Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

60・70年代症候群→黒澤ダイナミズム ~自分を構成する「あらゆるヒト・モノ・コト」vol.7~

2012-03-07 02:00:00 | コラム
「ひとのあらゆる側面を、血液型で判断する」同性の知り合いが居るが、自分はソイツのことをあんまり好きではない。
いや遠慮することもないだろう、嫌いだ。

理由は「ひとのあらゆる側面を、血液型で判断する」からだが、あんまり批判出来る人間ではないのかもな・・・と思うのが、
かくいう自分も、ひと(主に女子)の財布の「中身を見せて」といい、紙幣の揃えかたなどで性格を分析したり、
「好きな映画、3本挙げて」といい、その答えからイキザマや嗜好を想像することが多いから。


連日更新が始まるまで、『映画気狂いの、オールタイムベスト100』という企画をやってみたが、
挙げる映画に偏りがあり過ぎるし、90年代~現代よりも、60~70年代のほうが多いものだから、

「君、ほんとうに30代?」

などと、目上のひとにいわれることが多い。
まるで、同世代みたいだよ、、、と。


というわけで。
改めて、上位20本までを記してみる。


<1>『レイジング・ブル』(80)
<2>『タクシードライバー』(76)
<3>『ゆきゆきて、神軍』(87)
<4>『天国と地獄』(63)
<5>『アマデウス』(84)
<6>『灰とダイヤモンド』(57)
<7>『カノン』(98)
<8>『TOKYO FIST』(95)
<9>『独裁者』(40)
<10>『カッコーの巣の上で』(75)
<11>『キャリー』(76)
<12>『絞死刑』(68)
<13>『真夜中のカーボーイ』(69)
<14>『第三の男』(49)
<15>『バートン・フィンク』(91)
<16>『グッドフェローズ』(90)
<17>『ユリイカ』(2000)
<18>『トト・ザ・ヒーロー』(91)
<19>『酔いどれ天使』(48)
<20>『十九歳の地図』(79)


確かに「いくつ?」と問いたくなる渋いチョイスである。

昔は老け顔だったけれど、現在では逆転して若く見られるんだけれどね!!
しかも不思議なことに、トレードマークのアゴヒゲを生やしていたほうが「若く」見られ、用事があってすべて剃ると「老けて」見えてしまうのだった。
ふつうは逆だと思うけど。


現代の映画が「あの時代」より劣っているとは思わない。
思わないが、新作映画を観て「熱くなる」ということは、滅多にない。
これは映画に原因があるというより、自分が観た年齢に関係がある、、、と解釈したほうが正しそう。

自我の形成期、なにに触れたか。
クソつまらない青春の時代―そんな自分にそっと手を差し伸べてくれたのが、60・70年代の熱き映画たちだった。
日本限定では、アメリカン・ニューシネマと呼ばれている傑作群。

スコセッシにコッポラ、彼らを育てたロジャー・コーマン。
ニューシネマには属さない孤高の模倣師デ・パルマ、祖国に別れを告げたミロシュ・フォアマン。
ジェリー・シャッツバーグなんて『スケアクロウ』(73)しか知らないし、ジョン・シュレシンジャーの成功作は『真夜中のカーボーイ』(69)だけ。
けれども「これ一本で充分」な仕事を果たしているし、『俺たちに明日はない』(67)も『ガルシアの首』(74)も『狼たちの午後』(75)も、みんなみんなこの時代に生まれた。

神セブンどころではない、八百万の映画の神々である。


よし分かった、お前はニューシネマのキチガイなんだな。もういいよ・・・って?

馬鹿にしちゃいけない、
映画小僧を自称するからには、好き・嫌いを抜きにしてオールジャンルに臨んでいるわけである。
それでも、どうしても「軽い」ロマンス系「のみ」苦手だが、
大好物はニューシネマだけ、、、というわけではない。

世界の黒澤の、とくに現代劇に夢中になり、脚本をノートに書き写すことをした。
映画小僧の自覚が芽生え「モノを書いて、生きていきたい」と思い始めた、17歳のころの話である。






つづく。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『黒澤ダイナミズム→脚本至上主義 ~自分を構成する「あらゆるヒト・モノ・コト」vol.8~』


コメント (3)
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