アイドルとしても女優としても、個人的には「それほど…」だが、映画について書いているというので、『前田敦子の映画手帖』(朝日新聞出版)を読んでみた。
あれ?
意外と面白い。
あれ? というのは失礼かな・・・でも、歌っているときも演じているときも感心したことはなかったが、彼女の文章には好感を持てた。
斜め上を狙わず、率直に映画愛を綴っている。
ほんとうに映画が好きなんだ、ということが伝わってくる。
そうして―まぁ本人には迷惑な話だろうが、ちょっとした仲間意識まで抱くのであった。
女優としての前田敦子は、素材としての面白さがあるからだろう、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/1c/596d17659a15650a77e47f635c1693e4.jpg)
山下敦弘や黒沢清などの俊英がこぞって起用している・・・ものの、なんとなく伸び悩んでいる感がある。
同じAKB出身でいえば、無邪気なしたたかさがリアルだった『紙の月』(2014)の大島優子のほうが伸びるかもしれない、、、そう思った。
だからいまのところは、もったいないよなぁ! と。
やや暗い感じのする子だから、石井隆や松尾スズキの作品に出て「そっち側」に行ってしまうというのも「あり。」かもしれない。
鈴木蘭々が大人計画の舞台で「オナった」という台詞を吐いたとき、ドキッとしたもの。
その勇気が、あっちゃんにはあるかな~。
そういうのにゾクゾクちしゃう男子って、けっこう多いと思うのだけれどな~。
いやいやきょうは、べつにアイドルや女優を論じたいのではなかった。
いわゆる「タレント本」を久し振りに読んだから、自分がいままで読んできたなかで「これは!」と思った「タレント本の10傑」を展開してみたい。
※選出して分かったことは、やっぱり「自叙伝、のようなもの」が多いということ
※※ピース又吉のように、完全に頭ひとつ抜きん出ているものは、敢えて省いた
※※※あくまでも本人が「書いた、とされているもの」だけで選出した
(1)『女優の夜』(荻野目慶子)
あまり知られていない作品だと思うが、
深作監督がほとんど強要という形で迫った肉体関係を暴露しており、なかなかのインパクト。
(2)『ラッキーマン』(マイケル・J・フォックス)
若年性パーキンソン病を患ったスターが、過去を告白する。
その症状はすでに、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)の撮影時から出ていたなんて!!
※この撮影の合間にも、服薬していたそうである
(3)『ダディ』(郷ひろみ)
この10傑のなかで、最も笑える。
本人は笑わすつもりがなさそうなところが、また最高。
とくに聖子ちゃんと電話で話すくだりは、中学国語の教科書に載せてもいいのでは??
(4)『贖罪』(酒井法子)
読んだあとに「なにも残らない」という点において、なぜだか逆に感心してしまった。
そこにしか居場所のない人間の、必死さは伝わってくる。
(5)『プラトニックセックス』(飯島愛)
ちょうど自分がAVの取材を始めたころに出された本なので、いろいろとためになった。
少しゴーストライターが関わっていると噂されているけれど、「あなたの、最も汚いところを舐めさせて」という最後の文章だけは、本人のものだと思う。
自分は、この一文だけが好き。
(6)『ショーケン』(萩原健一)
どこまで本気なのか。
ショーケンを演じ、やがてショーケンそのものになった男の物語。
(7)『紫の履歴書』(美輪明宏)
たぶん、一般的なランキングではこれが1位になると思う。
あまり本を読んでこなかったが、これだけは読んだというひと多いし。
(8)『オレは絶対性格悪くない!』(有吉弘行)
このひとの本当の力は、ラジオと文章で発揮されている。
(9)『すべては「裸になる」から始まって』(森下くるみ)
90年代を駆け抜けた人気AV女優の半生。
実際に取材で会ったが、文章のとおりの子で安心した。
(10)『遺書』(松本人志)
異常に売れたので、一時期「持っていることが恥ずかしくなる」くらいであったが、読み直してみても、やっぱりよい本だと思う。
…………………………………………
本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(277)橋爪功』
あれ?
意外と面白い。
あれ? というのは失礼かな・・・でも、歌っているときも演じているときも感心したことはなかったが、彼女の文章には好感を持てた。
斜め上を狙わず、率直に映画愛を綴っている。
ほんとうに映画が好きなんだ、ということが伝わってくる。
そうして―まぁ本人には迷惑な話だろうが、ちょっとした仲間意識まで抱くのであった。
女優としての前田敦子は、素材としての面白さがあるからだろう、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/1c/596d17659a15650a77e47f635c1693e4.jpg)
山下敦弘や黒沢清などの俊英がこぞって起用している・・・ものの、なんとなく伸び悩んでいる感がある。
同じAKB出身でいえば、無邪気なしたたかさがリアルだった『紙の月』(2014)の大島優子のほうが伸びるかもしれない、、、そう思った。
だからいまのところは、もったいないよなぁ! と。
やや暗い感じのする子だから、石井隆や松尾スズキの作品に出て「そっち側」に行ってしまうというのも「あり。」かもしれない。
鈴木蘭々が大人計画の舞台で「オナった」という台詞を吐いたとき、ドキッとしたもの。
その勇気が、あっちゃんにはあるかな~。
そういうのにゾクゾクちしゃう男子って、けっこう多いと思うのだけれどな~。
いやいやきょうは、べつにアイドルや女優を論じたいのではなかった。
いわゆる「タレント本」を久し振りに読んだから、自分がいままで読んできたなかで「これは!」と思った「タレント本の10傑」を展開してみたい。
※選出して分かったことは、やっぱり「自叙伝、のようなもの」が多いということ
※※ピース又吉のように、完全に頭ひとつ抜きん出ているものは、敢えて省いた
※※※あくまでも本人が「書いた、とされているもの」だけで選出した
(1)『女優の夜』(荻野目慶子)
あまり知られていない作品だと思うが、
深作監督がほとんど強要という形で迫った肉体関係を暴露しており、なかなかのインパクト。
(2)『ラッキーマン』(マイケル・J・フォックス)
若年性パーキンソン病を患ったスターが、過去を告白する。
その症状はすでに、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)の撮影時から出ていたなんて!!
※この撮影の合間にも、服薬していたそうである
(3)『ダディ』(郷ひろみ)
この10傑のなかで、最も笑える。
本人は笑わすつもりがなさそうなところが、また最高。
とくに聖子ちゃんと電話で話すくだりは、中学国語の教科書に載せてもいいのでは??
(4)『贖罪』(酒井法子)
読んだあとに「なにも残らない」という点において、なぜだか逆に感心してしまった。
そこにしか居場所のない人間の、必死さは伝わってくる。
(5)『プラトニックセックス』(飯島愛)
ちょうど自分がAVの取材を始めたころに出された本なので、いろいろとためになった。
少しゴーストライターが関わっていると噂されているけれど、「あなたの、最も汚いところを舐めさせて」という最後の文章だけは、本人のものだと思う。
自分は、この一文だけが好き。
(6)『ショーケン』(萩原健一)
どこまで本気なのか。
ショーケンを演じ、やがてショーケンそのものになった男の物語。
(7)『紫の履歴書』(美輪明宏)
たぶん、一般的なランキングではこれが1位になると思う。
あまり本を読んでこなかったが、これだけは読んだというひと多いし。
(8)『オレは絶対性格悪くない!』(有吉弘行)
このひとの本当の力は、ラジオと文章で発揮されている。
(9)『すべては「裸になる」から始まって』(森下くるみ)
90年代を駆け抜けた人気AV女優の半生。
実際に取材で会ったが、文章のとおりの子で安心した。
(10)『遺書』(松本人志)
異常に売れたので、一時期「持っていることが恥ずかしくなる」くらいであったが、読み直してみても、やっぱりよい本だと思う。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
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明日のコラムは・・・
『にっぽん男優列伝(277)橋爪功』