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『そこに言葉も浮かんでいた』(新日本出版社)『アゲイン アゲイン』(あかね書房)『わくわくもりのはいくえん はる おともだちできるかな』『みちのく山のゆなな』(国土社)『ファミリーマップ』、エンタメシリーズ『家守神』1~5巻、『おはようの声』幼年童話『ヘビくんブランコくん』『オンチの葉っぱららららら♪』、短編集『友だちの木』・歴史物語『アテルイ 坂上田村麻呂と交えたエミシの勇士』他、好評発売中です。各種ご依頼は、左側のメッセージからお願いいたします。
森埜こみちさんの新刊続きます。すごい!
「おはなし日本文化」シリーズの一冊で、テーマは「短歌・俳句」。うう~どきどきしながら読み始めました。なぜなら、私の今月の新刊は中学文芸部で短歌や俳句も出てくるからです。実は来年は、俳句物語も出る予定。つまり、内容にかぶりがあったら・・、という気持ち。
結論として、その心配は杞憂でした。
そして、おもしろかった! この本は小学生向けなので、主人公達は小学校6年生です。
サッカー好き少年二人と、短歌や俳句に詳しい女の子。そして、つきあっていた子にふられてしまった女の子。すごくいいバランスです。少年二人はもちろん初心者。指南役としての女の子がいて、失恋した子は、自分の言葉でその相手に気持ちをもう一度伝えようとします。
短歌はそれにはぴったり! では俳句は? なんて、その違いもしっかり書かれています。さりげなく、俳句の始まりや有名な短歌、俳句も出ているけど、自然です。恋がからむと、ぐいっと引きつけられます。短歌にはもともと相聞歌という要素が強いし、実は俳句だって、たくさん恋の句もあるんですよ。
森埜さんは、デビュー作が『わたしの空と五・七・五』という俳句物語でしたからね。さすがです。
森埜さんの文体は、とても軽くて好き。