fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『ミルキーウェイ 竹雀農業高校牛部』堀米薫(新日本出版社)

2024年12月21日 | 本の紹介

      

竹雀農業高校に進学した夢生(むう)の3年間の物語。

実際に牛を飼っている堀米薫さんならではの、でも初のYA作品です。ただ、堀米さんが飼っているのは、和牛。この物語に出てくる牛さん達は、乳牛です。この違い、堀米さんの作品をこれまで読んできてわかったことです。

ノンフィクションでも、農業高校のことを書かれていたことも思い出しました。取材はこれまで十二分に行っているはず。そもそも、生活圏に牛さんという存在がすぐいる方。その成果がばっちり生かされた物語です。

農業高校といっても、部活は普通高校のようにいろいろあります。でも、夢生が入ったのは、牛部でした。牛部って、いい響き。最高です。

牛にどんどん惹かれていく夢生。でも高校生ですから、恋もします。進学問題もあります。

俳句の吟行で(そんなんで、すみません)、神奈川県の農業高校の校内を歩いたことがあります。牛、いましたよ! 豚もいたなあ。あそこは、リニアの駅ができるため移転したんだったか・・。どうなったでしょうか。

とにかく、農業高校の生徒さんは必読書! そして、普通高校の生徒さんも、ぜひぜひ! 中学生だったら、進路を考えるヒントになるかも。大人の人も人生は多様であることを、改めて感じることができる物語だと思います。

以前工業高校が舞台の物語は読んだことがあるけど、農業高校は初じゃないでしょうか。

新日本出版社さんからの発売ですが、実は私が来週出る『こんな部活あります 文芸部 そこに言葉も浮かんでいた』と同じ編集者さんが手掛けられた本。ぎゅっと抱きしめたくなります。抱きしめます。

 


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