Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

あれ、ぜんぜん減ってないよ。すげーなスモーカーって。

2018-10-26 00:10:00 | コラム
たばこが値上げされて、約1ヶ月。

みんな買いだめしたのかもしれないが・・・

自分が常駐? している喫煙室やエリアに変化は見られない。

Aさんとは映画の話をして、
Bくんとは格闘技の話をして、
Cちゃんとはアイドルの話をして、

ほかのみなさんとも軽く会釈を交わし、和気あいあい感は先月とまるで変わらない。


あきらめているだけ、、、かもしれないが、誰も「また値上げしたよね…」などと嘆息することもない。

まぁそうかもしれない。
せっかくの一服時にネガティブなことばを吐いてもね、煙草が不味くなるだけだもの。


日常風景にまったく変化が見られないということは、少なくとも自分周辺に関しては、これきっかけで禁煙を決意したひとは居ない―ということ。


結論。

政府としては、しめしめ。だろう。
JTはおそるおそるだと思うが、消費税10%が決定した来年10月に、問答無用でさらに値上げするってことだよね。

うん、いいさいいさ。
どんどん上げればいい、自分なんか、国に貢献出来ることといったら、これくらいしかないんだからさ。(ちょっとヤケクソ)



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明日のコラムは・・・

『映画監督別10傑(32)岩井俊二』
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『拝啓、〇〇様』(4)

2018-10-25 00:10:00 | コラム
~飯島愛の巻~

第一夜:飯島愛のキャリアを我流紹介
第二夜:飯島愛への手紙


【第二夜】

拝啓、飯島愛様。

AV女優としてのあなたを、特別好きだった、、、というわけではありません。

同時代に活躍したAV女優のなかでは、朝岡実嶺のほうが「はるかに」好きでしたし。




ただそれでも、あなたの主演作すべてに目を通しているし、通しているばかりか何遍も繰り返し「同じところ=気に入りの場面」を再生したために、テープが破損したこともあります。
流出してしまった「写りの悪い」ビデオも観て、ふと気づいたら写真集も持っていたし、あんまり売れなかったCDも買いました。

ファンを自称する資格は、充分あるように思います。

そんな自分でも、いま、あなたの主演作を再生することはなくなりました。


見た目や演出が古臭くなったから、、、というような理由ではありません。

すでに、あなたがこの世に居ないからです。

どれだけ絶品のおかずを提供してくれたとしても、死者になったら「それ目的」にしない―自分に、そういうルールを課しているのです。

だから桃井望、里中まりあ、冴島奈緒、苺みるくのAVも、彼女らの死後は観ていません。

とくに桃井望は大好きだったから、いろいろ葛藤は抱えましたが!!




AV好きを公言し、
女優へのインタビューや現場取材などでモノカキのキャリアをスタートさせ、
実際に企画AVに出演していた子などと付きあった自分に、

「よく平気だよね」という風に疑問を投げかける友人が沢山居ます。

「そこいらへんの偏見はないよ、もちろん嫌々働いているのであれば、辞めなよっていうかもしれんけど」
「好きで働いているのであれば、問題ないと?」
「まぁそうだよね、男でいう肉体労働と一緒でしょう」


そういうケースがないわけでもない―小向美奈子、坂口杏里―からだろうけれども、
AV業界入りを「堕ちた」と表現することに、おおいなる抵抗感があります。

女子の意見ならまだ許せるけれど、ちゃんとハダカ見てシコっている男連中が堕ちただの人生転落コースだの決めつける資格はないよ。

その発想の先に、『プリティ・ウーマン』(90)があったわけでしょう。

あの映画が嫌いなのは、ああいう職業のひとは不幸である、可哀想だと決めつけているところなのです。


「じゃあ娘が居たとして、AV出るの許せるの?」

最後のほうに、決まって出てくるのがこれね。

それとこれとは別だと思うし、実際にそうなったときはちがう反応を示す可能性も大だけれど、気持ちとしては、プライド持ってやっているんだったら、つづけさせると答えておきました。


あなたが著した『プラトニック・セックス』(小学館、2000年10月)のドラマ版・映画版とも、それをメインテーマとしていました。



悔しいのは深いところまで描けるはずの映画より、テレビ版のほうが優れていたところかな。




ただあなたの原作は、そこ―親と子の葛藤―に重きを置いていなかった。
少なくとも、自分はそう解釈しました。

文学的価値という観点でいえば、正直褒められた出来ではないかもしれません。

ゴーストライターという噂も消えていませんし、いろいろと出来過ぎな展開が多い気もします。


それでも自分は、最後の一文だけはあなた自身が発したことばにちがいないと確信、そこに深く感動しました。

自分はこの一点において、数多あるタレント本のなかでも本作は頭ひとつ抜きんでるものになったと評価しています。


あなたをほんとうに愛しているから、あなたの最も汚い部分を愛撫させてくれ。

グッときたなぁ、泣きそうになったなぁ。

こういうことばは、ゴーストライターでは生み出せないものですもの。


これを読んで、どうしてあなたが服を着てテレビに出ても成功出来たのかが分かりました。

AVはファンタジーでしかありませんが、あなたのことばはリアルだった。

そこに、多くの同性が魅かれたんだと思います。


やっぱり、あなたの人生は格好よかったのです。


敬具。


次回は、『拝啓、斉藤由貴様』。

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明日のコラムは・・・

『あれ、ぜんぜん減ってないよ。すげーなスモーカーって。』
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『拝啓、〇〇様』(3)

2018-10-24 00:10:00 | コラム
~飯島愛の巻~

第一夜:飯島愛のキャリアを我流紹介
第二夜:飯島愛への手紙


【第一夜】

AV女優としての飯島愛の出演作は、じつは異様に少ない。

売れなかったから「あとがつづかなかった」わけではなく、
その逆で、かなり売れたため「その数本だけで、ほかの女優の10作くらいの価値」がつけられた結果だった。

とはいえ。
それにしたって。

総集編やら特別編集版やらを抜かせば、「売れっ子で」トータル10作にも満たないのは「極端に」少ない。

10年以上の活躍をつづけ、未だトップの人気を誇る「つぼみ」は、すでに出演作1000作を超えている。



時代がちがうから比べてもしょうがないかもしれないが、時給換算したら、ふたつみっつの桁違いが生じるかもしれない。

時代ちがいで、もうひとつ。
飯島愛は明らかに疑似撮影メインで、つぼみは本番あり。
射精に関しても前者は胸がほとんど、後者は「顔面」か「ごっくん」。

ハードルが高くなったのにギャラは低くなっているのが現状で、ことばを慎重に選ぶ必要があるが、飯島愛はよい時代に生きていたんだな、、、と思うことがある。

飯島愛がAV女優として活動したのは、92~94年(20~22歳)。

自分が18歳のころにAV界でトップを走っていた売れっ子であり、同級生のほとんどが「愛ちゃんのハダカ」を知っていた。

自分はレンタルビデオ店の一般コーナーで『ツイン・ピークス』のシリーズを手に取ったあと、
その足でアダルトコーナーに入り、愛ちゃん主演作を手に取るも残念ながら「レンタル中」であった・・・というオチを何遍も経験している。




服を着ているひとがハダカになるのは簡単なこと―とされているが、
その逆に、ハダカだったひとが徐々に服を着て芸能活動を展開することは、なかなかに難しい。

あっけらかんとしている(ように見える)本人のキャラクター性と、業界に彼女のファンが多かったこと、それから「時代」に助けられ、飯島愛は「ごく自然に」テレビタレント転身に成功した。

そりゃあ偏見はあったでしょうよ、
はっきりいえば「人前でセックスしていたおんな」なんだもの、好奇の視線で見られることは多かったであろうし、当時付き合っていた彼女も「このひと、なんかキライ」といって、よくテレビのチャンネルを変えていたのだから。

それでも飯島愛はテレビに出つづけた。
出つづけることによって、「AV出演そのものを、なかったこと」にさせた―と結んだのは、たしか松尾スズキだったか。


2000年―。
半自伝的小説『プラトニック・セックス』を発表。

AV出演はもちろん、そこに至った経緯や中絶、整形なども告白しベストセラーに。

これにより風向きが大きく変わり、どちらかというと同性の支持を強く受けるようになる。

2007年3月―。

体調不良を理由に芸能活動を引退。

そして2008年12月―。

自室で死んでいるところを親戚の女性によって発見される。

死亡推定日時は、12月17日だった。
享年36歳。

2009年3月1日―。
飯島愛の本葬(お別れの会)が執り行われる。

主に成人誌の駄文で稼いでいた自分は取材者として参列したが、いろいろな想いがこみあげてきて思わず泣いてしまったよ。




なかなかにハードな人生だが、正直、格好いいと思った。


あすは、「第二夜:飯島愛への手紙」。


※この動画を観ると、ほんとう、奇跡の時代だったんだなと思う。いや愛ちゃんではなく、彼女と一緒に踊る子どもたちがね。



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びっくりキャリアの俳優たち

2018-10-23 03:52:07 | コラム
そりゃあ、にんげんだもの。いろいろあるよ。

むしろ優等生のまんま成長するほうが、こういっちゃアレだが気持ち悪い。

寄り道もするだろうし、火遊びもするだろうし、それで傷ついたり拗ねたりするほうがヒトっぽくて自分は好きだな。

「あぁ、あのころは、あんなに可愛かったのに…」と、いわれがちな「子役あがりの俳優さん」の話。


ジョディ・フォスターだってクリスティーナ・リッチだってマコーレー・カルキンだって、みんな躓いている。
でも生きているしね、
ヒトを殺すようなことをしていない、あるいは自身が死んでいないかぎり、そのキャリアは正解ですよ、はい。
(あぁブラッド・レンフロ合掌!!)




しかしきょうのコラムは、子役の話じゃない。

成人した俳優で、デビュー当時では考えられなかったキャリアを築き、映画小僧の自分を驚かせた3人を挙げてみようかと。


(1)リーアム・ニーソン



B級系で輝く地味な俳優だったのに、
オスカー・シンドラーを熱演して以降、実在の人物などを堂々と演じる「大作系」のアクターに変身。

と思ったら、最近は「がんばるおじさん」を体現、老体(失礼!)に鞭打つアクション俳優となった。

面白いなぁ。

(2)マギー・チャン

成龍ジャッキー映画を支えるヒロイン、
成龍の鬼の演出を甘んじて受け入れ、落下や転倒のアクションをノンスタントでこなしていた。
このままずっと、アクションが出来るかわいい女優さんをつづける・・・のかと思いきや、
ウォン・カーワァイに起用されたことをきっかけとして、いきなり艶っぽいおんなに変貌、非アクション系でほんとうの才能が開花するにいたる。



(3)トム・クルーズ

トシ喰ってもフレッシュさを失わない、永遠の青春スター。
ときどき失敗はするものの、このまま安泰・・・のはずなのに、スパイ役が板についてきたころから、どういうわけか成龍化が顕著に。

いつになってもオスカーもらえないことでヤケクソになったのか、なにがなんでもノンスタントでアクションをやりたいらしく、実際に怪我をして撮影期間が延びたことも。





俳優さんって、つくづくたいへんだ。

それが分かっていても、スターになりたいひとは絶えない。

一瞬でもいいから輝きたい―そういうひとが多いってことでしょうね。

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house

2018-10-22 00:10:00 | コラム
家が好きだ。

・・・いやちがうな、自分が住んできた歴代の家が好きだ。

居心地のいい「ひとんち」っていうのもあるにはあるけれど、結局は「じぶんち」「ぼくんち」には敵わない。

・・・という表現も妙かな、ほとんどのひとにとってマイホームというのは、そういうものだろうから。

いやいや。

そうともかぎらんのかな。


それはともかく。
仕事の関係で仕方なく、というのは分かるが、「飽きたから」みたいな理由で引っ越しをするひとと知り合ったとき、あぁ頭がおかしいなこのひとは、、、と思ったものである。

「―いまのお住まい、気に入ってないんですか」
「そういうわけでもないけどね」
「隣人に問題があるとか」
「いやいや、よい近所付き合いが出来ているよ。きっと僕は、定住というものが苦手なんだよ」

ふぅん、そういうこともあるのか。

新しい物件を探したり、引っ越し費用を用意したり、その他諸々の手続きをする労力を思うと、出来るかぎり出ていきたくなくなるけれどなぁ。

でもまぁ、そういうことを楽しめるひとが居る―ってことで納得しましょう。


映画のなかの家。
映画は究極的には、メタファーの集合体みたいなところがある。

登場人物が、「無意味にそこ」に住んでいるわけがない、、、と捉えたほうがいい。

きっと、なんらかの意味があるはずで。


(1)『モダン・タイムス』(36)

家を持たぬカップルが、「こんな家に住みたい!」と語り合う。

このシーンのあとに、未来は厳しいことを暗示するラストシーンが用意されている。



(2)『サイコ』(60…トップ画像)

素敵に見える家なのにね、撮りかたの巧さだったのかな。

(3)『家族ゲーム』(83)

団地特有の狭さ。
それを活かした絵作りが素晴らしかった。

(4)『8Mile』(2002)

トレーラーハウスだって、家は家だ。



(5)『マネーピット』(86)

夢のマイホームが、欠陥だらけだったら・・・。

(6)『砂と霧の家』(2003)

ここに挙げた10本のなかでは、最も切実な問題を孕んでいる。

終の棲家ゆえ、こういう争いに発展することもあるのだろう。

(7)『天国と地獄』(63)

「どっからでも見えるよ、丘の上に家を構えやがって」



(8)『ルーム』(2015)

閉じ込められていた「ルーム」に、お別れを告げにいく子ども。



完璧なラストシーンだった。

(9)『キャリー』(76)

キャリーが精神的に解放されるためには、家もろとも破壊する必要があったのだろうね。

(10)『太陽を盗んだ男』(79)

たったひとりで、しかもあんなところで原爆作っちゃうジュリー。

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