ときどき「あのワンショットだけ観たい」と思って、映画のブルーレイを再生させることがある。
意表をつくカメラアングルであったり。
流麗なカメラワークであったり。
まるで絵画のような、光と影の世界であったり。
その映像を撮ったのは、撮影監督。
米映画のクレジットでは、「Director of photography」と表示されるひとだ。
しかし映画監督とはちがって陽の目を見ることはなく、監督の名前を100人・200人と挙げられる映画好きでも、
撮影監督は20人挙げられるかどうか、、、だと思う。
30人挙げられれば仲間から拍手されるであろうし、映画史や映画技術を勉強してきた自分だって40人挙げた時点でゼェゼェハァハァしてしまう。
米オスカー賞が素晴らしいと思うのは、そういう技術部門にもきちんと光を当てるところ。
逆に日本アカデミー賞がいつまで経っても駄目なのは、そういう技術部門の受賞シーンをカットしてしまうところ。
敬意を表そうぜ。
というわけできょうは、演出した監督もすごいが、それに応えた撮影監督たちは「もっとすごい!!」であろう驚異の映像に出会える映画を10本選んでみた。
(1)『バリーリンドン』(75…トップ画像)
撮影監督、ジョン・オルコット。
当時の雰囲気を再現するため、ロウソクの光だけで撮影に臨んだ。
(2)『キャリー』(76)
撮影監督、マリオ・トッシ。
キャリーが豚の血を浴びるまでの、ねちっこい、あまりにもねちっこいカメラワーク。
(3)『第三の男』(49)
撮影監督、ロバート・クラスカー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/43/c3e87afb6d6f4aa3d9ac350ce111118d.jpg)
なんもいえねぇ!!
(4)『天国と地獄』(63)
撮影監督、斎藤孝雄。
身代金受け渡しシーンにおける、ダイナミズム。
(5)『グッドフェローズ』(90)
撮影監督、ミヒャエル・バルハウス。
撮影技術のすべてがつまっている。
(6)『シンドラーのリスト』(93)
撮影監督、ヤヌス・カミンスキー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/93/22d7152cd1af050bf355bc648552ba7f.jpg)
カミンスキーに出会ってからのスピルバーグ映画は、演出以上に映像美が際立つようになった。
(7)『ゴッドファーザー』(72)
撮影監督、ゴードン・ウィリス。
随所にレンブラント・ライトが使用され、効果抜群。
(8)『夜がまた来る』(94)
撮影監督、笠松則通。
石井隆の映画では、電飾でさえ「絵」になる。
どこにでもあるはずの雨と夜を鮮烈に捉えるのは、ベテランカメラマンの笠松さん。
(9)『セブン』(95)
撮影監督、ダリウス・コンジ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/67/c105e7074a6e0e7246a6f254da4ba749.jpg)
死体をアートに捉えるな―という批判もあったが、いえいえ、たいしたものです。
(10)『ブレードランナー』(82)
撮影監督、ジョーダン・クローネンウェス。
(俳優や作曲家を含めて)エキスパートたちがそれぞれ最大限の能力を発揮し合っているという意味で、これぞ総合芸術なのだ!! と実感出来る作品。
※キューブリックの映画は・・・
1度目は物語、2度目は音楽、
そして3度目あたりで、映像の効果というものに気づいてもらえれば、それでいい。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(279)濱田岳』
意表をつくカメラアングルであったり。
流麗なカメラワークであったり。
まるで絵画のような、光と影の世界であったり。
その映像を撮ったのは、撮影監督。
米映画のクレジットでは、「Director of photography」と表示されるひとだ。
しかし映画監督とはちがって陽の目を見ることはなく、監督の名前を100人・200人と挙げられる映画好きでも、
撮影監督は20人挙げられるかどうか、、、だと思う。
30人挙げられれば仲間から拍手されるであろうし、映画史や映画技術を勉強してきた自分だって40人挙げた時点でゼェゼェハァハァしてしまう。
米オスカー賞が素晴らしいと思うのは、そういう技術部門にもきちんと光を当てるところ。
逆に日本アカデミー賞がいつまで経っても駄目なのは、そういう技術部門の受賞シーンをカットしてしまうところ。
敬意を表そうぜ。
というわけできょうは、演出した監督もすごいが、それに応えた撮影監督たちは「もっとすごい!!」であろう驚異の映像に出会える映画を10本選んでみた。
(1)『バリーリンドン』(75…トップ画像)
撮影監督、ジョン・オルコット。
当時の雰囲気を再現するため、ロウソクの光だけで撮影に臨んだ。
(2)『キャリー』(76)
撮影監督、マリオ・トッシ。
キャリーが豚の血を浴びるまでの、ねちっこい、あまりにもねちっこいカメラワーク。
(3)『第三の男』(49)
撮影監督、ロバート・クラスカー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/43/c3e87afb6d6f4aa3d9ac350ce111118d.jpg)
なんもいえねぇ!!
(4)『天国と地獄』(63)
撮影監督、斎藤孝雄。
身代金受け渡しシーンにおける、ダイナミズム。
(5)『グッドフェローズ』(90)
撮影監督、ミヒャエル・バルハウス。
撮影技術のすべてがつまっている。
(6)『シンドラーのリスト』(93)
撮影監督、ヤヌス・カミンスキー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/93/22d7152cd1af050bf355bc648552ba7f.jpg)
カミンスキーに出会ってからのスピルバーグ映画は、演出以上に映像美が際立つようになった。
(7)『ゴッドファーザー』(72)
撮影監督、ゴードン・ウィリス。
随所にレンブラント・ライトが使用され、効果抜群。
(8)『夜がまた来る』(94)
撮影監督、笠松則通。
石井隆の映画では、電飾でさえ「絵」になる。
どこにでもあるはずの雨と夜を鮮烈に捉えるのは、ベテランカメラマンの笠松さん。
(9)『セブン』(95)
撮影監督、ダリウス・コンジ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/67/c105e7074a6e0e7246a6f254da4ba749.jpg)
死体をアートに捉えるな―という批判もあったが、いえいえ、たいしたものです。
(10)『ブレードランナー』(82)
撮影監督、ジョーダン・クローネンウェス。
(俳優や作曲家を含めて)エキスパートたちがそれぞれ最大限の能力を発揮し合っているという意味で、これぞ総合芸術なのだ!! と実感出来る作品。
※キューブリックの映画は・・・
1度目は物語、2度目は音楽、
そして3度目あたりで、映像の効果というものに気づいてもらえれば、それでいい。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(279)濱田岳』