Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

昔の名前で出ています

2014-05-26 00:30:00 | コラム
映画の広告で腹が立つこと。

監督名がない!!

これに尽きる。

一般紙「金曜夕刊」は、翌日から封切りの映画が多いため広告だらけである。

『○○』のスタッフが集結! とかまとめちゃって、いや、まとめ「やがって」監督名を表示していない。
俳優の名前はデカデカ! と表示されているのに、余白「と思われるところ」だってあるのに、それでも監督の名前を出さない。

げ、解せねぇ。

「監督は新人で、まだ無名だから」なんてイイワケしちゃってさー。

そうじゃないだろう、いいや、そうかもしれないが、その無名の存在を有名にするのが広告の仕事なんじゃないかな。
そういうことをしなければ、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥなんていう難しい名前は「余計」覚えられないじゃないか! って。


何遍も書いているが、自分は監督至上主義者。
ジャンルよりもスターよりも、監督を最重要視して観るべき映画を決める。

小説は、半数以上のひとが作家で読むべきものを決めるだろう。

それなのに。
あぁそれなのに。

あまりにも多くのひとが関わっているから―だろうか、映画はそうはならない。

いや、ジャンルで選ぼうがスターで選ぼうが、それは観客の自由だ。
そんなことは当たり前なんだけれど・・・それにしたって、監督を気にしないひとが多過ぎるよなぁ!! と。

名前だけで客を呼べる監督は居る。
昔であれば、スピルバーグやキューブリック。

スピルバーグを「過去のひと」呼ばわりしたくはないが、昔の威力は落ちたといわねばなるまい。
そして、通好みの映画を撮っていたはずのキューブリックはしかし、ヒットを期待出来るスター監督でもあったのだよねぇ。

90年代でいえば、岩井俊二とかウォン・カーワァイとか。

岩井さんは「そもそも長編を撮らなくなった」ので、いまの威力は不明。
カーワァイは「東洋のタランティーノ」っぽく売り出されたところがあり、デビュー時は彼が関わっているというだけでミニシアターが満員御礼となった。

では、「いま現在」は誰であろうか。
今宵は、そんな「名の通った」映画監督5人を挙げてみたい。


きょうのタイトル?

なんか、テーマにぴったりな気がしてね。

ちがう?

そうですか、失礼しました。



(1)クリストファー・ノーラン…トップ画像

ハリウッドを牽引する異才。
『ダークナイト』(2008)で、若い映画ファンのこころをがっちりと掴んだ。

(2)クエンティン・タランティーノ

ここまで長続きするとは、誰も思っていなかったのではないか。

本人でさえも。

(3)宮崎駿

「ジブリ・ブランド」が凄いのか、このひとが凄いのか。
たぶん両方だが、ブランドを作ったのはこのひとだしね。

(4)山田洋次

批評・興行とも、これほどハズレがない監督も珍しい。

小津同様、最近になってこのひとの凄さが分かってきた。
(嫌いな作品も多いけど!笑)

(5)ジョージ・ルーカス

異論はあるかもしれない。
しれないが、多作ではなかったことで、このひとの威力は衰えていないのではないか―と、個人的には思うのだ。





…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『ごめんなさい。』

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初体験 リッジモント・ハイ(77)

2014-05-25 08:19:09 | コラム
ヘンリー「ジミーは根っからの悪党だ。人殺しや恐喝でのし上がった。でも彼がいちばん好きなのは盗み。ほんとうに、こころの底から楽しんで盗みを働いた」―『グッドフェローズ』(90)より

敬愛するデ・ニーロは盗人が似合う。
イコール、ギャングみたいな印象があるが、『グッドフェローズ』はその両方、トップ画像・文末動画の『ヒート』(95)では強盗、『ミーン・ストリート』(73)ではコソ泥、『RONIN』(98)ではプロの強奪犯を演じている。

狂人もいいが、冷血な犯罪者を演じるデ・ニーロは格好いい。
格好いいなんて評せるのも、映画のなかの話だから、、、なんだけど。


私服保安員になった自分が「初めて窃盗犯を捕まえたとき」の話・・・の最終回。

当たり前のことだが、実際の泥棒はデ・ニーロのように格好よくはない。
あれと同じだ、パソコンの遠隔操作でいくつもの冤罪事件を引き起こした片山某という被告。
彼が真犯人だと告白するまで、自分なんかは「そーとー頭の働くヤツだから、きっとクールなイケメンにちがいない」と思っていたんだもの。
だから、すべてが彼の犯行と分かったとき落胆したよ。ズッコケタよ。
単なるモテないマザコンじゃねーか! って。


自分の目の前でパソコンのケーブルを盗んだのは、ホームレス二人組だった。
そう、いっちゃ悪いがパソコンに無縁であろうホームレス。

うちひとりが店員に罵声を浴びせて周囲の気を引くあいだに、相棒がジャンパーの内ポケットにケーブルを仕舞いこんだ。

なんでケーブル?

この際、なんだってよかったんだと思う。
パソコンに差し込むものとも思わずに盗ったんじゃないか。

犯行現場を「この場できっちり目撃すること」を現認(げんにん)というが、私服保安員がここまではっきりと現認出来るケースも珍しい。

ラッキーちゃあラッキーだが、なんだか拍子抜けしてしまった。
ある種のビギナーズラック?

・・・う~ん、ちがうと思うな。
単にラッキーだったというか。


先輩保安員、登場。

「え? あいつらが盗ったの?」
「はい、そうです」
「現認した?」
「えぇ、この目ではっきりと」

しかし先輩は、浮かぬ顔をしている。

「面倒だなー、あいつらか」


ベテランになると、いわゆる「大物」にしか興味がいかない。
「小物を3人」挙げるより、「大物をひとり」挙げたい。
しかも相手はホームレス、身柄引受人がくるかどうかも分からないし、手続きが面倒だと予想したのである。


まぁでも犯罪は犯罪。
現認「してしまった」し、これは新人を教える研修である。


「じゃ俺が声をかけるから、君はサポートして」
「・・・サポートって、なにをすればいいんですか」
「逃げないように、ベルトを掴むとか」
「分かりました」


多少の抵抗は見せるも、警察署に連行することは出来た。

問題は、ここからだった。

「お兄さん! どうせ捕まえてくるんだったら、もっとマシなヤツにしてくれよ!」

中年の警官にそういわれた。

ケーブルを盗ったほうのヤツが、取調室で脱糞してしまったのである。

クソモラシ。

警官たちは「新聞紙持ってきてー!」とかなんとかいって、ワイワイ騒いでいる。

ホームレスだから体臭がきつかった。
そのうえ、クソまで漏らしちゃった。

取調室大混乱、、、みたいな。


なるほど。
先輩保安員は、こういうところまで見抜いて? 面倒だといったのかもしれない。


しかし、である。

関係者の99%が不愉快な顔をしているこの現場で、ただひとり自分だけが清々しい顔をしていた。満足そうな顔をしていた。

研修の初日で、1時間も経たずに結果を残したわけだから。

厄介な小物―だったかもしれないが、大物だろうと小物だろうと得点を決めたことに変わりはない。


「自分は出来る」―そう思っちゃったのは自分ひとりだけでなく、自分を採用した会社もそうだった。
そこでうちのボスは「口だけの契約」だった委託研修の内容を「なかったこと」にして研修を取り消し、自分ひとりしかスタッフの居ない状態で私服保安業を始めていくのである。

窃盗にはいろんなケースがあるのに、たったひとつの事案で「よし分かった!」という危なさ。

我ながら、ムチャクチャな展開だなぁ! と思う。


研修を請け負った警備会社が激怒したのも無理はない・・・が、それはまた別の話だ。


おわり。


※銃弾飛び交う、スケールの大きな銃撃戦。
マイケル・マンの演出、完璧。




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『昔の名前で出ています』

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初体験 リッジモント・ハイ(76)

2014-05-24 00:30:00 | コラム
※ トップ画像は、若い刑事(三船)がピストルを盗まれる黒澤の傑作『野良犬』(49)。
ポール・トーマス・アンダーソンは『野良犬』が大好きで、自作『マグノリア』(99)のワンエピソードとして「ピストルをなくす警官」の物語を描いている。
※※ 文末動画は、そんな黒澤を主人公にした日立のテレビCM。かっけー!!


私服保安員になった自分が「初めて窃盗犯を捕まえたとき」の話。

「これをやりたい!」と思って、保安員になったわけではない。
当時の自分はただただ金がなく、「町田市周辺」「日払い・週払い」と検索した結果、偶然トップに出てきたのが警備会社だった、、、というだけである。

「業務拡大のため大量募集」―という広告には嘘が多いそうだが、この会社にかぎってはほんとうだった。

社長曰く「交通誘導をメインにしていたが飽きた。万引きが多いそうだから、やってみようかな」なんだそうである。

自分は面接者の第1号で、採用も第1号。
つまり先輩が居ない。

「よその会社に研修に行ってもらう。一人前として戻ってきたら、次長という肩書きをあげるから」

へ?

「あのー、アルバイトとして入ってきたんですけど」
「うん、分かってるよ」
「それで次長ですか」
「単なる肩書きだよ。そういう名刺を作ったほうが、営業先も信用するでしょう」
「・・・」

敢えていえば「ひとを犯罪者に仕立てる」仕事である。
だから、大丈夫か? こんなノホホンとした会社で?? とは思った。

思ったが、とりあえずやってみることにした。

警備手帳を与えられ、警棒も持たされた。
「元ヤンキー」ならば警棒も「御手の物」だろうが、ワルガキだったとはいえ10代は非暴力主義者? だったんだ。警棒を「伸ばすこと」は出来ても「元に収めること」は出来ずに汗たらたら~、、、みたいな。

まぁそんなこんなで研修第1日目。

研修を委託する警備会社は、プロ中のプロ集団である。
知り合いじゃなかったら絶対に近づかないであろうヤクザ並のコワモテが代表者であり、自分に向かって「これは特殊な職業。正義感100だけだと法律にがんじがらめにされて自分ではなにも出来なくなってしまうし、かといって、もちろんいい加減なヤツでは務まらない」という。

うん、分かる。
もっともだと思う。

しかし「相手は無法者。こういうヤツは懲らしめる必要がある。社会的な制裁ということですよ」などと、たいへん恐ろしいことばを発する。

制裁、、、かぁ。

テレビドラマを観ていると人情が通じそうな世界だが、どうやらそうではないらしい。
逆にいえば、人情などが入り込む余地がないほど、窃盗が盛んにおこなわれている―ということなのかもしれない。

場所は秋葉原。
この町に展開する「ソフマップ」という大型パソコン「系」ショップの数店舗を、2人1組で警備するのだそうだ。

ここでひとつ解説を。
秋葉原イコール、オタク―という記号は間違っていないが、彼ら彼女らが窃盗する確率はひじょうに低い。

たとえば対象がアイドルであった場合、彼ら彼女らはもちろんアイドルグッズを欲しているわけだが、自分らが消費することによってアイドルたちの地位が上がる・輝くという発想を持っているため「タダで手に入れよう」という発想を持ち難いのである。

AKBの握手券・投票券欲しさにCDを大量に窃盗した―というニュースがときどき報じられるが、ああいう連中はオタクではなく、単に何度も握手して、その感触を忘れない状態で帰宅し自慰したいだけ、、、なのである。

この解釈、間違いじゃないと思うよ。

話を戻す。

午前10時、警備開始。

「自分は1号店から見ていくから。君は10号店から。お昼に5号店で合流しよう。なにかあったら、すぐ電話して。現場を目撃しても、ひとりでは行動しないでね」

自分についてくれた先輩は、早口でそういって1号店に向かった。

その5分後―。

!!!

あれ、窃盗現場を目撃。

研修の1日目、さあて始めるか―といった矢先に現場を目撃してしまうケースは、ひじょうに稀なんだそうだ。

運があるのか、逆に不運なのか。

とりあえず先輩に電話すると―。


つづく
※このシリーズ初の、3日連続でお届けすることにしよう




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(77)』

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初体験 リッジモント・ハイ(75)

2014-05-23 08:28:32 | コラム
手癖が悪い子どもだった。

『坊ちゃん』の完璧過ぎる冒頭「親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている」をパクッて「親譲りの手癖の悪さで子供の時から万引きばかりしている」と書きたいところだが、いやいや、とーちゃんもかーちゃんも真面目を絵に描いたようなひとであり、ねーちゃんも優秀、頭とこころのネジがひとつ抜けて生まれたのは自分だけ、、、なのである。

そんなヤツが後年、窃盗を取り締まる私服保安員をやることになるとは皮肉な世の中というか。

いや、そうもいえないのかもしれない。
カジノなどによるイカサマを見破るのは、元イカサマ師というじゃないか。
それと同じこと―と自分に都合よく解釈し、話を進めることにする。

男の子は多少、悪いことを経験したほうがいい・・・なんて理解ある成長論? を説く大人も居るけれど、それだって限度がある。
学校帰りに「ほぼ毎日」「なんらかを万引き」するイカレポンチが自分の子どもだったとしたら、そんなこともいえなくなるんじゃないか。
だってそれが、約3年間くらい続いたのだもの。

缶ジュース1本だったとしても、300日だとして900本くらい盗んでいたことになるのだから。


ところで、なぜ万引きっていうの?

いろんな説があるが、自分は「商品を間引いて盗む」の「間引き」説を支持したい。つまり「万」は当て字である。


ことばに罪はないはずだが、「万引き」という響きの軽さが罪悪感を植えつけない、ゆえに少年少女は「気軽にモノを盗る」なんていう批評がある。
「窃盗」と呼べと。

まぁ気持ちは分かるけど、なんだか「万引き」が可哀想でもある。


自画自賛するが、私服保安員としての自分は、ひじょうに成績がよかった。
窃盗犯とそうでないものを見分けるセンスがあったようで、これは結局のところ、かつて自分がそうであったことから「彼ら彼女らの動き・表情」にピンとくるところがある、、、ということなのだろう。

そういう意味では、ワルガキでよかったなぁ、、、なんてね。


さて先日―。
これは窃盗でも特殊なケースだが、電車のなかでスリ現場を目撃した。

馬鹿な男子の発想だと自分でも思うけれど、自分にはヒーロー願望がある。
べつにスーパーマンやバットマンに憧れているわけではないが、ホームから転落した女性を助けるとか、強盗を捕まえるとか、通り魔を取り押さえるとか。
「フリーライターの牧野光永さん」とかいって、笑顔のピース写真が新聞に載ればいいと思っている。

馬鹿だけど、それ自体は悪いことじゃないっしょ?

だから常にアンテナを張り巡らしているのだが、そのときは単に、被害者の女性があまりにも脚美人だったから、見惚れていただけだったんだ。

山手線。
彼女は座席に座って寝ていた。

ミニスカート、その美しいフトモモの上にハンドバッグを置いてパンチラをガード? している感じ。
そんな感じだからハンドバッグを盗られたらすぐに気づきそうだが、新宿駅に到着したとき、二人組のクソガキがそれを「そっと」取ってホームに降りても、まったく無反応だったのである。

あぁ、完全に寝入っちゃっているなと。

そこで自分は彼女の手を引き、ホームへ降りる。

「待っててください。取り返してきますんで」という自分のことばで、彼女はようやくスリに遭ったことに気づいたようだ。


走る走る。
たぶん、ここ10年でいちばん走ったと思う。

彼らはおそらくトイレに駆け込んだはず。
トイレで金目のものを抜いて、ハンドバック自体はそこに置きっ放しにするだろう。

トイレ・・・トイレはどこだ!?

しかし新宿駅は広過ぎる。
ふだんチャリに乗っているものだから、新宿駅に明るくない自分なのだった!!

探しに探して5分、やっとトイレに辿り着いた。
ただ、この時間経過がよかったのか、クソガキ2人組がトイレから出てくるところに「偶然」出くわしたのである。

もう満面の笑みで彼らを出迎えた? よ。

なんだこいつら、高校生じゃねぇか。
身長の低いほうのベルトを掴み、問答無用でさっきのホームまで連れて行く。
(ここ重要! もうひとりは180cmくらいあったからね!!)

「財布だけ確認してみてください」
「あ! 抜かれてる!!」

ほらね。

警察に突き出してやりたいが、こっちも仕事がある。
「いま返してくれたら、きょうは勘弁してやる」というと、唇ガタガタ震わせながら素直に返してくれたのだった。


彼女は26歳の看護師だという。
夜勤明けで疲れていたのかな。

ふぅ、いいことをすると気持ちがいいねぇ。

正義感なんかない。
ただヒーロー願望が強いのと、女子にモテたいだけである。

もうひとつ付け加えるとするならば、過去の悪さに対する自分なりの罪滅ぼしかもしれないよね~。


そんなわけで今回の初体験シリーズは、「私服保安員として、最初に捕まえた窃盗犯」でいってみよう。

自分が私服保安員―分かり易くいうと、万引きGメン―になったのは、29歳の夏だった・・・。

つづく。


※窃盗と映画といえば、『トレインスポッティング』(96)、、、って、この映画の冒頭(トップ画像)は、なぜ追われているのか定かではないが、たぶんなにかを盗んで追われているのだと思う。

この映画の素晴らしさは、冒頭で主人公が馬鹿にしていた「普遍的な幸福」に、彼自身が歩み寄っていくラストにある。

というわけで、ラストシーンを。




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(76)』

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「丁」の違和感

2014-05-22 00:30:00 | コラム
町田市から分厚い書類が送られてきて慄いた。

なぜ慄く?

多重債務者だったころに市税やらを滞納し、電話の権利を「差し押さえ」られた経験があって、行政に対する恐怖心・警戒心が強いのである。

馬鹿か、40歳にもなって。

まぁ馬鹿なのだが、自分を攻撃する内容ではないことを知ってホッとした。

7月下旬より、町田市の一部地域が住所変更される。
それの説明と、手続きなどの書類が送られてきたのである。

いままで「番地」だけだったのに、「丁」が加わるのだ。

・・・・・。

あー、めんどくせー。

などと、いってはいけない。

行政にとって、いろいろやり易くなるのだろう。「なにか」が。(たぶん)
ならば、従わなくっちゃね。
というか抵抗したって住所変更は覆せないが。


この団地に住んで10年ちかく経っている。
頭のなかの「入れ替え」が難儀だなぁ、、、と。
自己都合による住所変更であれば自発的に覚えるのだろうが、勝手に? 変えられてもねぇ。たとえれば全く根付かない「かあさん助けて詐欺」のようなもの、、、だろうし。


偶然が重なったのか、自分は「丁」のついた住所に住んだことが「ほとんど」ないのである。
厳密には「いちどしか」住んだことがない。
実家も「丁」なし、前住居も「丁なし」、上京した直後に住んだ調布市多摩川のアパートだけ「丁」がついていた。
だから「丁」に対する違和感が強い。

せっかくなので? 死ぬまで「丁」つきの住所に住みたくなかったという強いこだわりまで持っている。
というと大袈裟だが、とりあえず同封されている葉書に必要事項を記入して返信せねばならない。
親類友人に無料で「住所変更のお知らせ」が届けられるサービスなのだという。

こういうことするのもな~、行政だって金がかかるだろうに。
そうまでして住所変更するのだから、やっぱりなんらかの利点があるのだろう。(たぶん)


住めば都―とはよくいったもので、引っ越してきたころは10年も住もうという考えなどなかった。
「ワケあり物件」ゆえ3年ほど家賃が半額になる、そのあいだくらいかな・・・と思っていたのだが、
いやぁ、「2K」「計18畳」で家賃3万9千5百円という安さは魅力的で、これを超える物件はそうそうないぜと。

しばらく引っ越そうという発想は浮かびそうにないし、これを終の住処としていいくらいに思っている。

区内を憧れの地としていたのになぁ、調布に多摩に町田にと、、、徐々に都下の隅っこに移動してやんの。

これもまた人生というやつか。
町田は都下でナンバーワンの犯罪率を誇る。

自分にピッタリの? 不夜城じゃないかと。


※この映画の舞台は、町田市だったりする。原作者・三浦しをんちゃんが住んでいた時期があるからね。




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『初体験 リッジモント・ハイ(74)』

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする