おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。
昨日は中小企業白書(2014年版)の53ページ「第1-1-45図 収益力と価格転嫁力、実質労働生産性の関係」をみましたが、今日は57ページ「第1-1-48図 一人当たり名目付加価値額上昇率の企業規模間格差(中小製造業-大企業製造業)とその変動要因」をみます。
一人当たり名目付加価値額上昇率(収益力)の企業規模間格差(中小製造業-大企業製造業)の推移とその変動要因を見ると、1980年代から 90年代前半にかけて、中小製造業の一人当たり名目付加価値額上昇率は、大企業製造業を上回っていたが、90年代後半以降、この関係は逆転し、中小製造業の一人当たり名目付加価値額の伸びは、大企業製造業を下回るようになっていることが分かります。
この要因として白書は、価格転嫁力指標要因が常にマイナス、すなわち、中小製造業の価格転嫁力指標の伸び率が常に大企業製造業を下回っていることを指摘しています。
また、こうした状況は、原材料価格の高騰局面が続いた2000年代に入り、一層強まっており、リーマン・ショックのあった2000 年代後半を除き、価格転嫁力指標要因による下押し圧力によって、大企業製造業を大きく下回るようになっている、とあります。
要するに、近年の大企業製造業の収益力向上は、価格転嫁力の低下を最小限に抑える中、実質労働生産性を持続的に高めることで実現されているということであり、逆に言えば、中小製造業が自身の収益力を高めるためには、高い実質労働生産性の伸びを持続させつつ、価格転嫁力を高めていくことが必要である、ということですね。
昨日は中小企業白書(2014年版)の53ページ「第1-1-45図 収益力と価格転嫁力、実質労働生産性の関係」をみましたが、今日は57ページ「第1-1-48図 一人当たり名目付加価値額上昇率の企業規模間格差(中小製造業-大企業製造業)とその変動要因」をみます。
一人当たり名目付加価値額上昇率(収益力)の企業規模間格差(中小製造業-大企業製造業)の推移とその変動要因を見ると、1980年代から 90年代前半にかけて、中小製造業の一人当たり名目付加価値額上昇率は、大企業製造業を上回っていたが、90年代後半以降、この関係は逆転し、中小製造業の一人当たり名目付加価値額の伸びは、大企業製造業を下回るようになっていることが分かります。
この要因として白書は、価格転嫁力指標要因が常にマイナス、すなわち、中小製造業の価格転嫁力指標の伸び率が常に大企業製造業を下回っていることを指摘しています。
また、こうした状況は、原材料価格の高騰局面が続いた2000年代に入り、一層強まっており、リーマン・ショックのあった2000 年代後半を除き、価格転嫁力指標要因による下押し圧力によって、大企業製造業を大きく下回るようになっている、とあります。
要するに、近年の大企業製造業の収益力向上は、価格転嫁力の低下を最小限に抑える中、実質労働生産性を持続的に高めることで実現されているということであり、逆に言えば、中小製造業が自身の収益力を高めるためには、高い実質労働生産性の伸びを持続させつつ、価格転嫁力を高めていくことが必要である、ということですね。