もしかしたら、座敷わらしの話かな?
そう思いながら読み始めました。
違いました。
「ごいっしょさん」は、4年1組の宮本修也が、同じクラスの関くんに「ごいっしょさんって、知ってる?」ときく場面から始まります。関くんは、妖怪好き。だから知ってるんじゃないかと思ったのです。でも、関くんは、そんな妖怪は知りません。
宮本くんは、小さいときにおばあちゃんに聞いたことがある、「ごいっしょさん」のことを話しました。おばあちゃんがおなかの手術をするときに、「ごいっしょさんがそばにいてくれるから、だいじょうぶ」と言ったとのこと。そして、実は宮本くんも手術を控えていたことを、知ります。
手術がこわいので、ごいっしょさんにいてもらいたい、でも、ごいっしょさんのことを知らない。だからきいてきたのです。
関くんは、妖怪ごいっしょさんを想像して、その情報を書きます
ごいっしょさん
日本各地、どこにでも出没する。男の子のすがたをしている。だれもいないと思うのに、ポンと、からだになにかがあたったと感じたとき、すばやく「ごいっしょさん、ごいっしょさん、ごいっしょに」と、となえると、そばにいてくれるようになる。いっしょにいて、パワーをくれる。
と。書いた紙は、宮本くんちのポストに入れました。
さあ、そのごいっしょさん、本当に宮本くんのそばに現れて、呪文を唱えたら、そばにいてくれたんです。
そして・・。
ああ、こういう話、私も書きたかったなと思いました。
クラスの子達がそれぞれ悩みを抱えながら、友達を思い合ってる。心があたたかくなる。そんな話です。
松本さんは、『なみきビブリオバトル・ストーリー』シリーズでご一緒でしたが、こうして、それぞれが活躍してるのが、嬉しいです。
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