たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

根本山の紅葉は中腹まで下りていたが。

2010年11月03日 | 桐生市周辺の山
◎2010年11月3日(水)

 ウィークディの休日だし、山歩きはどうしようかと迷っていた。疲れも残るだろうし。そして、前日の段階では、晴れることは分かっていたが、山には行かないつもりでいた。朝起きたら、気が変わり、近くの桐生の根本山に、急遽行くことにした。7時半に家を飛び出す。朝飯を食べてはいたものの、この慌てての飛び出しが災いした。しばらくして気づいたら、水筒も財布も持っていなかった。コンビニであんパンくらいは買うつもりでいたが、これで本日の食料は無い。朝飯を食べていたからまだいい。歩く時間も少々だし、我慢すればいい。水も車のくずかごに入っていたペットボトルに水を汲めばいい。それよりももっとタチの悪い冗談は、地図もコンパスも持って来ていなかったこと。思い立った時点で、根本山の地形図を出していたのに。慌てるとこうなる良い例をやってしまった。そして、それがための結末も惨憺たるものだった。当初は、仕方ない、何度も歩いているコースだから、まっいいかといった程度で考えていた。

(ススけた感じの山腹の紅葉)

(ようやく紅葉に出会う)


 8時45分に歩き出す。駐車スペースには車が7台ほど。小型のバスも駐めてあり、団体さんが入っているらしい。今日の予定は、尾根コースで根本山。その後、熊鷹山まで行って戻る。下山コースは沢コースのつもりでいる。地図はないけど大丈夫だろうと高をくくった。まずは沢に下りて水汲み。今日は何となく、身体が重いように感じる。それもそのはず。トイレを省略していた。今のところ、適当な場所もないし、我慢するしかない。そのうち昇華してくれるだろう。檜の植林を抜け、尾根に出る。紅葉はまだなのか終わったのか判別できないくらいの見栄えの悪さ。つまり、薄汚れた感じだったが、次第に陽光に照らされて鮮明になってきた。黄色も赤も鮮やかなところが部分的にある。全山といった規模ではない。この山ではこれが限界かも。右手に熊鷹山が見えてくる。2人連れを抜き、団体さんも抜いた。バス利用するくらいだから、20人くらいかと思っていたが、こぢんまりの10人程度。年配のグループ。リーダーらしき方が重い荷を背負っている。鍋釜も持参なのかね。小学生の頃、秋田の山奥では、秋の遠足を「鍋っこ遠足」と称していた。グループに分かれ、目的地の山で鍋料理を作って食べる。何を作って食べてもいいのだが、本格的にキリタンポやら松茸を持って来るのもいた。食材運びはまだいい方で、ジャンケンで負け、七輪を持たせられたヤツは気の毒だった。あの荷物を見て、ふと、思い出してしまった。

(十字路。今日はお世話になりました)


 山頂にはだれもいなかった。9時55分。身体がまだ重いながらも至って早く着いた。山頂の紅葉は終わったのか、色付きは見られない。この山、群馬、栃木それぞれの百名山になっているが、群馬百名山の標示が見あたらない。さて、ずっこけの本番はこれから始まることになる。道迷いが延々と続く。早々に熊鷹山に向かうつもりで、山頂直結の尾根を下る。踏み跡もある。しばらく下ってから、変だなと思った。こんなに下った記憶はない。どうも、太陽の位置からして、真北に下っているようだ。熊鷹山に行くには、一旦、十二山に向かうべく、東寄りに行かねばならなかったのではないのか。尾根を間違えている。前にも同じミスをここでした記憶がある。安全を期し、山頂下の十字路に戻るしかあるまい。山頂を経由せず、登りながらのトラバース。かなり応える。コースに復帰すると、例の団体さんに出会う。「早いわねぇ」と次々に言われた。男性からは言われなかった。やはり、女性は元気だ。十字路に向かっているから、もう帰るものと思われている。実際には路頭に迷う序盤戦。十字路で標識を確認し、十二山神社に向かう。

 しばらく歩きながら、また変だと思った。最初は正解だった。前に来た時、ズック靴のカップルに「ここを行けば神社に出られるのですか?」と問われ、「YES」と答えたことを記憶している。そのうち、見えるはずの熊鷹山が見えないことに気付く。時間的にも神社にとうに着いている頃合い。やがて、薄暗い植林の中に入り、下っている。左手には伐採地が見えてくる。落ち着いて考えようとしたが、とうとう、腹がパンク寸前の状態。これでは気もそぞろになって深みにはまる。こんなところにはだれも来ないと思い、林の端に行って用を済ます。ほっとして再考する。こんな風景に記憶はない。薄暗い所が続くことはなかった。むしろ、からっとしていたはず。今度はどうも南下している気配。また戻るしかない。今日は戻り戻りでしんどい。そしてようやく分かった。曲がるべきところを直進してしまっていた。改めてどころか、最早、熊鷹山に行く気は失せてしまった。このまま大人しく沢コースを下るとしよう。

(男体山が見えた)


 十字路まで戻り、根本沢コース方面に向かう。峰ノ平までは問題なく到達。途中、雲のかかった男体山が見えた。風が強い。さて、その先、ロープが張られ、通行禁止と記された板が、割れたというか粉砕されて散乱している。ここからどうしたんだっけ。大岩脇の鎖だかロープを伝い、石祠があったはずだけど。周囲を見ても、ロープを越える踏み跡しか目に付かない。またしばらく思案し、やめることにした。地図もコンパスも標識もないままでは、ロープ越えしても、確実なルートかどうかもうろ覚えだ。ますます道迷いを繰り返すだけ。

(本日の一位かな)

(熊鷹山方面)


 十字路(今日はこの十字路の前をうろつくのが4回目になってしまった)に戻りながら、何とも情けない気分になった。気づかぬ間にカメラのレンズキャップを落としてもいた。とぼとぼと下る。2人連れが上がって来る。疲れた顔を見て、出足は良かったのになぁと思った。林道に出て、未練がましく、沢コースに入ってみた。しばらく行ったが、谷間でずっと薄暗く、これでは沢コースの紅葉見物も期待できないなと、15分だけ歩いて切り上げた。12時30分、駐車場着。車は10台くらいに増えていたが、朝の車の顔ぶれはそのまま残っている。うろうろして戻ったのはこのオレだけか。何とも。今日は戻り戻りの連続だったな。せっかく、久しぶりのからっとしたハイクを期待したのに。まっ、こういうこともあるか。しょうがない。ラーメンでも食べて帰りたかったが、手持ちがないので水で腹を満たして我慢した。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 台風接近の阿蘇山は当然のこ... | トップ | 旭岳の南尾根は超ド級の激ヤ... »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
根本の紅葉 (ハイトス)
2010-11-04 18:30:51
根本山の紅葉は中腹あたりですか。
そうすると桐生川上流の見頃は来週末あたりでしょうかね。

峰ノ平の進入禁止の標識の場所をそのまま北に行くと石祠があり、その先で鎖場となるばずですが、踏み跡が消えてしまったのですね。
進入禁止の標識を超えてそのまま南南西の尾根を下ると沢コースの登山口方面に下れます。(標識も踏み跡もありませんが)
たそがれさんであれば全く問題ないでしょう。
(ひょとして前に降りたことがあるのでしょうか。)
ただし、地図もコンパスも無いとなるとやめて正解だと思います。
支尾根に入り込んで西方向に向かうと傾斜が極端になりますのでちょっと危険です。
返信する
ハイトスさん (たそがれオヤジ)
2010-11-04 20:47:11
ハイトスさんこんばんは。
帰ってから、ハイトスさんの根本山関係の記事を拝見しましたよ。何せ、地元ですからね。根本沢コースを苦戦されたようでしたね。
2回ほど、沢コースは経験があるんですよ。ただ、峰ノ平の記憶がとんとなくて、その先の石祠と鎖だけは記憶にあったのです。やはり、進入禁止を突破でしたか。踏み跡はあったのですけど疑心暗鬼でした。
根本山の紅葉がどの程度のものか知りませんが、今季だけなのか、あまりきれいとは言い難い風情でしたね。何せ北関東亜熱帯でしたから、葉も焼けたでしょう。むしろ、鳴神山の方がきれいでしたかねえ。
返信する
進入禁止の件 (ハイトス)
2010-11-04 21:50:14
御免なさいね、文章がわかりにくくて。
正規ルートは標識を超えないで北に行く方です。
進入禁止の標識を超えて・・・・の後からの文章は正規ルートの話ではありません。
云ってみれば藪屋さん用のルートで、当然踏み跡も何も有りませんので自分でルーファンが出来る人向けです。
この為たそがれさんであれば全く問題ないでしょうと書いたわけです。
一般の人は行かない方が良いと思います。

万一このやりとりを見て進入禁止方面に入る人がいると困るので再コメントさせていただきます。
返信する
ハイトスさん (たそがれオヤジ)
2010-11-04 22:16:29
こちらこそ失礼しました。北がそのまま突破と勘違いしました。何せ方向感覚が鈍いところがありまして。
進行方向直進では突破になりますから、右手に向かうということですね。目に付いた直進の踏み跡は、結局は途中でUターンの名残りでしょうね。
それにしても、直進突破以外の踏み跡は目に付きませんでしたから、大分、薄くなっているということでしょうか。過去に下った時は、迷うことなくすんなりと沢コースに出ていましたから、よほどもぼんやりと歩いていたとも言えますわ。
何だか、このやり取りをしていると、また改めて行くしかないかなと思い始めてしまいましたよ。
今度は、沢コースを下りで使うのではなく、上りに使って試してみますよ。
いろいろとアドバイスありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

桐生市周辺の山」カテゴリの最新記事