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◎2013年8月8日(木)
銅親水公園駐車場(6:18)……仁田元沢スリットダム(7:17)……入渓(7:41)……1162m標高点(9:15~9:31)……沢入山(11:28~11:44)……中倉山(12:29~12:42)……林道(13:30)……駐車場(14:12)
連日の暑さに水をかぶりたくなった。身近なところで、そして、ちょっくらレベルアップして仁田元沢か。この沢行きの件、ハイトスさんやみー猫さんにお誘いをしてはあるのだが、両人から明確なご返答をいただいてはいない。ある意味、一人よがりだったりして。だからといって「あの沢、もう済ませましたよ」では失礼にあたる。「下見」という名目なら問題はないだろうと勝手に判断。とにかく水をかぶりたい心境だ。
実は、いつぞやのブログで、足尾のRRさんから、「沢入山の南尾根を歩いてきました…云々」のコメントをいただき、どんなところか気にはなっていた。ネット記事では皆無。すなわち、RRさんワールドのようだ。正確には南東尾根になるだろうが、そんな細かいことはともかく、それ以来、歩いてみたいと思っていた。ただ、スリットダムを越え、少しばかり仁田元沢を渡渉して塔の峰に行ったことがある。その際に見た仁田元沢は、尾根歩き専門の自分にはとても歩けそうにもなかった。やはり無理な話だろうなとしておいた。
しかし、ここのところ、沢を数回ばかり舐めてみると(まだまだ「かじってみると」とは言えない。微妙なニュアンスだ)、自信というよりも、自分でも行けるんじゃないかと思い始めるようになっていた。素人はこれだから恐い。まっ、そんなところで行く気にもなった次第である。仁田元沢を遡行して1745m標高点に出て、オロ山に至るという沢優先の手も使えなくもないが、目的の南尾根重視にするかは、その場の気分としておこう。夏季休暇の手持ちは3日。その1日をこれにあてることにする。
(空は青いのだが、薄らぼんやりしている)
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(スリットダム)
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駐車場の気温は16℃表示。30℃越えになるのも時間の問題だろう。歩き出して間もなく手拭いを忘れたことに気づく。いつも2枚持ち歩いている。家に忘れてきたようだ。車に戻り、代わるものがないかと探したら、洗車用の雑巾タオルしかない。ないよりはまし。
導水管橋を渡って、林道を歩く。風がなく、陽が上がってくると、たちまちのうちに汗ばんできた。中倉山入口を通過し、その先の林道をスリットダムまで向かう。
ダムが見えた。小ヤブを越えてダム下到着。新しい踏み跡を見た。先行者がいるようだ。足尾の沢は禁漁だから、釣り師ではないだろう。まずはダムを高巻くために左岸に渡る。早速、足を濡らす。ここで沢靴になってもよかったが、その先の斜面がもろくて滑るのは知っていた。二重のダムを越えて河原に下りる。足場の不安定にもたつき、意外に時間がかかった。ここで沢靴に履き替える。ついでに、少し腹ごしらえ。今日は持参の水はない。空の水筒のままだ。沢沿いだし、離れる時に汲めばいい。水質へのこだわりはない。
(入渓する)
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(いきなりですが、ハイトスさん、ここでのウルトラマン泳ぎはいかが?)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/cd/b16bb131978f0dd1504897e8ea6614e9.jpg)
(こんなところもありますよ)
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(だけど、お薦めはここかな…)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/6f/236cd2ab110d435420bbe51a2b15a1e5.jpg)
頭にタオルを巻き、ヘルメットをかぶる。これは、先日、みー猫さんから教わった。入渓。水はさほど冷たくはない。流れは急。大石がゴロゴロ。足を濡らさずに登って行くのは不可能。いさぎよく水没させる。むしろ、これをしたくて水に入った向きもある。RRさんは、ここをトレッキングシューズで歩かれたようだが、かなりのバランス感覚がないと滑る(=ドポン)のではないのか。同じ沢靴でも、この仁田元沢は天女滝の沢よりも滑りそうな気配がある。
石の上に濡れた足跡がある。やはり先行者がいる。しばし、きれいな沢の流れや釜を見ながら先に進む。この釜、ハイトスさんが泳ぐにはいいかも、なんて感覚が絶えず付きまとう。自分の手焼沢の初歩きは、沢は潔く全身ずぶ濡れになるのが常道というのが、ハイトス師匠の教えにもなってしまっている。いい気分だ。風も抜けて来る。ただ、陽だまりは暑くなってきている。せっかくだ。シャワーもいずれは欲しくなるだろう。期待しております。
「大イワナ三浦」の落書き。さきほど赤ペンキの矢印を見かけた。手焼沢では、ペンキだけではなくゴミもかなり目に付いた。やはりな。ここもか。いわゆる釣り師のマナーはいかがなものか。沢は自分らのものだといった誤解があるのじゃないか。なら、きれいに使ったらと言いたくなる。
(右手に直瀑。釣り師の姿が何ともジャマ)
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(直瀑の向かいにある本流。ここは左から。ロープがあった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/e3/87047ea547720d4da3b4664668f5bf1d.jpg)
(改めて直瀑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/62/9c2ff2d00a1425384f0b53e0a4d598f4.jpg)
入渓して10分もすると、右手から滝が垂直に落ちているのが見える。そして、その下に釣り師がいた。先行者はアレか。ここは禁漁じゃないのか。こちらの姿に気づいたようで、さっさと先に行った。滝に近づくと、沢は左にカーブしている。取りあえず滝の下に出ないといけないが、正面に大石を抱えた急流がある。ここは巻けず、流れが若干緩そうな左を登る。というか、水流をよじ登る。ここで全身びしょ濡れ。クサリが垂れているのを目にした。何だ、こんなものがあったのかと使わせていただく。滝に出る。結構、水がほとばしっている。あの下にいたら気持ちいいだろうな、と思いながらも、濡れながらもそれは避けた。
滝の向かいには、本流のスダレ状の滝があるのだが、ここには、トラロープが付いていた。クサリ、ロープともに、釣り師が備えたものだろう。続いてチョックストーン滝(最近知った用語)。ここは釜が深そうなので巻く。沢に戻ると、ここにも意味不明な落書き。いい気分も、こんなのにぶち壊される。2mもない小滝、無理に水浴びで渡る。この先、大きな変化はなく、大石の間に小滝が加わる風景がしばらく続く。
(ここは淀みだか釜が深くて右を巻いた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9c/824d94d62775667ab812a2edc88ca72b.jpg)
目の前に、先行のさっきの釣り師がいた。挨拶をしても知らんぷりをされた。先に行きたいのに、フライで竿を頻繁に回す。危なくて先に行けない。タイミングを見て先に出て振り返った。ジジイが胡散臭いものでも見るような目つきでオレをにらんだ。こちらもにらみ返して言ってやった。「あんた、危ないじゃないか。オレが後ろにいるの分かってたんだろ」と。返事なし。このクソジジイが。アホを相手に説教たれても仕方ない。もしかして、あれ、大イワナの三浦じゃないのか。釣り師なるもの、皆、こういうものかと、瞬間的に印象が悪くなった。かつて、松木沢で出会った釣り師は温厚な方で印象も良かったのだが。あぁ不愉快。ここから先、派手に水の中を歩き回ってやろうか。このジジイとはまた後で会うことになる。足尾は山も狭い所だ。
(しばらく、こんな風景が続く)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/ec/cd57a73cb0fc69bc19d7559f7bfd1e49.jpg)
(大石がゴロゴロしている)
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(きれいな流れだ。ナメ沢も滝も、先日の天女滝よりも少ない)
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(また、右からの滝)
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(トヨ状の沢)
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しかし、何でこうも大石(大岩?)がゴロゴロしているのだろう。沢というものはこういうものか。経験が少ないから何とも言えない。ナメのトヨ状というか、廊下状のところは雰囲気がいい。右からまた滝が落ちてくる。先ほどの滝ほどではない。沢は緩急自在といったところ。右から沢が滝状に下って合流。沢入山南尾根の張り出しもそろそろ見えてくる頃だ。地形図の1162m標高点。確か、雪田爺さんも、この辺まではいらしたことがあるようだ(これは記事作成時の勘違いで、実は、雪田爺さんは1450m付近までいらしていた)。さてどうするか。このまま遡上してオロ山に出てもいい。下調べでは、この状態がしばらく続き、1500m付近でまた変化が出てくるらしい。楽しみでもある。だが、何だか、この沢を再訪するにしても、南尾根を歩くことはないような気がする。RRさんの後追いなんぞ好んでやるのも自分くらいのものだろう。今日のところは、南尾根を登るか。決定づけたのは、あのジジイとの出会いかもしれない。仁田元沢のイメージが、半分悪くなってしまっている。
(右に沢。左手から尾根に取りついた。以降、ここから画像が一挙にきたなくなる)
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(実は、これ、結構、急)
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(岩峰ピーク)
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沢から上がって、しばらく尾根の取り付きを探した。見上げると、ずっと断崖のようになっている。突破口はないんじゃないのか。結局、合流沢の脇から入ることにして休憩。沢靴を洗って靴と靴下を履き替える。今日は、円滑にことが進んだ。何とか、スムースに脱ぐコツを覚えた。ここで初めて1.5リットルの水を汲む。使いもしないロープもザックに入っているので、やたらと重くなった気分。菓子パンを食べて出発。ゆっくりしたいが、うかうかしていればジジイがやって来る。
何とも歩きづらい取り付きだった。土が緩く、落葉も腐っている。そして急。眼前に岩場が現れた。トラバースするしかない。どうも二重、三重になっているかのような岩場だ。かなり回り込んだ。岩場の上に出た。岩場というよりも岩峰だ。ここから、真下の仁田元沢は見えない。V字の地形に、沢があると想像できる程度のもの。沢音も消えた。先に尾根型が続いている。うまく尾根に乗れたようだ。
(前半は、こんな、うるさい感じの尾根だった)
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(備前楯が見えた。沢通しでは、こんな風景も見られない。尾根に上がってこそか)
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(中盤からようやく、いい感じの尾根に)
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傾斜は次第に緩くなった。ずっと灌木帯の中の歩き。直射日光があたらないのが救いだが、その分、風もまったくあたらない。沢歩きの時は涼しかったが、汗の流れがすごい。少々歩いては休むの繰り返し。今日あたりは、沢詰めの方が正解だったかなぁ。
踏み跡のようなものが続いている。これは確実にシカ道だろう。沢からこの尾根に上がる人がいるとは思えない。また岩場に出た。備前楯が見えた。灌木がやや太くなり、密度も低くなった。そして、直角的に西向きから北向きに変わる。同時に、クルブシ程度のササが出てくる。ようやくいい感じの尾根の雰囲気になった。正面に沢入山らしきピークが見える。標高差はまだまだだ。
(ケルンを積んでみたりして。造形の美的感覚はない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/81/86d0ea305f471a412ac955c0ee59c668.jpg)
(あれは、沢入山の東側小ピークかね)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/64/b9afce35be149d63d1189c33b7f3a683.jpg)
(手前にオロ山、奥に皇海山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/49/f3ab7bf5d180bb027d6fb05ccf2562f7.jpg)
(こちらは庚申山と塔の峰)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/83/c686438e314e8482845f00518c01c38f.jpg)
ササが消え、木の根がはびこり出すと、ガレ場に出た。危険さはない。ここからは、オロ山、庚申山、正面に塔の峰を望める。いい気分にしばし休憩。ここは風通しもいい。ケルンを積んでみた。こんなことをしたのは初めてだ。崩れなければ、だれかが通った証し。まさかサルはやるまい。ちょっとした岩場が続く。ヤセでもキレでもないので、怖さはない。オロ山の背中に皇海山が見えてきた。このエリアの盟主様にお会いしないと、足尾の山を歩いた気分になれない。あと100mの標高差。オロ山から続く稜線がグンと近づいた。右手先には、中倉山への稜線。カメラをズームにすると中倉山の山頂が見えた。
(なんとか、沢入山の山頂が見えてきた)
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(そして、本日の目的地・沢入山山頂)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/f2/c5fb051fe6432fda140c3352c73ab328.jpg)
ササがまた出てきて、岩場がポツンポツンと続く。ようやく山頂が迫り、沢入山に到着。あぁ、疲れた。それにしても暑かった。ここは稜線の上。風が吹き抜ける。大の字にひっくり返った。沢から2時間か。これはかかり過ぎだと思う。せいぜい1時間半だな。そんなことを思っていたら、アブに腕を刺された。つぶしてやった。ななころびさんなら、ここからオロ山に行くだろうが、自分はこれで満腹だ。この先はもういいよ。気分は満腹でも腹は空く。オニギリを食べる。
(気になった、この滝。ズームで。雪田爺さん、教えてください)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/54/ed1fb73daefd2863bff9b81df45fe97c.jpg)
(中倉山も具体的に視界に入った)
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(登った南尾根。突端に岩場が見える。通りすがりのハイカーには気づくこともないだろう。自分とて、歩いて初めて気になった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/87/7e61a82df0dc19cd2dff15ecdddd525c.jpg)
中倉山までの間はいつものコース歩きだ。特筆すべきこともない。稜線上は、左からも右からも風がくる。ただ、松木沢からの風は生ぬるく感じる。
松木川を挟んで大平山の真下の谷間に、白い帯状のものが見えた。ズームで見てみた。滝だった。丹平治沢?気になって、後で雪田爺さんのアルバムを拝見した。どうもそうではないらしい。ここから眺める限り、滝を上にあがるのは無理のようだし、南西尾根に出たとしても、あそこはザレている。せめて、あの滝くらいは近くで見てみたい。
登ってきた南尾根を眺めながら中倉山に向かう。南尾根はなだらか。しばらく行くと、あれは先端の岩峰だろうか。もしくは、さらに上の岩場だろうか、むき出しになっているのが見えた。
(あの山名板がないと、中倉山の山頂も冴えない。)
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(振り返る。見飽きた光景ではあるが、首が痛くなるほど振り返っても飽きることがない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/aa/84d1d77ee5f1be4076ee027979115034.jpg)
中倉山でまたごろ寝。風は涼しいけれど、こんな、熱中症になりかねない陽気に歩くのもどんなものだろうかと、つくづく半ば後悔気分にもなっている。中倉山の山頂といえば、やはり、あの山名板がセットになっていないと、どこのピークに来たのか分からない。飛ばされたのか、撤去されたのか知らないが、小さな山名板があるだけ。それに添えられた言葉。「山を愛し、山を恐れる」「歩かなきゃ見えないものがある」。名言ですよ。
(今日は、踏み跡を律儀に下る。心身ともにボーっとして、余計な下りを想定できる余裕もない)
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さて、下山しようか。今日は、いや、前回もそうだったかな。横道逸れずに一般ルート下りとしよう。三角点を見て曲がる。忠実にテープと踏み跡を追う。一気に無風になり、淀んだ空気が固まっている。また不快な気分になった。と、目の前を、太ったコロコロしたものが走って横切って行った。瞬間、何で、パンダがここにいるんだろうと思った。つまり、そのクマは、首も白かったのである。月の輪の延長なのか、調査器具でも付けられていたのだろうか。後者だとしたら、クマも気の毒なものだ。クマを見て、一瞬、涼しくはなったが、これは気分的なもので、すぐに暑くなった。
(林道に下り立った。長かった。疲れた)
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林道に到着。いやぁ、この下りはえらく長く感じた。その長さはこれまでの最高かも。滑りもせず、脇道にも入らず、コースミスもせずに、初心者の手本たるべき歩きだった。地べたに座ってタバコを1本。あぁ、疲れた。そこに、スリットダムの方から咳ばらいが近づいてきた。だれだ。よく見ると、あのクソジジイだった。もう1本吸いたいのを我慢して、そそくさと立ち去った。こういう形で締めにしたくはなかったのが…。
こりゃ、ミソギの意味で、仁田元沢はもう一度行き直しだな。その際は、終点までだな。
駐車場に着く。気温は32℃になっていた。今日もまた身体が臭い。着替えをしたいが観光バスがいて落ち着かない。周囲に観光客がいるわけでもない。もしかして、ツアーで大平山にでも行ってんのかね?もしくは、阿世潟峠越え?この炎天下で恐れ入ります。車内で無理な格好で着替えをしたら、足をねじって、しばらく痛みが続いた。その間、ジジイが戻ってきた。地元県ながらもひらがなの方のナンバーであった。車種ともに忘れることはないだろう。ジイを見たら余計に暑くなった。
銅親水公園駐車場(6:18)……仁田元沢スリットダム(7:17)……入渓(7:41)……1162m標高点(9:15~9:31)……沢入山(11:28~11:44)……中倉山(12:29~12:42)……林道(13:30)……駐車場(14:12)
連日の暑さに水をかぶりたくなった。身近なところで、そして、ちょっくらレベルアップして仁田元沢か。この沢行きの件、ハイトスさんやみー猫さんにお誘いをしてはあるのだが、両人から明確なご返答をいただいてはいない。ある意味、一人よがりだったりして。だからといって「あの沢、もう済ませましたよ」では失礼にあたる。「下見」という名目なら問題はないだろうと勝手に判断。とにかく水をかぶりたい心境だ。
実は、いつぞやのブログで、足尾のRRさんから、「沢入山の南尾根を歩いてきました…云々」のコメントをいただき、どんなところか気にはなっていた。ネット記事では皆無。すなわち、RRさんワールドのようだ。正確には南東尾根になるだろうが、そんな細かいことはともかく、それ以来、歩いてみたいと思っていた。ただ、スリットダムを越え、少しばかり仁田元沢を渡渉して塔の峰に行ったことがある。その際に見た仁田元沢は、尾根歩き専門の自分にはとても歩けそうにもなかった。やはり無理な話だろうなとしておいた。
しかし、ここのところ、沢を数回ばかり舐めてみると(まだまだ「かじってみると」とは言えない。微妙なニュアンスだ)、自信というよりも、自分でも行けるんじゃないかと思い始めるようになっていた。素人はこれだから恐い。まっ、そんなところで行く気にもなった次第である。仁田元沢を遡行して1745m標高点に出て、オロ山に至るという沢優先の手も使えなくもないが、目的の南尾根重視にするかは、その場の気分としておこう。夏季休暇の手持ちは3日。その1日をこれにあてることにする。
(空は青いのだが、薄らぼんやりしている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/93/bfd38d7725531620af4a03c75a2a1cfe.jpg)
(スリットダム)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/dc/a5f7c55e021f70cc244626d47a203a5c.jpg)
駐車場の気温は16℃表示。30℃越えになるのも時間の問題だろう。歩き出して間もなく手拭いを忘れたことに気づく。いつも2枚持ち歩いている。家に忘れてきたようだ。車に戻り、代わるものがないかと探したら、洗車用の雑巾タオルしかない。ないよりはまし。
導水管橋を渡って、林道を歩く。風がなく、陽が上がってくると、たちまちのうちに汗ばんできた。中倉山入口を通過し、その先の林道をスリットダムまで向かう。
ダムが見えた。小ヤブを越えてダム下到着。新しい踏み跡を見た。先行者がいるようだ。足尾の沢は禁漁だから、釣り師ではないだろう。まずはダムを高巻くために左岸に渡る。早速、足を濡らす。ここで沢靴になってもよかったが、その先の斜面がもろくて滑るのは知っていた。二重のダムを越えて河原に下りる。足場の不安定にもたつき、意外に時間がかかった。ここで沢靴に履き替える。ついでに、少し腹ごしらえ。今日は持参の水はない。空の水筒のままだ。沢沿いだし、離れる時に汲めばいい。水質へのこだわりはない。
(入渓する)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/db/cc78ab1a469229f044f74e95501bf69d.jpg)
(いきなりですが、ハイトスさん、ここでのウルトラマン泳ぎはいかが?)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/cd/b16bb131978f0dd1504897e8ea6614e9.jpg)
(こんなところもありますよ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/4f/ddd6ea5e9cf90e61f37c64f18ddc84be.jpg)
(だけど、お薦めはここかな…)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/6f/236cd2ab110d435420bbe51a2b15a1e5.jpg)
頭にタオルを巻き、ヘルメットをかぶる。これは、先日、みー猫さんから教わった。入渓。水はさほど冷たくはない。流れは急。大石がゴロゴロ。足を濡らさずに登って行くのは不可能。いさぎよく水没させる。むしろ、これをしたくて水に入った向きもある。RRさんは、ここをトレッキングシューズで歩かれたようだが、かなりのバランス感覚がないと滑る(=ドポン)のではないのか。同じ沢靴でも、この仁田元沢は天女滝の沢よりも滑りそうな気配がある。
石の上に濡れた足跡がある。やはり先行者がいる。しばし、きれいな沢の流れや釜を見ながら先に進む。この釜、ハイトスさんが泳ぐにはいいかも、なんて感覚が絶えず付きまとう。自分の手焼沢の初歩きは、沢は潔く全身ずぶ濡れになるのが常道というのが、ハイトス師匠の教えにもなってしまっている。いい気分だ。風も抜けて来る。ただ、陽だまりは暑くなってきている。せっかくだ。シャワーもいずれは欲しくなるだろう。期待しております。
「大イワナ三浦」の落書き。さきほど赤ペンキの矢印を見かけた。手焼沢では、ペンキだけではなくゴミもかなり目に付いた。やはりな。ここもか。いわゆる釣り師のマナーはいかがなものか。沢は自分らのものだといった誤解があるのじゃないか。なら、きれいに使ったらと言いたくなる。
(右手に直瀑。釣り師の姿が何ともジャマ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/97/7e5c0868818d2c6c8d49d339db52e380.jpg)
(直瀑の向かいにある本流。ここは左から。ロープがあった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/e3/87047ea547720d4da3b4664668f5bf1d.jpg)
(改めて直瀑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/62/9c2ff2d00a1425384f0b53e0a4d598f4.jpg)
入渓して10分もすると、右手から滝が垂直に落ちているのが見える。そして、その下に釣り師がいた。先行者はアレか。ここは禁漁じゃないのか。こちらの姿に気づいたようで、さっさと先に行った。滝に近づくと、沢は左にカーブしている。取りあえず滝の下に出ないといけないが、正面に大石を抱えた急流がある。ここは巻けず、流れが若干緩そうな左を登る。というか、水流をよじ登る。ここで全身びしょ濡れ。クサリが垂れているのを目にした。何だ、こんなものがあったのかと使わせていただく。滝に出る。結構、水がほとばしっている。あの下にいたら気持ちいいだろうな、と思いながらも、濡れながらもそれは避けた。
滝の向かいには、本流のスダレ状の滝があるのだが、ここには、トラロープが付いていた。クサリ、ロープともに、釣り師が備えたものだろう。続いてチョックストーン滝(最近知った用語)。ここは釜が深そうなので巻く。沢に戻ると、ここにも意味不明な落書き。いい気分も、こんなのにぶち壊される。2mもない小滝、無理に水浴びで渡る。この先、大きな変化はなく、大石の間に小滝が加わる風景がしばらく続く。
(ここは淀みだか釜が深くて右を巻いた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9c/824d94d62775667ab812a2edc88ca72b.jpg)
目の前に、先行のさっきの釣り師がいた。挨拶をしても知らんぷりをされた。先に行きたいのに、フライで竿を頻繁に回す。危なくて先に行けない。タイミングを見て先に出て振り返った。ジジイが胡散臭いものでも見るような目つきでオレをにらんだ。こちらもにらみ返して言ってやった。「あんた、危ないじゃないか。オレが後ろにいるの分かってたんだろ」と。返事なし。このクソジジイが。アホを相手に説教たれても仕方ない。もしかして、あれ、大イワナの三浦じゃないのか。釣り師なるもの、皆、こういうものかと、瞬間的に印象が悪くなった。かつて、松木沢で出会った釣り師は温厚な方で印象も良かったのだが。あぁ不愉快。ここから先、派手に水の中を歩き回ってやろうか。このジジイとはまた後で会うことになる。足尾は山も狭い所だ。
(しばらく、こんな風景が続く)
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(大石がゴロゴロしている)
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(きれいな流れだ。ナメ沢も滝も、先日の天女滝よりも少ない)
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(また、右からの滝)
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(トヨ状の沢)
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しかし、何でこうも大石(大岩?)がゴロゴロしているのだろう。沢というものはこういうものか。経験が少ないから何とも言えない。ナメのトヨ状というか、廊下状のところは雰囲気がいい。右からまた滝が落ちてくる。先ほどの滝ほどではない。沢は緩急自在といったところ。右から沢が滝状に下って合流。沢入山南尾根の張り出しもそろそろ見えてくる頃だ。地形図の1162m標高点。確か、雪田爺さんも、この辺まではいらしたことがあるようだ(これは記事作成時の勘違いで、実は、雪田爺さんは1450m付近までいらしていた)。さてどうするか。このまま遡上してオロ山に出てもいい。下調べでは、この状態がしばらく続き、1500m付近でまた変化が出てくるらしい。楽しみでもある。だが、何だか、この沢を再訪するにしても、南尾根を歩くことはないような気がする。RRさんの後追いなんぞ好んでやるのも自分くらいのものだろう。今日のところは、南尾根を登るか。決定づけたのは、あのジジイとの出会いかもしれない。仁田元沢のイメージが、半分悪くなってしまっている。
(右に沢。左手から尾根に取りついた。以降、ここから画像が一挙にきたなくなる)
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(実は、これ、結構、急)
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(岩峰ピーク)
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沢から上がって、しばらく尾根の取り付きを探した。見上げると、ずっと断崖のようになっている。突破口はないんじゃないのか。結局、合流沢の脇から入ることにして休憩。沢靴を洗って靴と靴下を履き替える。今日は、円滑にことが進んだ。何とか、スムースに脱ぐコツを覚えた。ここで初めて1.5リットルの水を汲む。使いもしないロープもザックに入っているので、やたらと重くなった気分。菓子パンを食べて出発。ゆっくりしたいが、うかうかしていればジジイがやって来る。
何とも歩きづらい取り付きだった。土が緩く、落葉も腐っている。そして急。眼前に岩場が現れた。トラバースするしかない。どうも二重、三重になっているかのような岩場だ。かなり回り込んだ。岩場の上に出た。岩場というよりも岩峰だ。ここから、真下の仁田元沢は見えない。V字の地形に、沢があると想像できる程度のもの。沢音も消えた。先に尾根型が続いている。うまく尾根に乗れたようだ。
(前半は、こんな、うるさい感じの尾根だった)
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(備前楯が見えた。沢通しでは、こんな風景も見られない。尾根に上がってこそか)
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(中盤からようやく、いい感じの尾根に)
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傾斜は次第に緩くなった。ずっと灌木帯の中の歩き。直射日光があたらないのが救いだが、その分、風もまったくあたらない。沢歩きの時は涼しかったが、汗の流れがすごい。少々歩いては休むの繰り返し。今日あたりは、沢詰めの方が正解だったかなぁ。
踏み跡のようなものが続いている。これは確実にシカ道だろう。沢からこの尾根に上がる人がいるとは思えない。また岩場に出た。備前楯が見えた。灌木がやや太くなり、密度も低くなった。そして、直角的に西向きから北向きに変わる。同時に、クルブシ程度のササが出てくる。ようやくいい感じの尾根の雰囲気になった。正面に沢入山らしきピークが見える。標高差はまだまだだ。
(ケルンを積んでみたりして。造形の美的感覚はない)
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(あれは、沢入山の東側小ピークかね)
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(手前にオロ山、奥に皇海山)
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(こちらは庚申山と塔の峰)
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ササが消え、木の根がはびこり出すと、ガレ場に出た。危険さはない。ここからは、オロ山、庚申山、正面に塔の峰を望める。いい気分にしばし休憩。ここは風通しもいい。ケルンを積んでみた。こんなことをしたのは初めてだ。崩れなければ、だれかが通った証し。まさかサルはやるまい。ちょっとした岩場が続く。ヤセでもキレでもないので、怖さはない。オロ山の背中に皇海山が見えてきた。このエリアの盟主様にお会いしないと、足尾の山を歩いた気分になれない。あと100mの標高差。オロ山から続く稜線がグンと近づいた。右手先には、中倉山への稜線。カメラをズームにすると中倉山の山頂が見えた。
(なんとか、沢入山の山頂が見えてきた)
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(そして、本日の目的地・沢入山山頂)
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ササがまた出てきて、岩場がポツンポツンと続く。ようやく山頂が迫り、沢入山に到着。あぁ、疲れた。それにしても暑かった。ここは稜線の上。風が吹き抜ける。大の字にひっくり返った。沢から2時間か。これはかかり過ぎだと思う。せいぜい1時間半だな。そんなことを思っていたら、アブに腕を刺された。つぶしてやった。ななころびさんなら、ここからオロ山に行くだろうが、自分はこれで満腹だ。この先はもういいよ。気分は満腹でも腹は空く。オニギリを食べる。
(気になった、この滝。ズームで。雪田爺さん、教えてください)
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(中倉山も具体的に視界に入った)
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(登った南尾根。突端に岩場が見える。通りすがりのハイカーには気づくこともないだろう。自分とて、歩いて初めて気になった)
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中倉山までの間はいつものコース歩きだ。特筆すべきこともない。稜線上は、左からも右からも風がくる。ただ、松木沢からの風は生ぬるく感じる。
松木川を挟んで大平山の真下の谷間に、白い帯状のものが見えた。ズームで見てみた。滝だった。丹平治沢?気になって、後で雪田爺さんのアルバムを拝見した。どうもそうではないらしい。ここから眺める限り、滝を上にあがるのは無理のようだし、南西尾根に出たとしても、あそこはザレている。せめて、あの滝くらいは近くで見てみたい。
登ってきた南尾根を眺めながら中倉山に向かう。南尾根はなだらか。しばらく行くと、あれは先端の岩峰だろうか。もしくは、さらに上の岩場だろうか、むき出しになっているのが見えた。
(あの山名板がないと、中倉山の山頂も冴えない。)
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(振り返る。見飽きた光景ではあるが、首が痛くなるほど振り返っても飽きることがない)
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中倉山でまたごろ寝。風は涼しいけれど、こんな、熱中症になりかねない陽気に歩くのもどんなものだろうかと、つくづく半ば後悔気分にもなっている。中倉山の山頂といえば、やはり、あの山名板がセットになっていないと、どこのピークに来たのか分からない。飛ばされたのか、撤去されたのか知らないが、小さな山名板があるだけ。それに添えられた言葉。「山を愛し、山を恐れる」「歩かなきゃ見えないものがある」。名言ですよ。
(今日は、踏み跡を律儀に下る。心身ともにボーっとして、余計な下りを想定できる余裕もない)
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さて、下山しようか。今日は、いや、前回もそうだったかな。横道逸れずに一般ルート下りとしよう。三角点を見て曲がる。忠実にテープと踏み跡を追う。一気に無風になり、淀んだ空気が固まっている。また不快な気分になった。と、目の前を、太ったコロコロしたものが走って横切って行った。瞬間、何で、パンダがここにいるんだろうと思った。つまり、そのクマは、首も白かったのである。月の輪の延長なのか、調査器具でも付けられていたのだろうか。後者だとしたら、クマも気の毒なものだ。クマを見て、一瞬、涼しくはなったが、これは気分的なもので、すぐに暑くなった。
(林道に下り立った。長かった。疲れた)
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林道に到着。いやぁ、この下りはえらく長く感じた。その長さはこれまでの最高かも。滑りもせず、脇道にも入らず、コースミスもせずに、初心者の手本たるべき歩きだった。地べたに座ってタバコを1本。あぁ、疲れた。そこに、スリットダムの方から咳ばらいが近づいてきた。だれだ。よく見ると、あのクソジジイだった。もう1本吸いたいのを我慢して、そそくさと立ち去った。こういう形で締めにしたくはなかったのが…。
こりゃ、ミソギの意味で、仁田元沢はもう一度行き直しだな。その際は、終点までだな。
駐車場に着く。気温は32℃になっていた。今日もまた身体が臭い。着替えをしたいが観光バスがいて落ち着かない。周囲に観光客がいるわけでもない。もしかして、ツアーで大平山にでも行ってんのかね?もしくは、阿世潟峠越え?この炎天下で恐れ入ります。車内で無理な格好で着替えをしたら、足をねじって、しばらく痛みが続いた。その間、ジジイが戻ってきた。地元県ながらもひらがなの方のナンバーであった。車種ともに忘れることはないだろう。ジイを見たら余計に暑くなった。
大イワナの三浦の落書の存在を初めて知りました。その筋では有名みたいですね。一頃の井上昌子の沢バージョンってとこですか。
先行者が居て気まずい思いをされたとのこと。大部分の方は紳士なのですが、一部の釣り人の態度で全ての渓流釣りのイメージが悪くなるのは残念なことです。釣り人の世界では先行者がいたら遠慮するのが普通なので、相手の態度はたそがれオヤジさんを釣り人と思った可能性もありますね(本当に嫌な奴だったのかもしれませんけど。)。
私の場合、不要なトラブルを避けるために、渓流釣り目的以外で沢に入るのは全面禁漁の9月20日以降にしています。
お見苦しいところをお見せいたしました。
Yoshiさんのコメントを拝見し、微妙に揺れております。
私には、渓流釣りの経験はないので、釣り人(「釣り師」という言葉に違和感があったのですが、今後は「釣り人」にいたしましょう)の心理がわかりません。
Yoshiさんのご指摘の通りだとすれば、自分が下からずかずかと上がって行ったことが、脅威に映ったのかもしれませんね。
ただ、過去にも、釣り人と行き会うことは何度もありましたが、にらまれるというのは初めてのパターンでした。今、ちょっと複雑な心境ですよ。
大イワナ…の落書き、これを含めて4か所ほどで見かけました。手焼沢(ケヤキ沢)でも見ましたし、松木沢でも記憶があります。確かに井上昌子の沢バージョンです。あれ、不愉快ですよ。
全面禁漁以降に渓流釣りとは、Yoshiさんらしいですね。
すみません。文章訂正いたします。
”渓流釣り目的以外” → ”渓流釣り以外の目的で”
最近雪田爺様が行かれた大蛇尾川等の沢登りで有名な大場所であれば、何時行ってもトラブルにはならないと思います。「こんな所、誰も居ないだろう。」と思うような穴場的な沢でも、魚棲む所に必ず釣り人在り。遭難しても釣り人に見つけてもらえる可能性がありますので、安全の面からは今の時期が良いですね。
Yoshiさんが禁を犯してまでも釣りに行く方ではないと思っていたので、意外に感じてしまいました。よく読めば、そういうことですよね。
私も、今回のことで嫌な思いもしましたし、ジイサンもまた同じでしょう。無用なトラブルを避けるために9月後半以降というのも手ですが、どうも冷たくなってしまいそうで。
この時期歩くとしたら、慎重にとしか言いようがないですね。
やっぱり、行動早いですね!!自分は釣りはしないので良く分かりませんが、釜や淵がある沢のほうがより大物が釣れそうな感じはしますね。大昔、カヌーで大きい川下りをやってた時期がありまして、その頃聞いた話ですが鮎釣りの人に石を投げられたとか・・・何があったのかわかりませんが、お互い気持ちよく過ごしたいものですね。下りで熊さんにあったのは象徴的ですね。熊さんには挨拶を求めたり睨んだり、ましてや怒ったりはしないでしょうから。中倉山の山名板、飛ばされるかも知れないけどやはり立ってたほうが良いですね。添えられた言葉いいですね♪お疲れ様でした。
”大イワナ・・” 松木はかなりひどかったのですが、概ねは(どなたかが)消してくれた様です.
仁田元はまだ残っているのですね、、、
先月、霧降大山遊歩道が霧降道路を横断する地下道に”井上昌子”なる落書きがありましたねぇ.何とも、、です.
釣り屋さん(私は以前から釣り師ではなく釣り屋さんと呼んでます)と目が会った時は大声で「こんちはッ、成果はいかがですかぁ~ッ」と.概ねは気持ちの良い返事が返ってきます.
釣り屋さんが釣り師なら、山屋さんは”山師?”.
我が故郷では”詐欺師、ほら吹き師”の事を”山師”と呼んでましたよねぇ(笑)
遠くで見た時は巻ける時は多少でも巻き、無理な時は釣り目的では無い事を話して、先に行かせてもらいます.
無理難題言われた時は、滝壺に石を投げながら遡行してやるぞと手ぐすね引いてるのですが、未だそういうことはありません(笑)
遠望したのは「小足沢大滝」でしょう.Yoshiさんは間近に見てます(私は未訪だから羨ましい).それにしても良く撮れてます.
因みに、仁田元は1450m付近まで行ってますが、その上には綺麗な笹床の樹林が広がっているという事ですから、今年は無理でも来年は行ってみたいです.
出来れば私もオロ山、庚申山まで.その頃まで体力のこってるかな?
足尾にでも行きたい気持ちがあるんですけど
「暑いだろうなぁ~」と思ってしまい、なかなか足が向きません。
やっぱり暑いですよね~
水を持たないで途中で汲むのは足尾でも大丈夫なんですか?
いまだに水質管理をしているわけで、ましてや浄化しているところよりも上流での話しですよね。
うぅ~ん、私は遠慮しておきます(笑)
落書きの件は、ネットでもよく目にしていました。
「大ナギ沢」なんて書いてあるペイントはいいんですかね~。アハハ~
こんな時間にご在宅とは、今夜ご出発ですか?
暑くて、今朝なんかも、芝生を1時間少々刈っただけでフラフラになり、結局、トラ刈りで終了しちゃいましたよ。
こう暑いと、山に行くのも億劫で、明日はどうしようかと思っています。
みー猫さんお好きなクマさんですが、20mくらいでしたでしょうか。普通、地響きを立てて走り去るものですけど、まさにコロコロといった感じで走って行きました。地響きはなしでした。その関係か、恐怖はまったくなし。ああいうクマさんなら、お付き合いいただいてもいいでしょう。
中倉山の山名板、やはり、あれは定番でしたよ。どう見ても間が抜けた感じになります。一時期、無くなったこともありましたが、しばらくしたら戻っていました。今回は決定的でしょうか。それに代わる哲人の山名板はやはり小さすぎです。大きいのは、私一人では無理です。何人かで行き、現地で組み立てですかね。
その前に、本記事で失礼いたしました。雪田爺さんがいらした際、てっきり、私、1162mまでとばかりに思い込みがありました。1450m付近でしたか。お詫びいたします。
地形図で確認すると、その辺になると、等高線も緩やかな感じで、沢でも尾根でも、オロ山まできつくなく行けそうですかね。しかし、そこまで行ったら、源流までですよね。
例の滝、ありがとうございます。あれが小足沢大滝ですか。Yoshiさんの記事は拝見しております。何だか、危ないところを行かれて、覗き込んだようですね。ということは、やはり、下から行けば、そこでお終いということになりそうですね。でも間近に見たいなぁ。
井上昌子、安蘇界隈で見かけましたが、霧降あたりにもありますか。何だか、亡霊のようなものですね。大イワナ…もその口なんでしょう。
釣り人、釣り屋のマナー、そして、沢歩きのマナー、よくわかりましたです。
今日あたり、でんさんのところ、40℃いっちゃうんじゃないですか。こちらも、朝からエアコンバンバン状態です。こうなると、出歩くのが、本当に面倒になります。日光、足尾も、朝は比較的涼しいですが、陽が昇ると、やはり、暑さは半端じゃないですよ。
水の件、でんさんに限らず、気にするのは普通の感覚じゃないですか。私のように、そういうことを気にしないのがおかしいのですよ。でも飲んでもわからないし、冷たけりゃおいしく感じる。富士山の水をセシウムたっぷり水と入れ替えて出されても、疑問もなく飲んでしまうでしょう。
そういえば、大ナギ沢というのありましたね。それはそれでご親切にもといった感じはしますが、足尾あたりの沢や尾根を歩く人って、地図を見て、直感的にわかるんじゃないですか。余計なお世話と思う人もいるでしょうし、私のように、落書きのおかげで確信持って歩けるパターンもいるわけですよ。少なくとも、大イワナよりは役だってはいるんじゃないですかね。