Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

Dance!!

2016-03-21 00:10:00 | コラム
先々週、同級生女子の結婚式があって。

彼女は創作ダンスの講師、というわけで・・・って安易な発想だが、出し物としてキッタネー男5人による創作ダンスを披露した。

テイラー嬢の、この曲にあわせてね。




・・・まぁドシロートなので、上手に出来るわけがない。
そのヘタッピさ加減が爆笑を呼んだので、結果オーライということにしておきましょう。


しかし膝に堪えたね。
喫煙者ゆえ、持久力もないから心臓もバクバクだった。

出し物? オッケー、なんでもやるよ!! なんて気軽に応えるものじゃない。

とはいえ笑わせる/笑われるというのは、気持ちがいいもので。

踊ることそのものが気持ちいい―などと、ダンスをやっているものはいうけれど、自分は柄じゃない。
Perfumeのライヴに行くと、観客も「軽い」振り付けを要求されるが、あの程度で「いっぱいいっぱい」だもの、この分野に関しては受け手に徹し、あぁすごいな!! と感心するにかぎる。


というわけで。
以前にもやったことがあるかもしれないが、きょうは「映画のなかにおける印象的なダンス10傑」を展開してみた。

ジャンルとしてのダンス/音楽映画にかぎったことではなく、演者は踊る機会がひじょうに多いことに、あらためて気づかされる。


(1)『ドゥ・ザ・ライト・シング』(89)

ボクシングを取り入れた、ロージー・ペレスの激しい創作ダンス。

(2)『巴里のアメリカ人』(51)

ジーン・ケリーの超絶ダンス。

(3)『ワイルド・アット・ハート』(90)

パンクなふたりにぴったりの、ムチャクチャなダンス。

(4)『バートン・フィンク』(91)

原稿を書き上げた主人公の、魂のダンス。

(5)『ダーティ・ダンシング』(87)

青春!! だなぁと思う。

(6)『レザボア・ドッグス』(92)

映画史上で他に類を見ない、耳切りダンス。

(7)『座頭市』(2003)

タップをやりたかったんだ―それだけで、映画を創ってもいいんじゃないか。

(8)『ウエストサイド物語』(61)

いま観ても、かっけー!! と思える。

(9)『リトルダンサー』(2000)

真っ直ぐな男の子の、真っ直ぐなダンス。

(10)『ホワイトナイツ/白夜』(85)

政治的背景を突き破る、美しく力強いダンス。


※すべての作品名がいえたひと、えらい!!




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明日のコラムは・・・

『………に、なりたい。』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(160)

2016-03-20 00:10:00 | コラム
すら「い」→「い」ーてぃー(E.T.)

「これから、君は子どもたちに向けた映画を創りなさい」

~映画監督フランソワ・トリュフォーが、後輩のスティーブン・スピルバーグに贈ったことば~

…………………………………………

21世紀の若い映画ファンにとって、スピルバーグはヒットメイカーではないのだそうだ。

おまいがっ!!

信じられないが、しかしスピルバーグのフィルモグラフィを冷静に眺めてみれば、「はっきりと」ではないが「なんとなく」は理解出来る。

21世紀を過ぎて以降の、監督作を挙げてみよう。


『A.I.』(2001)
『マイノリティ・リポート』(2002)
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002)
『ターミナル』(2004)
『宇宙戦争』(2005)
『ミュンヘン』(2005)
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』(2011)
『戦火の馬』(2011)
『リンカーン』(2012)
『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015)


とくに『宇宙戦争』の異様さは大好きだが、
スマッシュヒットはあるものの、大ヒットはない。

80~90年代前半のスピルバーグは、いまの芸人さんが多用することばでいえば「えげつない」ほどのヒットメイカーだった。
ハリウッドから上陸する映画のほとんどが、スピルバーグ印なのではないか・・・とさえ思える「ひとり勝ち」状態。

歴代興行記録はスピルバーグ(もしくは、盟友ルーカスの)作品で支配され、自作の記録を自作で抜いていった。

そのなかのひとつが『E.T.』(82)ある。



ひとつが―というより、この映画をスピルバーグの代表作に挙げるひとは多いし、好き嫌いを抜きにして、80年代の映画界を象徴する作品であろうことを否定する向きは居ないと思う。

かくいう自分は、巧いなぁとは思うけれど、この映画をスピルバーグの3傑には挙げない。

自分にとってのスピルバーグ映画3傑は・・・

『激突!』(71)
『ジョーズ』(75)
『宇宙戦争』

・・・となる。

ちなみに自分の父親は『E.T.』が大好きで、父のオールタイムベスト3は・・・

『E.T.』
『ショーシャンクの空に』(94)
『蜘蛛巣城』(57)

・・・らしい。


『E.T.』のあらすじを、イマサラ記すことはないでしょう。

だからほかのことについて、いくつか。




脚本は、スコセッシの『クンドゥン』(97)を担当したことでも知られる才女、メリッサ・マシスン。
ハリソン・フォードの「元嫁」としてのほうが有名かもしれないが、去年末に65歳の若さで亡くなってしまった。

この映画の最も有名なシーンは、アンブリンのデザインにも刻まれている「飛ぶ自転車」だが、この直前のシーンで主人公と「E.T.」は警官たちに追われている。

映画は2002年に「20周年アニバーサリー版」として再公開されたが、このシーンに大きな変更が見られた。

警官がショットガンを持ち撃とうとする場面と、「相手は子どもよ!」というマシスンが書いたオリジナルの台詞がカットされ、警官が持つのはトランシーバーに変わっている。

オリジナルが公開された直後からスピルバーグが「変えたい」と思っていたシーンであり、マシスンもそれに同意見だったそう。

しかし。
映画には多くのひとが関わっているため、変更を実現するために20年も要してしまった、、、ということらしいです。






次回のしりとりは・・・
いー「てぃー」→「てぃー」えいちえっくす。

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明日のコラムは・・・

『Dance!!』
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シネマしりとり「薀蓄篇」(159)

2016-03-19 00:10:00 | コラム
るーだいやもんどふぃりっぷ「す」→「す」らい(スライ)

今年の米オスカー授賞式で、最も意外だったこと。

これに関しては、ほとんどの映画ファンが同じ答えを発すると思われる。

シルベスター・スタローンが、オスカーを取れなかったことである。

助演男優賞―実際にオスカーを手にしたマーク・ライランスでさえ、「スタローンが取ると思っていた」と発言している。

解せねぇ。
解せねぇ、なぁ。

町山智浩は生放送で「スタローンにとっちゃ、最後のチャンスだったんだ」といったが、これはたぶん真実。
肉体派アクションスターがノミネートされるだけでも稀なのに、ここまできたらもう取ってほしかった、、、というか、取るべきだったなぁと。

現在69歳のスタローンは、ガキのころ「スライ」と呼ばれていた。
イタリアの俗語で「ずるがしこい」の意味があり、彼が極貧生活のなかで身につけてしまった「振る舞い」から名づけられたという。
(映画通ほどスタローンのことをスライ、シュワルツェネッガーのことをシュワ氏といいたがる。自分のように笑)


困窮した生活から「仕方なく」ポルノ映画に出演、そこから抜け出そうと『ロッキー』(76)のシナリオを書き上げ、一躍スターになった・・・というアメリカンドリームは、この映画を観ていないものまで知っている。

自分はスライ、シュワ氏、成龍が大活躍した80年代に映画の素晴らしさを知った世代。
誰がいちばん好きかという話でよく盛り上がるが、自分は、ほとんど僅差でスライ/成龍/シュワ氏の順番だと答えるようにしている。

キャリア的に最も成功しているのは、たぶんシュワ氏だろう。
スキャンダルはあったが、政治家としても(結果を残したかどうかは知らんが)成功し、興行的に惨敗した映画はないのだから。

成龍は自分にとってイチローみたいな存在であり、人間としてワケガワカラン笑

酸いも甘いも経験、人間として最も共感出来るのがスライなのだった。
だからこそ、オスカーを手に取ったスライの笑顔が見たかったな~、、、と。


実際はどうか知らないが、俳優として不器用なのはたしかなことだろう。

コメディ映画に挑戦したが、ほとんど笑えなかった。
シャロン・ストーンとのラブシーンが、男女混合の競技としか思えなかった。

しかし監督としては器用なほうで、それは硬派な『パラダイス・アレイ』(78)や『ロッキー2』(79)を観たものなら納得するはず。

そんな才能と人脈があったからこそ、肉体派の仲間たちを集めて『エクスペンダブルズ』(2010)が撮れたのだと思う。

これだけのメンツは、たぶんシュワ氏でも成龍でも集められなかったのではないか。


40代を過ぎてから、スライは非肉体派俳優との共演を果たすようになってきた。
デ・ニーロやハーベイ・カイテル、ドナルド・サザーランドなどなど。

これは若いころのスライでは考えられないことで、スライから歩み寄ったというより、向こうのほうが彼の存在を「認めた」から、、、だと思う。

肉体派が下に見られがち、というより「住み分け」がなされていたような気がするから。

その「見えない」垣根を「無自覚に」崩していった存在、それがスライだったのではないか。


褒め過ぎ?

もうちょっと、愛情をこめてバカにしたほうが、スライの俳優としての面白さが浮かび上がる?

・・・・・。

うんじつは、自分もそう思っています笑笑


※予告冒頭に記された、「ウルトラ」って、なんだべか笑





あすのしりとりは・・・
すら「い」→「い」ーてぃー。

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俳優別10傑 海外「か行」篇

2016-03-18 00:10:00 | コラム
~カート・ラッセルのキャリア10傑~

QTタランティーノによって、再び輝きを取り戻した・・・のは、トラボルタだけじゃない。

80年代―ジョン・カーペンターの分身として、彼の狂った映像世界のなかで無駄に格好いいヒーローを演じていたカート・ラッセルは、
前回取り上げたアル・パチーノとちがって、若手俳優から尊敬する先輩として名が挙げられることは滅多にないし、演技賞とも「ほとんど」無縁だが、
ある特定のジャンル映画の世界で「居てくれなくては困る」唯一無二の存在である。

ヒーローを演じても、どこかダーティ。
悪役を演じれば、とことん悪く。

それでも嫌悪感を抱かせない「愛嬌、みたいなもの」をラッセルは持っている。

そんな彼は、現在64歳。
長年のパートナーは同業者のゴールディ・ホーン、



ちなみに甥っ子は、日本のプロ野球でも活躍していたことのあるマット・フランコ。




以下が個人的な10傑だが、大作でも存在感を放っているものの、やっぱり彼の居場所は「ある特定のジャンル=グラインドハウス」であることが分かる。


(1)『遊星からの物体X』(82)

パンクの視点から捉え直した『エイリアン』(79)だった、、、ような気がする。

(2)『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007)

ほんとうの狂人は、物腰が柔らかなのだ。

・・・たぶん。


※注意! 車の衝突映像が出てきます




(3)『バックドラフト』(91)

いわゆるオールスター映画だと思うが、デ・ニーロよりサザーランドよりスコット・グレンより、格好よく描かれている。



(4)『ニューヨーク1997』(81…トップ画像)

ビジュアル面も完璧な、特殊ヒーローの誕生。

(5)『不法侵入』(92)

マデリーン・ストーのおっぱいが拝めるという理由で劇場まで観にいったが、そこそこよく出来ていたと思う。

サイコなレイ・リオッタも悪くなかったし、こういう作品がきちんと評価される世の中であってほしい。

(6)『エグゼクティブ・デシジョン』(96)

工夫を凝らしたアクションで、最後まで楽しめた。



しかしこの5年後に、9.11テロが発生。
『ファイトクラブ』(99)ではなく、この映画のほうを想起したものも多かったはず。

(7)『ヘイトフル・エイト』(2015)

QTが紡ぐ映像世界で、すべての俳優が活き活きとしている。

(8)『デッドフォール』(89)

スタローンと共演。

物語そのものはたいしたことはないが、女装姿が拝める。

(9)『テキーラ・サンライズ』(88)

メル・ギブソン、ミシェル・ファイファーと共演。

洒落たタイトルが示すとおり、現代的な三角関係を描いている。

(10)『潮風のいたずら』(87)

映画としては成功しているとはいい難い、でもゴールディとのイチャイチャが微笑ましいので。

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2016-03-17 00:10:00 | コラム
事件の報道に対する感想としては、素直だが不謹慎だろう。

だろうが、敢えていうと。

舞台女優を目指していた女の子が殺され、先日、その犯人と思われる男が逮捕された。

被害者の女の子の写真を見て、「あぁこんなに可愛い子が・・・」と。

かなりの割合の男子に共通することだと思う。
桶川ストーカー事件にしろ、女子高生コンクリート詰め殺人にしろ、被害者の女の子が「あまりにも」可憐に過ぎて、気の毒だ不条理だと思う前に、「こんなに可愛い子なのになぁ!!」と、うまく説明出来ない感情に襲われる。

男は逮捕初日は容疑を否認したものの、その翌々日には「自分がやりました」と自供を始めた。

報道が事実だとすれば、夜道で被害者の女の子を見かけ、気に入り、あとをつけ、LINEの交換をしようと彼女宅の玄関前で声をかけたという。

女の子は驚き、部屋に入ってドアを閉め、鍵をかけよう、、、、、とする前に、男に襲われた。


鍵をかけるまで、あともう少し。
もう少しだった。


無念。
無念、だよな。


そんな、鍵にまつわる話から映画へ・・・というのも、なんだかちょっと罪深い気がしてくる。
ひとが死んでいるのだから。

それでも本サイトは社会問題を扱うページではないので、なかば強引に話を進めてみたい。


女子の家に遊びに行った帰り、何度か同じ経験をしたことがある。

笑顔で「バイバイ♪」を伝えて別れたのに、玄関を閉めた途端に鍵をかける音が聞こえた。

・・・・・。

いや、それが日常であり用心ということは分かっている。
ましてや上のような事件が起こる世の中だ、すぐ鍵をかけるのはよいこと・・・と思っていても、目の前で鍵をかける音を聞いてしまうと、さっきまでの関係性を「切断」されたようで、少し寂しい気持ちになるのも事実。

こんな風に考える自分は、メンドクセー男なのだろうか。


鍵といえば、もうひとつ思い出が。

42年生きてきて、いちどだけ鍵をなくして家に入れなかったことがある。

ウチの団地は入居時に「すべての鍵」を住人に預けるため、マスターキーが存在しない。
だから管理人に泣きついても、開けることが出来ない。

1階であれば、窓を割って部屋に入ったろう。
窓の修理代のほうが、鍵屋さんを呼ぶより安いであろうことは想像出来たから。

しかし自分が住むのは5階。

周辺をうろつき、なんとかよじ登れないものだろうかと思案したが、どうやっても無理だった。

仕方なく、鍵屋さんを呼んだ。

鍵屋は慣れた手つきで、いとも簡単にドアを開けてくれた。

正味15分、それで37,000円!!


鍵って、切なくなったり、哀しくなったりすることが多い小道具だな・・・。


以下は、映画に出てきた「鍵あれこれ」の10傑。

煙草や眼鏡同様、鍵も大事な大事な小道具であることが分かるでしょう?


※毎度のことだが、「広義の意味における」鍵である


(1)『カジノ』(95)

金庫の鍵を渡すということは、愛と信頼の証である。

しかし・・・。

(2)『マグノリア』(99)

自分の勤める会社に泥棒に入ったが、鍵が鍵穴で壊れてしまい・・・。

(3)『パルプ・フィクション』(94…トップ画像)

「Z」の乗るチョッパーバイク、その鍵。

(4)『マトリックス リローデッド』(2003)

「鍵職人」の日系人? が登場。



しかし結局、このひとの扱いかたが雑だったように思う。

(5)『アパートの鍵貸します』(60)

タイトルに冠されているので、まずこれを挙げるひとも多いのでは?

(6)『プロジェクトA2』(87)

鍵を出すタイミングが取れず、なかなか手錠が外れない。


※成龍の名人芸、とくとご覧あれ。




(7)『ヒューゴ』(2011)

ハート型の鍵を探し続けた少年。



(8)『ブラック・レイン』(89)

この映画でガッツ石松が、最初に発する英語が「キー、プリーズ!」だった。

(9)『ターミネーター2』(91)

車の鍵は、意外なところに隠してあるものだ。

(10)『卒業』(67)

十字架でロックする主人公。



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明日のコラムは・・・

『俳優別10傑 海外「か行」篇』
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