私を含めて14名。場所は、国分寺、おばあさんの知恵袋。
入り口は、こんな感じ。
5句出しで行いました。
秋近き心の寄るや四畳半 という芭蕉の句のような句座でした。
中は、こんな感じ。
このお店は、絵本屋さんですが、ギャラリーでもあり、読み聞かせ、英語教室、童話の会、ミニコンサートなど多様な利用ができます。駅からも近く、いい雰囲気です。句会は15人までならできるかな。
マンションの地下通りですが、古本屋、アンティークショップ、ギャラリーなど、おもしろい空間が広がっています。そこのケーキを買って、おばあさんの知恵袋で食べるというのもありだとか。
さて、句会ですが、所属の会のまちまちな児童文学作家&作家の卵が集まり、なかなかバラエティに富んだ、個性のある句が集まったと思います。
私的には、何か言葉をひとつでも覚えていただければ、それでOKという気持ちで臨みました。
それから先は、言葉を生業になさっている皆さんですから、きっとご自身で咀嚼されるでしょう。
私が特選に選んだのは、
桜蘂踏みて戦う十四歳 耕実
しあわせになれるだろうか花吹雪 こみち
そういえばわたし春つて苦手だつた 朋
もちろん、他にもたくさんいい句がありました。
ワイシャツのポケットにペン春惜しむ むつみ
老犬はあくびかみしめ花の宴 福音
満員のバスから見えた君の春 まちこ
青き踏む足甲高で幅広で 成美
若鮎や水面切り裂きのぼりゆく あこ
啓蟄の朝隣家からジャズ流れ 真理
風光る鉄路の先にオホーツク お遊
病院の窓ごしに見る花ふぶき 結
涼麺の汁をとばして本の町 不埒
花の刻あれよあれよと駆けゆけり 湖魂
花過ぎの地下へ地下へと上野駅 あぶみ
そして、翌日「季節風」春研の二次会で、短冊廻しを。
春の宵ブランコのりたいきぶんです そうや これが、秀逸でした。ブランコも春の季語とわかって作られたかどうか、確認しないでしまいましたが、この季重ねは、問題ないというか、逆に効いていると思います。昼ではなく、夜にブランコにのりたい気分になる。
とても平易な句ですが、類句もなく、そしてちょっとその気持ちがわかり、かつほのかな恋も感じられます。
その場で、これを出せるのだから、たいしたものです。普段、俳句やってない方ですよ。
文学をやるからには、手垢のついていない言葉での表現をめざしたいものです。
「季節風」の春研はどうだったかというと、それはもう、もちろん、商業出版する、つまりプロとして書いていくことの厳しさ、文学への向かい方など、甘さの入る余地はないのだと肝に銘じました。