Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(280)林遣都

2015-05-26 05:53:37 | コラム
90年12月6日生まれ、24歳。
滋賀出身。

公式サイト

小顔でさ~、
顔も整っていてさ~、、
美白? でさ~、、、
スポーツ万能ときたもんだ。。。

そこまで自分とちがうと、もはや嫉妬さえ抱きませんが、
飛込競技の世界を描いた映画『DIVE!!』(2008)の公開前に、ちょっとだけインタビューしたことあるんです、
そのときの受け答えが優等生というか、「過ぎる」と評してもいいほどで、

「ちょっとくらい印象を悪くさせてくださいよ」

といってみたんですが、林遣都(はやし・けんと)くんは、ただ「行儀よく」笑っただけでした。

くそぉ、好感度抜群だな。


きのうの濱田岳もそうですが、20代真ん中あたりの俳優さんが元気です。

遣都くんの親友だという池松壮亮が頭ひとつ抜きん出ている感じですが、美青年度では遣都くんがダントツなのではないかしら。


※YUIちゃんのPVに数多く出演




<経歴>

妹さんが「そーとー」美人だということで画像を探してみましたが、残念ながら見つけられませんでした。

「遣都」の由来は、「大きな都市(都)に出て、大きなことを成し遂げる」。
現在は「その最中」ということ、なのでしょうね。

中学3年の修学旅行中、芸能関係者にスカウトされる。
渋谷駅のホームだったらしく、自由時間中ではなくどこかへの移動の最中だったのでしょうか、
「THE人混み」の渋谷駅、しかもワンサカ居たはずの修学旅行生・・・そんな状況下で目立っていたわけですから、この時点ですでに「出来上がっていた」のかもしれませんね。

高校を卒業するまでは、滋賀⇔東京を往来しながらオーディションや撮影をこなしていたそうです。

映画俳優デビュー作は、2007年の『バッテリー』。
堂々の主演です。

野球の世界を描いた爽やかな青春映画でしたが、
以後、とても面白いことに・・・

前述した『DIVE!!』、
ボクシングを描いた『ラブファイト』(2008…内容はともかく、北乃きいが可愛い!!)
駅伝を描いた『風が強く吹いている』(2009)、

・・・という具合に、スポーツを主題とした作品に立て続けに出演しています。

それを代役なしにこなす運動神経を持っているのだから、将来的にはアクション俳優も「あり。」かもしれませんね。


※現時点では、三浦しをんの小説と映画って、なかなか相性がいいみたい。
ストーリー部分に新味はないものの、長距離走のリアリズムというか、選手たちの息遣いまで感じさせる後半の描写はほんとうに素晴らしい。





そのほかの作品に・・・
『ちーちゃんは悠久の向こう』(2008)、『余命』(2009)、『RISE UP』(2009)、『パレード』(2010)、
『荒川 アンダー ザ ブリッジ』(2012)、『闇金ウシジマくん』(2012)、『莫逆家族―バクギャクファミーリア―』(2012)、『悪の教典』(2012)。

このなかからひとつを選ぶとするならば、個人的には『パレード』ですね。

イケメンにはいつも「まったく共感出来ない、サイテーなキャラを!」という自分ですが、遣都くんに関しては、このまま清い? イメージで突っ走ってほしい、、、と思ってしまうのですよね、なぜか。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『♪ もう、いくつ寝ると ♪』

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にっぽん男優列伝(279)濱田岳

2015-05-25 05:41:42 | コラム
88年6月28日生まれ、26歳。
東京出身。

公式ブログ

最近のCM好感度の1位がauの「桃ちゃん・浦ちゃん・金ちゃん」の昔話シリーズだと知って、えー!? と思いました。

まぁ狙いは外していないのでしょうけれど、それほど好評だったとは。
桐谷健太が演じる浦ちゃんの、ちょっと馬鹿っぽい感じはいいと思うけれど。

このシリーズに「個人的に乗れない」理由のひとつは、小栗旬が桃太郎を演じるペプシのCMにあります。

映画のように凝った映像が素晴らしくて、好きなんですよね。





まぁでも演じ手に罪はありません。
このauのシリーズで金ちゃんを演じた濱田岳(はまだ・がく)くんが、本日の主役。

10代前半から俳優をやっているひとで、自分もスタジオの取材で何度か見かけたことがあります・・・が、正直、こんなに売れっ子になるとは思っていませんでした。

その「ふつうっぽさ」が、よかったのでしょうか。

160cmという身長でありながら、180cmくらいあるモデルの小泉深雪を伴侶にしたところも夢があるし、



10年後は日本映画を牽引していく存在になるかもしれません。


※現時点における最高傑作は、これかと




<経歴>

小学生のころにスカウトされ、芸能界入りを果たす。

テレビドラマで子役デビュー、
99年には『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』にも主演しますが、スポーツの世界の虜になり、しばらく俳優業を休止。

本格的に俳優をやってみようと思うきっかけになったのは、久し振りに出演した『3年B組金八先生』の第7シリーズ(2004~2005、TBS)だったそうです。

すぐに金八の発言を茶化してみせる、狩野伸太郎の役でしたね。

たしかに「お、この子、なんかいいなぁ」と思いました。
そう思った関係者が多かったということでしょう、『金八』放送終了直後よりオファーが殺到するようになります。

映画への本格参入は、2006年の『県庁の星』から。

『シュガー&スパイス 風味絶佳』(2006)、『アヒルと鴨のコインロッカー』(2007)、『フィッシュストーリー』(2009)、『鴨川ホルモー』(2009)、
『今度は愛妻家』(2010)、『ゴールデンスランバー』(2010)、『THE LAST MESSAGE 海猿』(2010)、『ロボジー』(2012)、『宇宙兄弟』(2012)、『ポテチ』(2012)…という具合に、主演も助演もこなせる器用さで「受け手、というより、創り手から」人気を博す。

とくに2013年は当たり年で、
動画をリンクした『みなさん、さようなら』だけでなく、

便利屋を好演した『はじまりのみち』、
『俺はまだ本気出してないだけ』、『少年H』、『謝罪の王様』、『永遠の0』の6本に出演。

映画としての出来は置いておいて、この年にブレイクしたといっていいでしょう。

『偉大なる、しゅららぼん』(2014)、『サケボム』(2014)、『舞妓はレディ』(2014)。

人気者らしく、公開「控え」作品も多し。
自分が期待しているのは、6月公開の『予告犯』と、11月公開の『杉原千畝 スギハラチウネ』ですね。


しばらくは「日本映画を5つ観れば、そのうち1つには必ず彼が出ている」状態がつづくことでしょう。

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Director of photography

2015-05-24 05:32:16 | コラム
ときどき「あのワンショットだけ観たい」と思って、映画のブルーレイを再生させることがある。

意表をつくカメラアングルであったり。
流麗なカメラワークであったり。
まるで絵画のような、光と影の世界であったり。

その映像を撮ったのは、撮影監督。
米映画のクレジットでは、「Director of photography」と表示されるひとだ。

しかし映画監督とはちがって陽の目を見ることはなく、監督の名前を100人・200人と挙げられる映画好きでも、
撮影監督は20人挙げられるかどうか、、、だと思う。
30人挙げられれば仲間から拍手されるであろうし、映画史や映画技術を勉強してきた自分だって40人挙げた時点でゼェゼェハァハァしてしまう。

米オスカー賞が素晴らしいと思うのは、そういう技術部門にもきちんと光を当てるところ。
逆に日本アカデミー賞がいつまで経っても駄目なのは、そういう技術部門の受賞シーンをカットしてしまうところ。

敬意を表そうぜ。


というわけできょうは、演出した監督もすごいが、それに応えた撮影監督たちは「もっとすごい!!」であろう驚異の映像に出会える映画を10本選んでみた。


(1)『バリーリンドン』(75…トップ画像)

撮影監督、ジョン・オルコット。

当時の雰囲気を再現するため、ロウソクの光だけで撮影に臨んだ。

(2)『キャリー』(76)

撮影監督、マリオ・トッシ。

キャリーが豚の血を浴びるまでの、ねちっこい、あまりにもねちっこいカメラワーク。

(3)『第三の男』(49)

撮影監督、ロバート・クラスカー。



なんもいえねぇ!!

(4)『天国と地獄』(63)

撮影監督、斎藤孝雄。

身代金受け渡しシーンにおける、ダイナミズム。

(5)『グッドフェローズ』(90)

撮影監督、ミヒャエル・バルハウス。

撮影技術のすべてがつまっている。

(6)『シンドラーのリスト』(93)

撮影監督、ヤヌス・カミンスキー。



カミンスキーに出会ってからのスピルバーグ映画は、演出以上に映像美が際立つようになった。

(7)『ゴッドファーザー』(72)

撮影監督、ゴードン・ウィリス。

随所にレンブラント・ライトが使用され、効果抜群。

(8)『夜がまた来る』(94)

撮影監督、笠松則通。

石井隆の映画では、電飾でさえ「絵」になる。

どこにでもあるはずの雨と夜を鮮烈に捉えるのは、ベテランカメラマンの笠松さん。

(9)『セブン』(95)

撮影監督、ダリウス・コンジ。



死体をアートに捉えるな―という批判もあったが、いえいえ、たいしたものです。

(10)『ブレードランナー』(82)

撮影監督、ジョーダン・クローネンウェス。

(俳優や作曲家を含めて)エキスパートたちがそれぞれ最大限の能力を発揮し合っているという意味で、これぞ総合芸術なのだ!! と実感出来る作品。


※キューブリックの映画は・・・
1度目は物語、2度目は音楽、
そして3度目あたりで、映像の効果というものに気づいてもらえれば、それでいい。




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時計が狂う

2015-05-23 05:40:07 | コラム
スマホ文化の到来により、腕時計をしなくなったというひとも多いと思う。

自分もその例に漏れないのだが、腕時計はお洒落アイテムのひとつにもなるし、昔は懐中時計とかも好きだったから、機会があれば、またしたいなぁ・・・と思っていたところに発表されたのがApple Watchで、



自分はパソコンもケータイもAppleユーザーでないにも関わらず、あれだけは欲しいなぁ、、、と。
(あんまりいい評判を聞かないけど)


いま自分の部屋で時間を表示しているものを確認してみると・・・

パソコン、
タブレット、
スマホ、
デジタルフォトフレーム、
HDDレコーダー、
壁時計ふたつ、

・・・の、計7つだった。

壁時計以外はデジタル表示であり、自分もすっかり現代っ子だねぇ。


そんなわけできょうは、映画のなかで登場する「印象的な時計の10傑」を展開してみたい。


(1)『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(85~90…トップ画像)

時間をめぐる物語なので、いろんな時計が登場。
でもファンはやっぱり、第1作目の冒頭に登場する「ドクの部屋の時計たち」にキュンキュンくるのだよね。

(2)『インファナル・アフェア』(2002)

上司から腕時計を贈られるヤン(トニー・レオン)。

「新しいカメラか? レンズはどこにある?」
「きょう誕生日だろう?」
「…」

(3)『真昼の決闘』(52)

物語の進行と上映時間がリンクする映画なので、随所に登場。



(4)『パルプ・フィクション』(94)

いろんな男の肛門に入っていた笑 時計は、それゆえにブッチ(ブルース・ウィリス)にとって宝物となった。

この時計を忘れたがために、ブッチは危険な目に遭うこととなる。

(5)『岳 ―ガク―』(2011)

主人公・島崎(小栗旬)がしている「スント ヴェクター」は、気圧計やコンパス機能を備えたスグレモノのアウトドアウォッチ。



(6)『スピード』(94)

退職時にもらう「安い金時計」を時限爆弾に用いる犯人、ペイン(デニス・ホッパー)。

「時計が遅れている」
「我慢出来ずに、発射したのさ」
「大金が、パアになるのに?」
「中年に多いらしい、早漏がね」

(7)『トランスポーター2』(2006)

どんなものでも運びます。

ちょっと格好良過ぎる運び屋の腕時計は、オフィチーネ・パネライ。

(8)『ダイハード』(88)

妻ホリーと、強盗団のリーダー・ハンスをつなぐものは、腕時計。
マクレーンがそれを外したことにより、ハンスは地上に落下していく。



(9)『太陽を盗んだ男』(79)

犯罪者は時間を気にしがち―これ、「犯罪あるある」に入るかな?

(10)『栄光のル・マン』(71)

命知らずのレーサーは、ある意味で時間に囚われたものたちだ。





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シネマしりとり「薀蓄篇」(122)

2015-05-22 06:25:19 | コラム
とらいす「たー」→「たー」みねーたー(ターミネーター)

シルベスター・スタローン(以下、スライ)とアーノルド・シュワルツェネッガー(以下、シュワ氏)のどっちが好きかと問うたとき、
自分は断然スライ派なのだが、

「『ターミネーター』の1と2があるから、シュワ氏が好き」

と答えるひとが、ひじょうに多い。

そう答えたひと限定で、2問目。

「『ターミネーター』がなかったら、スライ推しということ?」
「そのとおり」

そう即答されるほど、『ターミネーター』の第1作目(84)と第2作目(91)って特別な映画なのだった。

「『ターミネーター』以外のシュワ氏は、駄目?」
「駄目ってことでもないけど・・・いや、駄目かも」
「『プレデター』は?」
「あれは監督のおかげ。しかも、シュワ氏どうこうの映画じゃなかった」

概ね賛成。
『ツインズ』(88)とか、いま観返すと、けっこうひどい映画だし笑
再びキャメロンと組んだ『トゥルーライズ』(94)なんて自分、大っっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ嫌いな映画だし!


残念なのは、それほど評価の高い『ターミネーター』でも、第3作目以降(2003~)はベツモノだと捉えられてしまっていること。
それはシュワ氏が復活する第5作目も同様であり・・・って、まだ公開前だから観ていないでしょう、、、って?

そうなのだが、自分でも驚いたこととして、この最新予告編を観ても「ぜんぜんワクワクしない」のである!!





本稿では、第1作目について語っていこう。

84年、5月―。
2029年の未来から送りこまれた殺人アンドロイド、ターミネーターはターゲットの「サラ・コナー」を見つけ出し、彼女を殺そうとするが・・・。

シュワ氏だけでなく、監督のジェームズ・キャメロンやヒロイン役のリンダ・ハミルトンをも有名にしたSF映画―しかし制作当初は、スタジオ側から「まったく期待されていなかった」といわれている。

それもそのはず、
当時シュワ氏は筋肉業界・笑 では「そこそこの有名人」ではあったもののヒット作なしの大根肉体派であったし、
リンダ・ハミルトンも田舎っぽい「ぽっちゃりねーちゃん」でしかなく、



キャメロンも無名の新人監督であり、処女作『殺人魚フライングキラー』(81)は世界中で総スカンを喰らった凡作なのだった。

ポスターとタイトルだけで判断すれば、すっげ面白そうなのだが、



いやぁ実際ひどかった。
(ただしキャメロンは制作現場で揉めて、わずか数日で解雇。キャメロンが演出した箇所は少ないといわれているが、クレジットから外してくれと要求しても通らなかったらしい。そんな忌まわしい? 過去ゆえに、インタビューでこの映画のことを問うのは「基本」NGである)

そんなわけで制作期間も短く、低予算。

トップ画像のシュワ氏のメイクも、金をかければもう少しアンドロイドっぽく表現出来たことだろう。
また、骨格だけで動くターミネーターはストップモーション・アニメで表現されているが、充分に時間をかけられなかったために「とても不自然な」動きになってしまっている。

そんなところ―手作り感―も含めて第1作目は素晴らしいと思うのだけれども、
もしキャメロンが「過去を振り返るタイプの監督」であれば、セルフリメイクを撮ったかもしれない。

潤沢な資金が用意出来る、誰もが自分のいうことを聞いてくれる、いまの環境で。
しかし「前しか向かねぇ監督」なので、それをしなかった。

うん、いい判断だと思う。
キャメロンはおそらく、第1作目で抱えたストレスを第2作目にぶつけたのだろうから。

第1作目のスマッシュヒットが効いて、86年には『エイリアン2』を監督。
SFホラーをアクションで描いた視点の新しさが評価され、批評・興行の面で大成功を収める。

『アビス』(89)で映画界に本格導入されたばかりのコンピューターグラフィックスを「習作」し、
そして91年、液体金属のターミネーターを登場させる。

当時付き合っていたリンダに、「液体金属のインパクトに負けぬくらい、身体を鍛えておいて!」と要求しつつ。




『ターミネーター2』の公開は、自分が高校生のころ。
クラスメイトのほとんどが、この映画を「自分がアルバイトしていた」劇場まで観に来ていたはずで、自分は単に映写しているだけなのに、なんだか誇らしかった思い出がある。

第1作目と第2作目でいう「I’ll be back」は味があったのにねぇ、今回の予告編でも出てくるが、もちろん味もないし、笑えないし、困ったものだなぁ。。。


次回のしりとりは・・・
たーみねー「たー」→「たー」ざん。

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明日のコラムは・・・

『時計が狂う』

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