄土宗なのか、イマイチわかりませんでした。

 河内の国と大和の国の間に位置して、たくさんの人々が行き来した街道沿いにあるお寺です。地元にも豪族がいて、聖徳太子から天武天皇、聖武天皇、空海さんなど、いろんな著名人が関係して、少しずつお寺として成立した。どういうわけか、刺繍の曼荼羅を作りたいというお金持ちのお嬢さんがいて、その方の願いが伝説を生み、あまりメジャーなお寺ではないので、次から次と伝説がくっついていったんでしょう。

 それから荒廃する時期があって、立て直す意味で他宗派の力も借り、少しずつ現在の地位を築いていったというところでしょうか。明治の時に嵐はあったでしよう。それを切り抜けてみると、それなりに荒廃し、寺域も不鮮明になり、民家に取り囲まれる形で収まることになった。いくつか大事な仏様も消えたかもしれないし、今ある仏様たちも、数々の試練を経て、今の形になったのかもしれないです。何となく今は安閑としていますが、ここに至るまではきっと大変なことがあったような気がします。



 そして、東西、2つの三重の塔が残りました。私が小さい時、この2つの塔を見た記憶はありません。見たはずですが、興味がなかったので、そのまま見過ごしていました。20代後半に、妻と母との3人で来た時、2つの塔が珍しかった記憶があります。写真も撮りましたが、あまりキレイには撮れませんでした。

 その時は、二上山に登るつもりでいたので、そこそこに見たら、すぐに山越えへと向かったのだと思います。ものすごく昔の秋のことです。でも、この時の方が小学3年生に近かったんですね。わずか十数年前に遠足で来たことになります。たぶん、母にも、「小学生の時、遠足で来たんやで」と話したはずです。

 そのころ母は、お寺詣りに熱心ではなかったので(まだ40代だったはずですから)、ウンともスンとも言わないで、サラリと流して、もっと運動できること、体力を消耗するようなことを期待してたはずで、だから、山登りにチャレンジしたのだと思います。どちらかというと、お寺よりもそっちの方がメインだったかもしれません。



 さて、1人で30年ぶりに来た私は、山などに登る気はまったくなくて、塔をめぐり、ガランとした境内を行ったり来たりするばかりです。

 東塔は、2人のオジサンがしみじみ見ています。なかなか立派に見えますが、あまり手入れはされていない感じです。というのか、塔として使い道がないというのか、こんもりした森の中にポツリとあって、湿気やら、風当たりやら、厳しい環境に立たされています。まだこちらはいい方でした。


 
 西塔は、近くまで行けなくなっていました。上から落下物があったり、壊れたりすることがあるようです。近々修理等もしなきゃいけないかもしれないけれど、そのお金はどうなるんだろう、という感じのさびれ方です。少し心配になりました。

 もっとこれらのお寺の資源を有効利用し、スケッチしたり、中を観覧できたり、周辺の森を整備したり、あれこれと企画を考えて、お寺を利用してもらわないといけないなと思うくらい、少しすさんだ感じがしました。

 本堂だって、テープを流しているだけですし、管理は女性ばかりですし、女性のお寺かもしれないけれど、それなら女性目線のお寺の生かし方をしないと、仏像好きな女性は来ませんし、建物好きの外国人だって来ないかもしれない。



 何だか、やりきれぬ思いを抱えながら、奥へと向かっていくと、兵士の石像があります。何だろうと思っても、だれも答えてくれないし、すべてほったらかしな感じです。それだけお寺の経営が大変な様子が感じられます。せっかくいいものがあるのに、すべて無言のまま放置されています。

 調べたらわかるのかもしれないけれど、わざわざ通過するだけの旅人は、調べたりしないでしょう。



 残念な気分で駅までもどり、お餅屋さんでよもぎ餅を買いました。30年前にも買いましたが、そのまま登山をしたので、よもぎ餅は一方に凝り固まって、見るも無惨なだんご状態になってました。



 今回は、そんなことがあってはいけないと、ずっと実家まで水平をキープして、帰りました。



 駅で待っている間、吉野山に向かう特急を見つけましたが、二両編成でとてもかわいらしかった。乗れたらいいんだけど、当麻寺には止まりませんでした。また今度、いい時期に特急に乗りに行きたいです。近鉄特急も三重県との往復は飽き飽きしてますが、よそのところを走るのは、何だかうらやましい感じです。これなら余分に千五百円出してもいいかも……。



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