QTタランティーノの最新作『ヘイトフルエイト』が、「やっぱり」面白い。
ハズレのない監督なので、「さすがに」より「やっぱり」のほうが適していると思う。
場所の移動のない、いわゆる「密室劇」を、よくまぁ160分超「もたせ」られるものだ。
基本は会話劇、ときどきスプラッター笑 で展開される極上の西部劇は「制作中止」になりかけた。
出来上がったばかりの脚本が、外部に流出してしまったのである。
QTの脚本は未だ手書きで仕上げられており、それを近しいものがタイプ化し、関係者に配る数だけコピーした。
つまりパソコンを介していないから、データとして大量送信出来ない。
出来ないということは、数少ないコピーを持つ関係者の誰かが外部に「売った」ということになる。
疑心暗鬼になったQTは、「この映画は創らない」と発言したのだった。
時間が経ち、QTの怒りも収まり、そうして制作がスタートしたと。
出来上がった映画を観て、完成まで漕ぎ着けられてほんとうによかったと思う。
と同時に、売れっ子は大変だなぁ!! とも。
そんなわけできょうは、『ヘイトフルエイト』完成と公開を記念し、(広義の意味における)密室劇映画の10傑を展開してみよう。
自分は高所は大丈夫だが、閉所・密室は苦手。
充分な酸素があるはずなのに、なんとなく息苦しくなってきてしまうのだよねぇ。。。
モノカキ名乗っているクセしてね、趣味も含めてインドア中心なのに情けないことである。
※繰り返すが、広義の意味における密室劇ね
(1)『天国と地獄』(63)
身代金受け渡しのシーン直前まで、約60分間は権藤家の室内で展開されている。
ショットの構図が、いちいち格好いいんだよな~。
(2)『狼たちの午後』(75)
ほぼ銀行内で展開される犯罪劇。
刑事から脱出を持ちかけられるも、「仲間が居るから」と行内に戻っていく女子行員がとんでもなくクール。
(3)『十二人の怒れる男』(54)
王道中の王道にして、脚本家の卵たちにとっての最良テキスト。
陪審員裁判を描き、一瞬も目が離せない。
(4)『砂の女』(64)
これもまた、密室といえば密室。
映画の成功は、原作者・安部公房自身による脚本にあったかもしれない。
(5)『ロープ』(48)
奇人変人ヒッチコックによる、実験性に溢れた快作。
ニーチェ理論を実践する秀才たちの犯罪が暴かれていくさまって、けっこう痛快だ。
(6)『CUBE』(99)
鋼鉄の立方体、そこに閉じ込められた男女の脱出劇。
そーとー異色だが、設定を変えた『砂の女』ともいるかもしれない。
(7)『12人の優しい日本人』(91)
自分はどちらかというと、映画における三谷作品の「アンチ」なのだが、これだけは素直に面白いと思えた。
そんな陪審員制度も、現代では「仮に…」ではなくなったわけで。
(8)『キサラギ』(2007)
アイドルオタクのオフ会と謎解きをからめた会心作。
この脚本家には期待していたのだが、最近は・・・。
(9)『ルーム』(2015)
公開日は未定だが、オスカー主演女優賞に輝いたので黄金週間までには公開されるでしょう。
自分は字幕スーパーのついていないバージョンで鑑賞。
それでも、そーとーな衝撃があった。
内容はたぶん、明かさないほうがいいでしょう。
(10)『ダイハード』(88)
やや反則気味だが、広義の意味だからね。
だってマクレーンは、出られるのであれば、すぐにでもビルから出たかったのだから!!
※最も素晴らしかった演者は、ジェニファー・ジェイソン・リーだろう
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『俳優別10傑 海外「あ行」篇』
ハズレのない監督なので、「さすがに」より「やっぱり」のほうが適していると思う。
場所の移動のない、いわゆる「密室劇」を、よくまぁ160分超「もたせ」られるものだ。
基本は会話劇、ときどきスプラッター笑 で展開される極上の西部劇は「制作中止」になりかけた。
出来上がったばかりの脚本が、外部に流出してしまったのである。
QTの脚本は未だ手書きで仕上げられており、それを近しいものがタイプ化し、関係者に配る数だけコピーした。
つまりパソコンを介していないから、データとして大量送信出来ない。
出来ないということは、数少ないコピーを持つ関係者の誰かが外部に「売った」ということになる。
疑心暗鬼になったQTは、「この映画は創らない」と発言したのだった。
時間が経ち、QTの怒りも収まり、そうして制作がスタートしたと。
出来上がった映画を観て、完成まで漕ぎ着けられてほんとうによかったと思う。
と同時に、売れっ子は大変だなぁ!! とも。
そんなわけできょうは、『ヘイトフルエイト』完成と公開を記念し、(広義の意味における)密室劇映画の10傑を展開してみよう。
自分は高所は大丈夫だが、閉所・密室は苦手。
充分な酸素があるはずなのに、なんとなく息苦しくなってきてしまうのだよねぇ。。。
モノカキ名乗っているクセしてね、趣味も含めてインドア中心なのに情けないことである。
※繰り返すが、広義の意味における密室劇ね
(1)『天国と地獄』(63)
身代金受け渡しのシーン直前まで、約60分間は権藤家の室内で展開されている。
ショットの構図が、いちいち格好いいんだよな~。
(2)『狼たちの午後』(75)
ほぼ銀行内で展開される犯罪劇。
刑事から脱出を持ちかけられるも、「仲間が居るから」と行内に戻っていく女子行員がとんでもなくクール。
(3)『十二人の怒れる男』(54)
王道中の王道にして、脚本家の卵たちにとっての最良テキスト。
陪審員裁判を描き、一瞬も目が離せない。
(4)『砂の女』(64)
これもまた、密室といえば密室。
映画の成功は、原作者・安部公房自身による脚本にあったかもしれない。
(5)『ロープ』(48)
奇人変人ヒッチコックによる、実験性に溢れた快作。
ニーチェ理論を実践する秀才たちの犯罪が暴かれていくさまって、けっこう痛快だ。
(6)『CUBE』(99)
鋼鉄の立方体、そこに閉じ込められた男女の脱出劇。
そーとー異色だが、設定を変えた『砂の女』ともいるかもしれない。
(7)『12人の優しい日本人』(91)
自分はどちらかというと、映画における三谷作品の「アンチ」なのだが、これだけは素直に面白いと思えた。
そんな陪審員制度も、現代では「仮に…」ではなくなったわけで。
(8)『キサラギ』(2007)
アイドルオタクのオフ会と謎解きをからめた会心作。
この脚本家には期待していたのだが、最近は・・・。
(9)『ルーム』(2015)
公開日は未定だが、オスカー主演女優賞に輝いたので黄金週間までには公開されるでしょう。
自分は字幕スーパーのついていないバージョンで鑑賞。
それでも、そーとーな衝撃があった。
内容はたぶん、明かさないほうがいいでしょう。
(10)『ダイハード』(88)
やや反則気味だが、広義の意味だからね。
だってマクレーンは、出られるのであれば、すぐにでもビルから出たかったのだから!!
※最も素晴らしかった演者は、ジェニファー・ジェイソン・リーだろう
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明日のコラムは・・・
『俳優別10傑 海外「あ行」篇』