Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(158)

2016-03-07 00:10:00 | コラム
るいま「る」→「る」ーだいあもんどふぃりっぷす(ルー・ダイアモンド・フィリップス)

今年のオスカー受賞式は人種問題で揺れたが、
英語圏ではないから当然といえば当然だけれど、アジアや欧州だって無視「されがち」で。

きょうの主役、ルー・ダイアモンド・フィリップスなんて、国籍は米国だけど、
両親からフィリピンや日本、中国、スペイン、アイルランドetcの血を受け継いでおり、はっきりいってゴチャゴチャだ。

その独特な雰囲気により、映画界では主に80~90年代に活躍。
自分の世代の映画ファンにとっては、たいへん馴染み深い俳優さんなのだった。

まず、名前がいいじゃない。
「ダイアモンド」入っているし!

自分が、いいな! 格好いいな! と思う映画業界人の名前は・・・

このひとと、リヴァー・フェニックス、マイケル・マン、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーである。

不死鳥に「ザ・男」、そして狂うぞ~、だからね。

ダジャレはともかく。
実際に、名前負けしないキャリアを築いているのも素晴らしいし!!


現在54歳のフィリップスは、『ラ★バンバ』(86)で主人公のリッチー・ヴァレンスを熱演し一躍「ときのひと」に。




その勢いのまま、『ヤングガン』(88)とその続編『ヤングガン2』(90)に出演。



若手スターが総出演した新感覚の西部劇で、このジャンルは受けない日本でもスマッシュヒットを記録した。


しかし自分が推したいのは、90年の『ペンタグラム/悪魔の烙印』。



シリアルキラーの死刑が執行されるが、その後も彼と同じ手口の事件が起こりつづける。
「男の霊が転生している」と結論づけた刑事(フィリップス)の活躍を描いた、オカルト風味のアクション映画。

やや空回りする刑事フィリップスが、なんとも憎めなかった。


96年、『戦火の勇気』で久し振りの大作出演を果たす。
同年、ブロードウェイのミュージカル『王様と私』リバイバル公演にて、主役に抜擢される。

98年には『ビッグ・ヒット』で、まだ(俳優として)売れる前のマーク・ウォールバーグとも共演・・・するも、以降はテレビドラマへの出演が多くなり、日本の若い映画ファンには「誰?」などといわれる存在になってしまう。

自分は、2008年の『チェ 39歳 別れの手紙』で久し振りにフィリップス(=ボリビア共産党員)の顔を見たような気がする。


本年、あの事故を映画化した『チリ33人 希望の軌跡』が公開予定。

どんなキャラクターを演じるのかは不明だが、楽しみです。


次回のしりとりは・・・
るーだいやもんどふぃりっぷ「す」→「す」らい。

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明日のコラムは・・・

『あなたを・もっと・知りたくて』
コメント (4)
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